タマネギ苗は一般的に11月頃に植え付けをしますが、種からまいて育てたものの苗が小さすぎて植え付けを諦めてしまったご経験はないでしょうか。
タマネギの苗が小さすぎたり、植え付け時期を逃してしまった時におすすめしたい方法は、「春植え」です。
農学博士の木嶋利男先生によりますと、2月上旬の暖かい日に植え付けをすると通常のタマネギの収穫の時期に間に合います。と、ご紹介されています。
今回は春植えで間に合うタマネギの栽培の方法、ポイントなどについてご案内いたしますのでご参考になさってください。
春植えで間に合う!タマネギの植え付け
春植えで苗の凍結を回避
タマネギの苗は11月頃に植え付け、翌年の6月頃に収穫しますが、農学博士の木嶋利男先生によりますと、晩秋に小苗を植え付けて寒さに向かって栽培する方法は、苗が凍結しやすくなりますので、植え付けを遅らせて春に植えるのも有効な方法です。と、おっしゃっています。
春植えの栽培方法は、苗の凍結の影響を受けにくい播種床(はしゅどこ)で越冬させて、2月になりましたら畑に植え付けます。
2月の暖かい日にタマネギ苗を植え付け
木嶋先生がご紹介されている「タマネギの春植え」は、通常より3か月も遅い2月に苗を植え付けることになりますが、気温が低い2月でも日が長くなってきますので、根っこの活動が活発になってきます。
播種床で越冬させるメリット
播種床で越冬させたタマネギ苗は凍結をまぬかれ、根が深くまで伸びて、しっかりした株に生長します。
木嶋先生によりますと、2月に植えつけたあとは旺盛に育ち、3月の下旬には秋に植えた苗とそん色のない程度にまで生長します。
Mサイズ玉が中心
春植えのタマネギも、普通の栽培と同じ時期(翌年の6月頃)に収穫することが出来ますが、やや小さめのMサイズ玉になり、収穫量はやや少なくなります。
タマネギの春植えの栽培方法
苗づくり
タマネギの苗は普通の栽培とおなじように、前年の秋から播種床で育てます。
土づくり
春植えの場合も、秋のうちにたい肥と有機質肥料をほどこしてよく耕しておきます。
苗を植え付けるまでに時間が長く 雑草が生えてきますので、冬のうちに2~3回軽く耕して小さな草は地中にすき込んでしまいましょう。
もしくは、植え付けの2週間ほど前に耕して草を取り除く方法でも構いません。
苗の植えつけ
タマネギ苗を植え付ける前に 透明マルチを張りますと地温が上がり、苗の活着とそのあとの生育がよくなります。
収穫
普通のタマネギ栽培と同じ時期の6月頃に収穫することが出来ます。
小さいタマネギの苗でもたくさん収穫できる裏ワザ
育苗したタマネギの苗は、やはり通常の秋に植え付けたいという場合におすすめしたいのが、木嶋先生がご紹介されています「キツキツ植え」です。
とくに小さなタマネギの苗しか生長しなかった場合に効果がありますので、ご参考になさってください。
[詳細]小さい玉ねぎの苗でもたくさん収穫できる裏技|木嶋先生のキツキツ植えで収量アップ!
まとめ
農学博士の木嶋利男先生がご紹介されています、「タマネギの春植え」についてご紹介いたしました。
夏野菜の栽培を終えて、一息つく間もなくタマネギの種まきを始めておられる方も多いかと思いますが、秋の植え付けの時期を逃してしまわれた場合はおためしになってみてくださいね。
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[参考文献:野菜の植えつけと種まきの裏ワザ 106~107頁]