農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、みかんのコンパニオンプランツをご案内いたします。
みかんのほかに、柚子、夏みかん、レモンなどの柑橘類にも用いることができますので、参考になさってください。
みかん(柑橘類)のコンパニオンプランツ
木嶋先生が紹介されている、みかんのコンパニオンプランツです。
コンパニオンプランツ 病気予防 害虫忌避 生育促進 種
ま
きイネ科 ナギナタガヤ 〇 〇 〇 9
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10月イタリアンライグラス 〇 〇 〇 マメ科 ヘアリーベッチ 〇 〇 〇 クリムソンクローバー 〇 〇 〇 赤クローバー 〇 〇 〇 カタバミ科 カタバミ 〇 引用 木嶋利男著「決定版 コンパニオンプランツの野菜づくり (育ちがよくなる! 病害虫に強くなる! 植え合わせワザ88) 」
イネ科のコンパニオンプランツ
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※ ナギナタガヤ
地表を保湿する効果
農学博士の木嶋先生によりますと、みかんとイネ科のナギナタガヤのコンパニオンプランツ栽培(混植)は、農家さんで広く活用されているのだそうです。
一年草のナギナタガヤは、冬から春にかけて育ち、地面の乾燥を防ぐ効果があります。
夏の草を抑制する効果
ナギナタガヤは、夏の草を抑制する効果があります。
50cmほどまで草丈を伸ばすナギナタガヤは、6月頃に穂を出して傾きはじめ、しばらくすると枯れてきます。
そこで、穂が出る前に10~15cmに刈ることで、秋まで葉を緑に保つことができ、長期栽培が可能となります。
なお、刈り込まず 放任栽培しても問題ありません。
そのまま栽培をし続けますと7月頃には枯れて、葉が厚い絨毯のようになって夏の雑草を抑制します。
土の有機物の補給効果
ナギナタガヤは秋になると枯れます。
刈れたものを処分しないで地表にマルチングして(覆って)おきますと、最終的には分解されて土の有機物の補給になり、保湿とともにみかんの木の根の保護にもなります。
益虫のすみかになるメリット
クモなどの益虫は、枯れたナギナタガヤをすみかとしますので、みかんの病害虫の被害が減る効果を期待できます。
マメ科のコンパニオンプランツ
ヘアリーベッチ
クリムソンクローバー
赤クローバー
土が肥沃になる効果
マメ科植物の ヘアリーベッチ、クリムソンクローバー、赤クローバーなども、みかんのコンパニオンプランツにすることができます。
とくに、ヘアリーベッチは※アレロパシー効果が強く、雑草を抑制してつるを互いに絡ませながら繁茂します。
ヘアリーベッチも、6月頃に枯れますが、その残渣を絨毯のように地表に敷いておきますと、根粒菌の働きで土が肥沃になる効果が期待できます。
なお、私の経験ですが、ヘアリーベッチの種を蒔き過ぎますと、繁茂しすぎて管理が大変になりますので、適量に播種することをおすすめいたします。
※ アレロパシー効果とは、他の動植物を寄せ付けない物質を放出する作用です
コンパニオンプランツの種まき時期と、気を付けたい点
コンパニオンプランツの播種時期
※ クリムソンクローバーの種
みかんのコンパニオンプランツ(ナギナタガヤ、イタリアンライグラス、ヘアリーベッチ、クリムソンクローバー、赤クローバーなど)の種を蒔く時期は、一般地で9~10月頃です。
コンパニオンプランツ栽培で気を付けたい点
ナギナタガヤ、ヘアリーベッチは、こぼれ種で秋に発芽することがありますが、まだらに生える場合がありますので、一部は種を取り除いて蒔きなおすのがおすすめです。
いずれも雑草化しやすい植物ですので、広がり過ぎた場合は刈り込むなど調整して、管理なさってくださいね。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、みかんのコンパニオンプランツをご案内いたしました。
みかんのほかに、柚子、夏みかん、レモンなどの柑橘類にも用いることができますので、参考になさってください。
[参考文献]木嶋利男著「決定版 コンパニオンプランツの野菜づくり (育ちがよくなる! 病害虫に強くなる! 植え合わせワザ88) 」