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万能!緑肥の種類と利用法|土づくり・マルチ・カバープランツに活躍します

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農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、「緑肥の種類と利用法」を、ご案内いたします。

土づくりに使われる緑肥は、刈り取って土にすき込み 次の野菜のための肥料にします。

ほかにも、有機物マルチ、カバープランツになる万能な緑肥についての使い方もご紹介いたしますので、参考になさってください。

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緑肥について

緑肥の種類

緑肥はおもにマメ科とイネ科の植物が利用され、春に種をまくもの、秋に種をまくものがあります。

イネ科の緑肥

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イネ科の緑肥で代表的なものは、ソルゴー、エンバクなどです。

イネ科の緑肥は、根の張りがよいので土を耕す効果と、地面の中に有機物を供給して 多様な土壌微生物を養います。

地中深く根を張ることにより土の団粒化が自然に進みますので、病害虫の出にくい良質な土壌環境になってゆきます。

マメ科の緑肥

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マメ科の緑肥は、クロタラリア、ヘアリーベッチ、クローバーなどです。

マメ科植物の根に共生する根粒菌が空気中のチッソを固定しますので、土が肥沃になる効果があります。

また、マメ科の緑肥も 深い根を張る性質をもっていますので、水はけをよくする効果も期待できます。

代表的な緑肥の種類

品種 季節 緑肥 播種時期 特長・効果 メモ
イネ科 ソルゴー 4月~7月 草丈2m~。
過剰な肥料分を取り除く。根こぶ病・ネグサレセンチュウを防ぐ。
強風除けにも使える。
エンバク 9月~11月 ネグサレセンチュウなど病原菌密度を下げる。 草丈60~160cm。
5月~6月頃に穂が出る出穂前に刈り夏野菜のマルチに利用可
コムギ 季節外れの春にまくと草丈が低く葉が横に広がり通路をうまくカバーする。気温が高くなると出穂せずに枯れるのでマルチとして利用可。
ライムギ 耐寒性が高い。マルチに利用可
品種 季節 緑肥 播種時期 特長・効果 メモ
マメ科 クロタラリア 5月~8月 根が深く伸びるので土壌改良効果。根粒菌で土が肥沃に。 草丈1~1.5m。
花が咲く前に土にすき込むとネコブセンチュウ防除になる。
ヘアリーベッチ 9月~11月 つる性の緑肥。雑草予防、保湿、保温。チッソ固定能力が高いので土が肥沃に。 マルチに利用可。
つるが伸びたら株元で切り取る
クリムソンクローバー 一年草。株立ちで茎が広がらないため管理がお手軽。春に開花し昆虫が集まり野菜の受粉の手助けに。 土を肥沃にする目的の場合は、開花前に刈り取って土にすき込む。地面に敷いておくだけでも効果あり。

参考:農薬に頼らない病虫害対策 (学研ムック 学研趣味の菜園)

緑肥の種のまき方(利用法)

土づくりに

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緑肥の種をまいて育て、生長した地上部を刈り取って畑にすき込み肥料にします。

栽培ポイント

緑肥作物は、葉や茎に養分が多く含まれますので 花が咲く前に刈って利用するのがポイントです。

また、乾燥すると分解が遅くなりますので青いうちに長さ5cmほどにカットしてすき込みましょう。

4週間以上寝かせるのがコツ

土にすき込んだ緑肥は、4週間以上寝かせて分解させるのがコツです。

土の状態が落ち着いてきた頃に野菜を植え付けます。

雑草予防と有機物マルチになります

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刈り取った緑肥をウネや通路に敷いて利用しますと、雑草の予防になります。

緑肥を土に覆うことで 土の温度と湿度が安定し、雨による泥はねを防ぐことが出来ますので、病原菌の感染が少なくなります。

また、クモやテントウムシなど多くの益虫(害虫の天敵)がマルチをすみかにしますので、そばに植えている野菜の害虫防除にもなります。

肥料過多の畑をクリーニング

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※ わが家は、エンバクを敷きワラとしても利用しております。

ムギ類の緑肥は、畑に残っている肥料分をよく吸い上げる効果があります。

畑に肥料を与えすぎかな?と思われましたら、ムギ類を植えて余分な肥料を吸わせる方法があります。

なお、刈ったムギはよく干して 有機物マルチに利用することが出来ます。

カバープランツに

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※ 畝の端(通路側)にエンバクを栽培して、益虫を呼び寄せています。

木嶋先生は、野菜を育てていない空いたウネ、通路に緑肥を育てることをおすすめされています。

通路部分や野菜を育てていないウネは 裸のままにしておかず、緑肥作物を植えておきましょう。

この方法は、カバープランツ、グランドカバーと呼ばれ、土が乾きにくくなり、土中のみならず畑全体の生物活性が高まるので、健康な野菜が育つ環境づくりに役立ちます。

引用「農薬に頼らない病虫害対策 (学研ムック 学研趣味の菜園) 118頁」

まとめ

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農学博士の木嶋利男先生がご紹介されている、緑肥の種類と利用法をご案内いたしました。

土壌病原菌の密度を下げる緑肥は、土づくり、マルチ、カバープランツとして利用できる万能植物ですね。

緑肥のタネは 比較的 低価格ですので、経済的に健康な畑づくりが出来そうですね。

[関連記事]

緑肥作物の効果は?イネ科・マメ科の種類を一覧表でご紹介します

「緑肥」で連作障害対策!ネコブセンチュウ・ネグサレセンチュウに効果的です

[参考文献]

「農薬に頼らない病虫害対策 (学研ムック 学研趣味の菜園)

[ご参考:緑肥作物の種]

まく時期 イネ科 マメ科
春~夏 ソルゴー 60ml クロタラリア 1kg
スイートコーン (トウモロコシ) セスバニア
ギニアグラス エビスグサ
エンバク
マルチムギ
エンバク クリムソンクローバー
ライムギ 赤クローバー(アカツメクサ)
イタリアンライグラス ヘアリーベッチ
レンゲソウ
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キッチンガーデンのこと野菜づくり
この記事を書いた人
カジトラ

関東在住の専業主婦です。
夫と二人暮らし。
2023年の春、海に近い地域に移住しました。

家族の介護、某シンクタンクで馬車馬のように働き詰めだった日々に区切りをつけ、現在は農学博士 木嶋利男氏が提案するコンパニオンプランツ栽培で野菜を育てています。

文明の利器を取り入れつつも、古き良きモノ・慣習を大事にしながら暮らしてゆくことを目指しています。

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