40年数年間、ビジネスマンだった夫が、「畳からフローリングに張り替える」DIYに挑戦しました。
町の便利屋さんに 大型の残置物を撤去してもらい、私たちが次に行ったことは、和室3部屋をフローリングにすることでした。
ところ狭しに置かれている物を処分したり、移動したり、畳を外に運んだりして、1部屋ずつ空っぽにしてゆきました。
物を処分する作業、しかも未知の残置物を片付ける煩わしさ(恐怖)といったら、それはもう大変な思いをしましたが、少しずつコツコツ片付けることで、何とかクリアすることができました。
ところが、畳をフローリングに張り替えるという経験は、ただの一度もありません。
いきなり難易度が高いDIYで 非常に不安でしたが、動画サイト(YouTube)を観ながら 超ド素人のDIY生活が始まりました。
夫、DIYに挑戦|畳からフローリングに張替え
YouTubeで学んだDIY
家を契約する前から、古民家を再生してゆく動画はよく観ていました。
作業の流れは、畳を撤去する、白アリのチェック、掃除、寸法を測る作業、資材を購入、作業開始といった感じです。
いずれの動画も、みなさん初めて挑戦されているようですが、とても上手に作業されており、私たち(厳密にいうと夫)が果たしてここまで出来るかどうか、非常に不安でした。
やりやすいように選択していった
「畳からフローリングの張替え」という数多くの動画の中から、自分たちはどれを基に行えばよいか、とても悩みました。
友人や親戚にもアドバイスをもらいましたが、ひとりひとり提案内容が違うので、その都度 つまづくのです。
結果、「自分たちのやりやすいようにしよう」ということにしました。
動画の多くの方は、断熱材を使われていましたが、私たちの移住先は寒冷地ではないので、使わなくてもしのげるだろうと。もし、冷えて仕方がなかったら、またその時考えようと、嫌なことは先送りにする悪い癖がでました(笑)。
フローリング材について
新居には、前のオーナーさん(大工さん)が使った未使用のフローリング材が残っていました。
この板は、キッチンと玄関、廊下に使われており、その残りと思われます。
計算をしたところ、この板を和室に使うと 4畳にもならないことが判明しました。
同じ板を買い足すことも考えましたが、フローリング材って意外に高額なのですね。
このフローリング材を和室3部屋分 購入するとなると大幅な予算オーバーになってしまうため、残念ながらこの板は使わないことにしました。
ただし、何も使わないのも勿体ないので、別のスペースに使おうと思います。
1回2~3時間の作業
※ 渋滞を避けて暗いうちに出発。日の出とともに新居に到着です。
自宅から新居は車で2時間ほどかかり、午後は渋滞が始まってしまうので、作業は午前のみ。
作業時間は2~3時間という、非常にタイトなスケジュールです。
使用するフローリング材は、途中の 大型ホームセンターで少しずつ購入しました。
部屋を空っぽにする作業
1階の様子です。
畳から板の間(フローリング)にする部屋は、全部で3室の予定で、1階は 左のガラス戸の奥と、右の引き戸の奥で、いずれも6畳間です。
木材や畳を外に運んだり、不用品は持ち帰って処分したりしました。
YouTubeで、みなさん畳がとても重いとおっしゃっていましたが、それは本当で、とても一人では運べない重さでした。
畳を移動させる作業は非常にきつく、非力な夫にかわって頑張りました。
和室の掃除
和室に置かれていた物をすべて移動しました。
この時、まだ電気の契約をしておらず、コードレス掃除機を使っておりましたが、何度も途中でヒューンと止まってしまうほど、大量の埃でした。(埃というか、砂が多かったです)
仕方がないので、残置物の箒でこれでもかという程 ほこりを掃きだし、入念に何度も何度も雑巾掛けをしました。
ちなみに、水道の契約もしておりませんでしたので、ペットボトルに水を入れて使っておりました。
こちらは2階の和室で、畳を階下に下ろした時の画像です。
畳を下の階に下ろす際、階段がカーブしているため、つかえてしまい、一時間ほど夫と苦しみながら何とか外しました。
アクシデントは、いつも不意に襲い掛かります。
とてもとても辛い作業でした。
根太の調達
次は、根太と呼ばれる角材を調達しました。
根太は、床を支えるために設置する資材ですが、ふたりとも、「ねだって何?ねぶと?って読むの?」という程、未知でした。
和室の畳を剥がしますと、板が敷かれています。
この板と垂直に、根太を置いて釘を打ち込みます。
根太(角材)は、和室の寸法に合わせて切る必要がありました。
ただ、ノコギリで切る作業はとても時間がかかるため、大工さんの残置物である「丸のこ」を使用することにしました。
新居はまだ電気の契約をしておらず、電源を要する丸のこを使うことができません。
そこで、自宅(引っ越し前の家)に丸のこを持ち帰り、根太をカットすることにしました。
当然ながら、夫は 丸のこを扱うのは人生初めてでしたので、使い方をインターネットで数時間かけて学んでおりました。
上は、夫が初めて丸のこを使うシーンです。
畳の厚さ=根太+フローリング
根太用の角材
フローリング材のカフェ板
根太とフローリングの厚みは、畳の高さと同じにします。
