農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、エシャレット(ラッキョウ)・ニラの、収穫に適した時期をご紹介いたします。
種類にもよりますが、エシャレットやニラなどのネギ類には共通の性質があり、葉4~5枚で 株が充実し、葉6~7枚で 株が分かれます(分げつと言います)。
昔農家さんは、エシャレットやニラの葉の枚数で分げつの進み具合を確認し、栽培や収穫を行っていたと言われています。
今回は、エシャレット・ニラの美味しい時期・収穫するタイミングについてご案内いたしますので、参考になさってください。
昔農家さんに学ぶ、ネギ類の収穫に適した時期について
エシャレット・ニラの分げつ
種類にもよりますが、エシャレットやニラは、葉4~5枚で株が充実して、葉6~7枚で分げつします(株が分かれます)。
昔農家さんの知恵
エシャレットやニラの分げつした直後から生長途中の葉は、やわらかくて美味しくなり、反対に 次の分げつが始まる頃の株の葉はかたく、美味しさが損なわれます。
昔農家さんは、分げつの進み具合を葉の数で確認して、栽培や収穫に利用してきたと言われています。
収穫はいつ?美味しいエシャレットを採るタイミング
エシャレットは、ラッキョウを若採りしたもので、一般地では 4月頃が収穫の時期になります。
エシャレットは、葉っぱ4枚で分げつし、葉の枚数が増えてゆきますと、球(鱗形=りんけい)もかたくなります。
そこで、葉4枚程度で収穫しますと、やわらかくて美味しいエシャレットをいただくことが出来ます。
ニラは「捨て刈り」してから収穫
ニラは葉が6枚で分げつし、元の葉はかたくなって風味が失われます。
そこで、葉が6枚の頃に「捨て刈り」を行います。
捨て刈りの方法は、ニラの株元を5~10cm刈り込みます。
すると分げつが促され、新たにやわらかい芽が出てきますので、約20日後に収穫します。
なお、翌年の夏には花茎が伸びてきます。この頃の葉はかたくなっていますので、早めに収穫するか、捨て刈りを繰り返します。
ご参考:エシャレットとエシャロットの違い
エシャレットとエシャロットは 名前が似ていますが、異なる野菜です。
エシャレット
エシャレットは、ラッキョウを若採りしたものです。
エシャロット
エシャロットは、小型の玉ねぎの一種です。
名前の由来
若採りのらっきょうは、市場に出回り始めた当初、「エシャロット」と呼ばれていました。
しかし、小型たまねぎの一種で、フランス料理やイタリア料理に用いられる香味野菜「シャロット (英名)」のフランス名が「エシャロット」で、前者と混同されたことから、若採りのらっきょ うの方は「エシャレット」や「エシャ」と、小型たまねぎの方は「ベルギー・エシャロット」と 呼ばれるようになりました。
したがって、両者は、全く別種の野菜です。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、エシャレット(ラッキョウ)・ニラの、収穫に適した時期をご紹介いたしました。
昔農家さんは、エシャレットやニラの葉の枚数で分げつの進み具合を確認し、栽培や収穫に利用してきたと言われています。
エシャレット(ラッキョウ)は、葉が4枚のころ、ニラは一度 捨て刈りを行ってから収穫して、美味しくお召し上がりになってください。
[参考文献]
木嶋利男著「昔農家に教わる 野菜づくりの知恵とワザ 」
[参考サイト]
農林水産省 「エシャレット」と「エシャロット」との違いは何ですか。