農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、「レタスの栽培ポイント」「ナメクジなどの害虫を遠ざける裏ワザ」について、ご案内いたします。
サラダの食材としてお馴染みのレタスは、ナメクジなどの害虫被害に遭ったり、葉が溶けるように腐ったりすることがあります。
今回は、木嶋先生のレタス栽培のコツをご紹介いたしますので、参考になさってください。
レタスの性質、かかりやすい病気について
レタスは連作で栽培することができ、比較的手軽に育てることが出来る野菜です。
この章では、農学博士の木嶋利男先生が紹介されているレタス栽培のポイントについて、ご案内いたします。
湿気をきらうレタス
レタスの原産地は、地中海沿岸から西アジアにかけての内陸部で、乾燥している土地で育ちます。
そのため、レタスは雨や湿気を苦手とします。
レタスがかかりやすい病気
春に種まきをしたレタスは結球が始まる頃、高温と雨で軟腐病にかかることがあります。
そのほかにかかりやすい病気は、モザイク病、べと病、灰色カビ病、菌核病などがあげられます。
レタス栽培のポイント
「泥はね」を避けて栽培
レタスを無事に収穫できるように栽培するポイントは、腐敗を防ぐことです。
そのためには マルチを雨よけとして利用し、泥はねを防ぎますと、高い気温になる時期でも病気にかかりにくくなります。
レタス栽培におすすめのマルチ
農学博士の木嶋利男先生は、地温をおさえる効果のある「シルバーマルチ」や、「白黒マルチ」をおすすめされています。
これらを利用しますと、気温が高くなる収穫期にかかっても安心で、泥はねをおさえることが出来ます。
レタス栽培でおすすめしないマルチ
ワラや刈り草のマルチは、ジメジメしてナメクジ被害が出やすくなりますので避けましょう。
レタス栽培の土づくり・苗の植え付け
レタス栽培の土づくりは、1㎡あたり 完熟たい肥を2kg、油かすを200gほどこして、よくすき込みます。
土づくりの後にマルチを張り、3~4週間なじませましたら種まき・苗を植え付けます。
苗を植え付ける場合は、本葉4~5本の時期に、株間を30cmにします。
・マルチを張って3~4週間後に苗の植え付け(もしくは種まき)
・苗は本葉4~5本、株間 30cm
※ 肥料の分量は目安です
レタスの生育がよくなるコツ
レタスの苗を植え付けたあとに、ビニールのトンネルをウネにおおいます。
天井部にビニールを張って すそをあけて高温を防ぎますと、よく育ちます。
レタス栽培の害虫対策
レタスは、ナメクジやアブラムシ、アザミウマ、ハモグリバエなど 多くの害虫被害にあいやすい野菜です。
この章では、レタスの害虫対策について、ご紹介いたします。
安心の防虫ネット
防虫ネットは、オオタバコガ、ヨトウムシの防除に効果的です。
緑肥作物で天敵を呼び寄せる対策
ウネのまわりに、エンバク、ライムギ、ソルゴーなど イネ科の緑肥植物を育てて障壁をつくりますと、害虫からレタスを守ることが出来ます。
レタスを食害する害虫をエサにする「天敵」は、緑肥植物をすみかにしますので、レタスの食害を減らすことが出来ます。
キャベツで害虫を遠ざける裏ワザ
木嶋先生がおすすめされている害虫を遠ざける裏ワザは、レタスと一緒にキャベツを植える方法です。
オオタバコガとナメクジを寄せ付けないキャベツ
レタスに付く害虫オオタバコガの成虫とナメクジは、レタスが発散するチコリンという成分に誘引されて寄ってきますが、キャベツの「グルコシノレート」を嫌うため、寄り付かなくなる効果があります。
レタスとキャベツの割合
レタス5株につき、キャベツを1株程度 混植します。
バナナの皮でナメクジを捕獲!
甘いバナナの皮をワナにしかけて、ナメクジを捕獲する方法もあります。
詳細は、本ページ最後の関連記事を参考になさってください。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、レタス栽培のポイント、ナメクジや害虫を遠ざける裏ワザについてご案内いたしました。
レタスはもともと乾燥した土地が原産のため、高温や雨を苦手とする野菜です。
家庭菜園におけるレタス栽培は、シルバーマルチを張って泥はねを防ぎ、ネットで害虫をシャットアウトする対策が無事に収穫できる最善策です。
また、キャベツと混植して、ナメクジや害虫類を遠ざける方法も有効ですので、おためしになってみてください。
[関連記事]
ナメクジ退治はバナナの皮が効果的!薬を使わず一括駆除する方法をご紹介します
害虫忌避に最適!ダイコンとレタスのコンパニオンプランツ栽培|同じウネであと1品!
[参考文献]
[関連アイテム]