農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、芯止めをしないトマト栽培をご案内いたします。
家庭菜園において、草丈が高くなって生長したトマトは、花が落ちやすくなり良い実が育たなくなると言われていますので、生長点を摘心して栽培しますが、今回は、枝を長く伸ばして長期間トマトをゆっくり収穫してゆく栽培法「グルグル巻き」をご紹介いたします。
いささか手がかかる方法ですが、少ない株で美味しいトマトを秋まで楽しむことができ、家庭菜園に向く栽培法だと思いますので、参考になさってください。
※ 画像はイメージです
芯止めしないトマト栽培|木嶋先生に学ぶグルグル巻き支柱栽培
捻枝をしながら枝を巻いてゆく「グルグル巻き支柱栽培」
今回ご紹介するトマト栽培は、少ない株で育ててゆきます。
トマトの枝を長く伸ばし、秋までの長い間 ゆっくり収穫してゆく栽培ですので、家庭菜園に向く栽培法だと思います。
用意する支柱
アーチ状の支柱と、棒状の支柱を使います。
土づくり
木嶋先生が紹介されているトマト栽培における元肥は、基本的に不要です。
トマトの根は浅く張りますので「平畝」にし、敷き藁・黒マルチで根を守ります
捻枝をして誘引します
トマトの枝を、アーチ状の支柱にグルグル巻きながら誘引してゆきます。
誘引をする際、枝を曲げる部分の表面を指で1周グリグリと強く押す「捻枝」を行うのがポイントです。
捻枝(ねんし)とは?
※ 画像準備中です
捻枝とは、トマトの枝をねじることです。
これを行うことにより、枝の中を通っている師管が潰れます。
すると、光合成によって葉で作られた糖類などがそこでストップし、うまく実の方へ入ってゆきます。
なお、根から上がってくる水が流れる導管は、師管よりも内側にありますので潰れることはありませんので、枝を強く押しても問題ありません。
さらに美味しいトマトを育てるポイント
トマトは、原産地が南米アンデスの乾燥した痩せた高地ですので、水分をあまり必要としない野菜です。
日本は、梅雨や真夏の夕立など雨が降りますので、雨よけのルーフなどを利用しますと、水分が制限されて甘い果実を収穫することができます。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、芯止めをしないトマト栽培をご案内いたしました。
いささか手がかかる方法ですが、少ない株で 美味しいトマトを秋まで楽しむことができ、家庭菜園に向く栽培法だと思いますので、参考になさってください。
[参考文献]
木嶋利男著「野菜の性格 アイデア栽培」 P14-15