農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、「枝豆の草生栽培」について、ご案内いたします。
枝豆は、トウモロコシやニンジンなど、数多くの野菜と相性がよいため、同じ畝で複数の野菜を楽しく育てることが出来ますが、今回ご紹介する栽培は、畑に生える「雑草」と一緒に育てる方法です。
畑の雑草をコンパニオンプランツとして枝豆を栽培する方法は「草生栽培」と呼ばれ、枝豆と雑草のそれぞの特性を活かした育て方です。
畑の雑草で枝豆栽培|木嶋先生に学ぶ枝豆のコンパニオンプランツ栽培
日陰でも育つ枝豆
農学博士の木嶋利男先生によりますと、枝豆はあまり日の当たらない場所でも生育しますので、トウモロコシの日陰になっても栽培することが出来ます。
逆に、日に当たり過ぎますと かえって生育が悪くなり、夏の高温で乾燥する時期は、水分が不足しがちになり、実が入らない空サヤが多くなります。
木嶋先生に学ぶ枝豆と草の関係
木嶋先生は、高温で乾燥が激しかった年に、草をとらなかった畑と、きれいに除草した畑を観察されたことがあるそうですが、草をとらなかった畑の枝豆のほうが、生育が良かったと紹介されています。
畑の雑草で枝豆栽培する目的
畑の雑草を枝豆(野菜)の栽培に利用する方法を、「草生栽培」といい、枝豆を強い太陽光線から守ることを目的とします。
雑草と共生して得られる効果
枝豆と雑草を一緒に育てる草生栽培は、雑草が地中深くから吸い上げる水により、干ばつの影響を受けにくくする効果がありあす。
また、枝豆や草の根には、菌根菌が共生します。
菌根菌は、枝豆と草のネットワークを形成し、それぞれが栄養分を共有するようになります。
さらに、菌根菌の菌糸は、枝豆や草の根の2倍程度も土中に広がるため、より広い範囲から養水分を集めることが出来ます。
―枝豆と雑草の草生栽培の効果―
💡 雑草が日よけになります
💡 雑草が地中の水を吸い上げ、干ばつの影響を受けにくくなります。
💡 枝豆と雑草の根の菌根菌がネットワークを形成➡養水分を共有するようになります
木嶋先生に学ぶ枝豆の草生栽培(コンパニオンプランツ栽培)
枝豆の育て方
枝豆の種まき・植え付け
枝豆は、普通栽培と同じように、畑に種を直接まくか、ポットなどで育てた苗を植え付けます。
枝豆の土寄せ
土寄せをするまでは、普通の栽培と同じように除草します。
木嶋先生によりますと、土寄せを2回行うことで、不定根が生えますので、より生長が促進します。
―土寄せのタイミング―
・1回目 本葉が出始めた頃、行います。
・2回目 1回目の土寄せを行った2~3週間後に行います。
2回の土寄せ後、草を生やします
土寄せ後に生えてくる草は、そのまま畑に残します。
そうすることで、強い日差しから枝豆が守られます。
まとめ
※ わが家は草と一緒に栽培しております
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、「枝豆の草生栽培」についてご案内いたしました。
この栽培は、畑に生える雑草を利用することで、枝豆の生長を促進させる方法です。
木嶋先生が紹介しておられる野菜の栽培は、雑草を敵とせず共生させる方法ですので、参考になさってください。
[参考文献]木嶋利男著「野菜の植えつけと種まきの裏ワザ」