ニコルが死んだ。
死んだとは故人に失礼なと、多くの人は云われるだろう。
C.W.ニコル。偉大なるウェールズ人。
ウェールズ魂などという言葉が存在するか分からぬが、彼こそ、その塊のような男であり、偉大な冒険家であった。
そのような男に対し能動的な「死ぬ」という単語がふさわしい。
「亡くなる」など、女々しくて使うことは出来ない。
彼の著書「ISANA」をちょうど読んでいる今、訃報を聞いた。
世界を股にかけた冒険家が何故この日本の地に辿り着き、我々日本人以上に日本を理解し、愛したかを知りたく、彼の著作を渉猟した。
その理由にもうじきに辿り着けそうだった時、突然彼は逝ってしまった。
彼がいない世界では、どうやらその謎も永遠に解けそうにない。
今一歩でその謎が解けそうだった著作「ISANA」。たった今まで読んでいたISANA。
是非ともお読み頂きたい。
以上非常に拙文だが、追悼文として。
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