例えば、畳の高さが6cmの場合、根太の厚みは3.0cm、フローリング材は3.0cmという具合です。
わが家が使用した資材は、根太用に杉の角材を、フローリングはカフェ板という厚い木材の2点です。
人によっては、根太、合板、断熱材、フローリング材などを使われる場合もあるようです。
根太の打ち付け作業
カットした角材(根太)を、板と垂直に置きます。
根太と根太の間隔は決まりがあるようで、動画のみなさんは きっちり測っておられました。
わが家も 最初こそ きちんと測っていましたが、家が歪んでいるため、正確に置いてゆくのが困難で、最後のほうは適当になりました。
まず、木工用ボンドで根太を貼り付けます。
その後、釘を打って固定しました。
釘で板に根太を打ちこむ作業は、私も参加しました。
板が歪んでいるため、なかなか釘が入ってゆかず、苦戦しました。
根太を張り付ける作業が終わりました。
フローリング材の設置作業
次は、最後の作業である フローリング材の貼り付けです。
先にも述べましたが、わが家は 断熱材を入れずにフローリング材のみを設置しました。
フローリング材に使ったものは、カフェ板という安価で厚みのある板ですが、動画の多くの方々は フローリング材を使われていました。
根太と垂直の方向に フローリング材を設置します。
動画を閲覧していた時は、楽しそうと思っていましたが、フローリング材の設置作業は、夫にとって 最も過酷だったそうです。
※ 一番初めに着手した2階の和室
調達してきたカフェ板(フローリング材)を、単純に置いて収まれば万々歳なのですが、築50年に近いこの家は、ゆがんで四角いの部屋ではなくなっており、床もたわんでいました。
そのため、カフェ板の幅を狭くカットしたり、ある時は台形のように切る必要がありました。
※ ホームセンターへ何度も往復して、カフェ板をカットしてもらいました。1カット50円ででした(板を重ねて切っても50円)
また、2メートルのカフェ板を、6畳間に無駄なく収めるには、まさにテトリスのようなパズル頭脳が求められますので、夫は夜な夜な(憂鬱そうに)手描きのカフェ板パズルを行っておりました。
※ 1階の和室。ダイニングにしたい部屋です
2メートルのカフェ板と、カットしたカフェ板、端切れのカフェ板を無駄が出ないよう はめながら、根太の上に仮置きし、良さそうであれば ボンドで貼ってゆきます。
しかし、ボンドで貼り付けただけですと、上に乗った時にカフェ板がシーソーのように持ち上がるアクシデントが多発しました。
追って、釘などで固定することにし、とりあえずはカフェ板をすべて設置することに専念しました。
最後の1枚を設置する夫です。
畳からフローリングに張替え完成
こちらが、完成した1階の和室です。
天井、壁、障子、ふすまは、前のオーナーである大工さんがリフォームしてくださっていましたので、本当に助かりました。
ちなみに、テーブルも残置物です。
こちらが隣の和室で、現在 ダイニングルームとして使っております。
この部屋も、天井、壁、障子、ふすまがきれいにリフォームされていましたので、畳から床に張り替えただけです。
なお、キャビネット、テーブル、椅子は残置物です。
いずれも埃にまみれ、カビ臭かったので、徹底的に掃除をしました。
※ 見学にきた時のキャビネット。埃にまみれていました。
床のたわみ、ゆがみ、フローリングの隙間について
ご覧のとおり、フローリング材(カフェ板)どうしが合致していない部分もあり、完成した当初は すきまにパテでも入れて対策しようか 考えておりましたが、今ではこれも「味」ということで、まったく気にしないで暮らしております。
ただし、歩くたびにギシギシと大きな音が鳴るのは 気になって仕方がありませんでしたので、インパクトドライバーでビス打ちをし、カフェ板を固定しました。
プロの方とはかけ離れた出来ではありますが、やり切った爽快感はひとしおでした。
夫、DIYに挑戦す|使った道具と費用について
DIYに使った道具について
・丸のこ(大工さんの残置物)
・インパクトドライバー(自前)
・ハンマー(残置物)
・かねじゃく(残置物)
・木工用ボンド(残置物と購入)
・釘(根太用・残置物)
・ビス(フローリング材用・購入)
DIYにかかった費用について
和室(6畳間 3部屋)を、畳からフローリングに張り替えた費用をご紹介いたします。
根太用の角材
フローリング材のカフェ板
材料 | 数量 | 金額 |
カフェ板(2m) | 80本 | 110,000円 |
角材(根太) | 45本 | |
板カット費 | 1,200円 | |
釘 | 200円 | |
ボンド | 700円 | |
合計 112,000円(税込) |
1部屋あたり、約37,000円(税込)かかった計算になります。
わが家は 断熱剤を使用せず、丸のこやハンマーなどの工具は前のオーナーさんのものを用いましたので、ほぼ資材のみの調達で完成するに至りました。
まとめ
夫が初挑戦したDIY、「畳からフローリングに張替え」と、使った道具・費用についてご案内いたしました。
素人感満載のフローリングになりましたが、釘1本打てなかった夫が、よくぞここまで頑張ってくれたと、感謝でいっぱいです。
なお、このページは素人DIYですので、ご参考になさらないよう、お願いいたします。笑。