家庭菜園で野菜を栽培していますと、野菜の葉に小さなダニが付くことがあります。
このまま放っておきますと、野菜全体が枯れてしまうほどの被害が出る場合があります。
今回は、家庭菜園のダニ類対策として、無農薬で駆除する方法と発生時の対処法をご紹介いたします。
この方法は、農学博士の木嶋利男先生が紹介されている対策で、農薬を使わず お手軽に駆除することが出来ますので、参考になさってください。
野菜に付くダニ類
ダニの種類
野菜によく付くダニは、おもに「ハダニ」、体の色が赤い「アカダニ」で、とくにナス、トマト、キュウリなどの果菜類に付きます。
ダニの発生時期
ダニ類は、5月~10月ごろに発生しますが、特に梅雨明けから9月にかけて多発します。
ダニが付いた野菜について
ダニは幼虫、成虫ともに野菜の葉の裏に寄生して吸汁します。
ダニに汁を吸われた野菜の葉は、白や茶色の針の穴くらいの斑点ができて かすれたような傷が付きます。
ひどい時には野菜の株全体にまん延して、枯れてしまうほどの被害が出る場合もあります。
ダニが野菜に付く理由
ダニは購入した苗に付いていたり、風に乗って飛んできます。
ハウス栽培や、露地栽培で雨よけを設置したり、ウネにマルチシートを張っていますと 地面が高温で乾燥気味になるため発生しやすくなります。
また、天敵が少ない畑にも多発する傾向があります。
家庭菜園のダニ類対策|無農薬で駆除する方法と発生時の対処法
無農薬でダニを予防する方法
敷きワラを使う対策
ダニ類を予防する方法の1つに、敷きワラを使う対策があります。
マルチシートにくらべ、敷きワラは高温乾燥になるのを防ぐことが出来るためです。
こまめな水やり
とくに雨が降らない時期は、こまめに水やりを行うのがおすすめです。
おとり作物(バンカープランツ)で予防する対策
農学博士の木嶋利男先生は、コンパニオンプランツ栽培の権威でいらっしゃいますが、野菜のそばに他の植物を植えておくと、野菜が害虫から守られますと、紹介されています。
ダニ類を予防するコンパニオンプランツは「イネ科の緑肥作物」で、野菜のそばにおとり作物(バンカープランツ)として育て、テントウムシや 野菜を食害しないハナカメムシなどの天敵が集まる環境にします。
イネ科の緑肥作物
種を蒔く時期 イネ科 春~夏 ソルゴー トウモロコシ ギニアグラス エンバク マルチムギ 秋 エンバク ライムギ イタリアンライグラス 引用 コンパニオンプランツの野菜づくり116頁 木嶋利男著(家の光協会)
お手軽!ダニが発生した時の対策
ダニ類が発生した場合の一番の対策は、「水をかける」方法です。
ダニ類は、体が小さいので水滴でも溺れ死にます。
農薬を使わなくても、安全に野菜を守ることができますので おためしになってみてください。
まとめ
家庭菜園でダニ類を駆除する一番の対策は、水をかけるだけですので お手軽に駆除することが出来ます。
農学博士の木嶋利男先生は、 野菜のそばに適度な雑草を残しておくことで ダニ類をはじめとする害虫を予防することが出来ますと、紹介されています。
万能マルチでもある敷きワラを利用したり、イネ科の緑肥作物を植えて天敵を呼び寄せて、野菜にとって良い環境づくりをしてゆくことも大切ですね。
[参考文献]
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