農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、きゅうりのコンパニオンプランツ「長ネギ」の栽培法について、ご案内いたします。
毎年、同じ場所でキュウリを栽培すると 連作障害が出やすくなると言われていますが、ネギを一緒に栽培することで、連作が可能になると言われています。
今回は、栽培のポイントについてご案内いたしますので、参考にしていただきましたら幸いです。
きゅうりのコンパニオンプランツ「長ネギ」について
連作を可能にするキュウリと長ネギの混植
キュウリを同じ場所で繰り返し栽培し続けますと、茎や葉がしおれる「つる割病」が発生しやすくなると言われています。
農学博士の木嶋利男先生によりますと、キュウリと相性の良いコンパニオンプランツ「長ネギ」を一緒に育てますと、長ネギの根に繁殖する抗生物質=バークホルデリア・グラジオリーが拮抗菌として働き、つる割病の病原菌を抑えることが出来ます。
その結果、キュウリを毎年同じ場所で栽培することが出来るようになります。
害虫を寄せ付けない効果
長ネギの独特の香りで、キュウリに寄り付く害虫を忌避することが期待できます。
互いの生育が促進する効果
キュウリと長ネギの それぞれの根から出す不要物が お互いを分解して利用し合いますので、その結果 お互いの生長が促進する効果もあります。
キュウリと長ネギのコンパニオンプランツ栽培のポイント
苗の植え付けは同じタイミング
キュウリ苗の植え付けに適した時期は、一般的で 4月~5月です。
長ネギもほぼ同じ時期が植え付けに適していますので、同じタイミングでそれぞれの苗を植え付けます。
なお、キュウリは支柱やネットで育てます。
根っこを絡ませるように植え付けるのがコツ
キュウリ1苗に対して、長ネギの苗を2本ずつ植え付けます。
この時、キュウリと長ネギの根っこを絡ませるように植えるのが病害虫を防ぐコツです。
なお、キュウリとネギのコンパニオンプランツ栽培はプランターでも有効です。
キュウリの苗1株につき、長ネギの苗を4~6株取り囲むように植え付けます。
地這いキュウリはより効果がアップ!
木嶋先生によりますと、キュウリを広いウネで育てる場合は、支柱が要らない「地這いキュウリ」のほうが、よりコンパニオンプランツの効果が高くなるのだそうです。
追肥の量について
キュウリの生長具合を見ながら、1か月の2回程度、追肥をします。
キュウリと長ネギをダブルで栽培しますので、追肥の量は2倍必要?と思われがちですが、キュウリと長ネギはそれぞれ相互に肥料を利用しますので、必要以上に多くほどこす必要はありません。
次々とキュウリの実がなるコツ
キュウリを収穫したあと、雌花の先の葉っぱを1枚残してわき芽を摘み取りますと、次々と実がなります。
キュウリを収穫した後の長ネギについて
ネギとアブラナ科野菜
ネギとイチゴ
キュウリを収穫した後の長ネギは、ほかの野菜のコンパニオンプランツとして利用することが出来ます。
そのまま植えておく場合は、長ネギの成長に合わせて土を盛り上げて(土寄せして)育て、年末から年明けに収穫しましょう。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、きゅうりのコンパニオンプランツ「長ネギ」の栽培法について、ご案内いたしました。
長ネギは、きゅうりの連作を可能にし、害虫を忌避する効果が期待できますので、参考になさってください。
[参考文献]
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