農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、「葉ネギの植え付けのコツ」について、ご案内いたします。
梅雨明けの真夏の暑さを利用して、葉ネギの品質を高め、生育を促進させる栽培法に「カラカラ植え」というものがあります。
カラカラ植えは 一部の農家さんで行われいる栽培で、京都の料亭などに出荷するにあたり、夏の美味しい葉ネギを確保されているそうです。
本日は、葉ネギのカラカラ植えについて、3つの効果、カラカラ植えの方法をご案内いたしますので、参考になさってください。
葉ネギの生長が促進する天日干し「カラカラ植え」
葉ネギの天日干し「カラカラ植え」について
夏に収穫する葉ネギは、かたく筋張って風味が落ちると言われています。
そこで、農家さんは 真夏の暑さを利用し、ネギの品質を高める方法を編み出しました。
その方法は、梅雨が明けたタイミングに葉ネギを根を付けたまま掘り上げ、天日干しでカラカラの状態にしてから3~5日後に植え付けます。
すると、新葉が急激に伸びはじめ、とてもやわらかい葉ネギに育ちます。
農学博士の木嶋利男先生は、次のように述べられています。
「カラカラ植え」は、真夏の暑さを利用して品質を高める方法と言えるでしょう
引用「野菜づくりの知恵とワザ」57頁
葉ネギのカラカラ植え 3つの効果
1.植え付け後の生育がよくなります。
2.葉がやわらかくなります
3.収量が増えます
葉ネギの植え付けのコツ「カラカラ植え」の方法
梅雨明け後、葉ネギを掘り上げます
葉ネギは根っこを付けたまま掘り上げ、3~5日程度、天日に当てて乾かします。
葉ネギの苗をカットします
カラカラした葉の先端をカットし、苗の長さが15cm程度になるように切りそろえます。
干した葉ネギの苗を植え付けます
苗を株間5cmで1本ごとに植え付けます。
株間を10cmにして 2~3本まとめて植え付けても構いません。
葉ネギを植え付ける時のコツ
葉ネギの苗を植え付ける際、株元にわらを敷き、根っこの付け根の上まで土を覆います。
植え付けから2週間後
植え付けから2週間経ったネギです。
葉が伸びて、すっかりネギらしくなってきました。
1回目の土寄せを行いました。
カラカラ植えにした葉ネギはどうなるの?
一度カラカラに乾かした葉ネギは次のように生長します。
↓夏の休眠状態に入ります
↓植え付けることにより急速に生長が始まります
↓生長の勢いが長く継続します
↓葉ネギが早く大きくなり、収量も増えます
↓とてもやわらかい葉ネギが食べられます
カラカラに乾いた葉ネギは うまく育たないのでは?と不安に思われるかもしれませんが、大丈夫です。
葉ネギは根が勢いよく伸びて水分を吸収し、葉もよく伸びますのでびっくりするほどやわらかくなります。
なお、カラカラ植えにした葉ネギは、植え付けの2~3週後から収穫することができますが、秋まで植えたままにしておきましても 旺盛に生長を続け、分げつで増え、美味しい葉ネギがたくさん採れるようになります。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている「ネギのカラカラ植え」をご案内いたしました。
この栽培は、真夏の暑さを利用して葉ネギの品質を高め、生育を促進させる方法で、葉がやわらかく美味しくなり、収量が増えるおすすめの育て方です。
苗を植え付けは、梅雨明けしたタイミングで葉ネギを根っこごと掘り上げ、天日で3~5日程度干すのがコツですので、おためしになってみてくださいね。
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