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農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、畑の日だまりを利用して温室をつくる方法をご案内いたします。
日だまり温室は、昔農家さんの知恵で作られたもので、現在の温室の原形ともいえ、早春に加温を始めて、野菜の苗づくりを早くスタートすることが出来ます。
地熱でじっくり温めますので光熱費がかからず、管理が容易な温室ですので、参考になさってください。
畑で温室づくり|昔農家さんから学ぶ「日だまり温室」について
早春から苗づくりをスタート
野菜や草花には生育に適した温度があり、わずか数℃でも加温をすることで、最低温度がその植物の生育に適した範囲に入りますと、発芽や苗の生育にスイッチが入ります。
冬の寒い時期から早春にかけて、少しでも加温することが出来ますと、葉物野菜や、果菜類の苗づくりを早く行うことが可能になります。
三作の栽培が可能になることも
日だまり温室を採用することで、春と秋の二作だった同じウネで、もう一作増やし、早春、初夏、秋の三作の栽培が可能になる場合もあります。
自然エネルギーを活用した伝承農法
農学博士の木嶋利男先生によりますと、「日だまり温室」は、現在の温室の原形ともいえる保温方法で、高知県の農家さんで初めて始まったといわれています。
日だまり温室の作り方は簡単で、畑に穴を掘り、溝の上を保温力が高い透明な園芸用のビニールで覆う「半地下の簡易温室」です。
ビニールがなかった昔は、ガラス板を、さらに昔は 油紙を用いて保温していたと言われています。
日だまり温室の効果
🌞 地熱でじっくり温まります。
🌞 光熱費がかかりません。
🌞 苗の管理が容易です。
畑で温室づくり|昔農家さんから学ぶ「日だまり温室」の作り方
用意するもの
🌞 スコップなど穴を掘る道具
🌞トンネル栽培などで使う保温力が高いビニールシート
日だまり温室の作り方
[参考文献]木嶋利男著「昔農家に教わる 野菜づくりの知恵とワザ」
畑の一角の日だまりに、東西に長く溝をつくり、掘り上げた土を溝の北側に高く積みます。
30cmほど掘り下げ、その分の土を積みますと、落差が60cmになります。
溝の上部をトンネル栽培などで使う保温力が高いビニールシートで覆います。
ポットの置き方
育苗ポットは、掘った穴の北側の壁側に置きます。
ここは、太陽が当たって最も温かくなる場所になります。
日だまり温室の特長
🌞 地表の近くに比べ、穴の中は温度の変化が小さく、もともと暖かいです。
🌞 溝の北側の壁面は一度温まると冷えにくいです。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、「日だまり温室」の作り方をご案内いたしました。
畑の一角に穴を掘り、保温力が高いビニールシートを覆うだけで、野菜の苗づくりを早くスタートすることが出来ます。
この方法は、昔農家さんが行っていたもので、地熱でじっくり温まり、光熱費がかからず、管理が容易ですので、参考になさってください。
[参考文献]木嶋利男著「昔農家に教わる 野菜づくりの知恵とワザ」