農学博士の木嶋利男先生が紹介されている「長ネギ栽培の裏ワザ」について、ご案内いたします。
長ネギの一般的な栽培は、生長に合わせて土寄せを数回行い、白い部分(軟白部分)を長くします。
しかし、土寄せを繰り返しますとウネが高くなり、後半の土寄せに難儀することがあるかと思います。
木嶋先生が紹介されている裏ワザは、普通の長ネギ栽培の2倍程度 溝を深く掘り育ててゆく方法で、土寄せがラクに行えるようになりますので、参考になさってください。
土寄せがラクになる!長ネギの深植え|木嶋利男先生に学ぶ長ネギ栽培の裏ワザ
深植えできる畑の条件
長ネギは多湿に弱いので、水はけのよい砂壌土で行います。
土寄せの労力が軽減できる「長ネギの深植え」
長ネギは、生長に合わせて土寄せを数回行い、白い部分(軟白部分)を長くします。
しかし、土寄せを繰り返してゆきますと、ウネが次第に高くなり、最後のほうの土寄せを行う時には、大変な労力がかかることがあります。
そこで、長ネギの苗を植え付ける際、溝を深く掘ることで、土寄せの労力を軽減させる裏ワザが、「長ネギの深植え」です。
長ネギの深植えの方法
長ネギの苗
長ネギの苗は、普通栽培と同じように準備をします。
植え溝
長ネギの苗を植え付ける溝は、普通栽培の2倍程度(30cm前後)まで深く掘ります。
植え付け前の下準備
・長ネギの苗の根は、半分程度カットし、葉は切らずに植え付けます。
・植え溝が深いため、雨水が流れ込まないように、そばに深さ30cm程度の溝を掘ります。
苗の植え付け
植え溝に苗をおき、株元部分に土をかけます。
※ わが家は、土と一緒にもみ殻を入れています
その後のお世話について
茎葉が伸びてきましたら、葉の分岐にかからないよう、溝を埋めるように土をかけます。
その際、普通栽培と同じようにワラを敷き、追肥も行います。
これを、生長に応じて3~4回程度、繰り返します。
収穫
軟白部分(白い部分)が、地中の深いところにありますので、収穫する際は、スコップなどで傷をつけないよう、丁寧に掘り上げます。
深植えと普通栽培との違い
苗の植え付け
参考文献 木嶋利男著「野菜の植えつけと種まきの裏ワザ 113頁」
生長後
参考文献 木嶋利男著「野菜の植えつけと種まきの裏ワザ 113頁」
深植え | 普通細微 | |
植え溝 | 30cm前後 | 10~15cm |
葉 | カットしないで植える | 半分程度カットして植える |
根 | 半分程度カットして植える | 半分程度カットして植える |
土寄せ (3~4回) |
溝を埋めるように土をかける | ウネを盛り上げるよう土をかける |
その他 | 植え溝のそばに深さ30cm程度の溝を掘り、雨水が流れ込まないようにする |
長ネギの深植え栽培のメリット
長ネギは、乾燥と高温に弱く、夏に乾燥しますと生育が悪くなります。
深植えは、長ネギの根が地中深くにありますので、乾燥に強くなります。
長ネギの深植え栽培で気を付けたい点
長ネギの深植えは、白い部分が地中の深いところにありますので、収穫の際には、スコップなどで傷つきやすいため、確認をしながら丁寧に掘り上げましょう。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている「長ネギ栽培の裏ワザ」を、ご案内いたしました。
この栽培は、普通のネギ栽培より植え溝を深く掘りますので、土寄せがラクになる裏ワザです。
あなたの畑が、水はけのよい砂壌土でしたら、おためしになってみてください。
[参考文献]
木嶋利男著「野菜の植えつけと種まきの裏ワザ」
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