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達人ワザ!トウモロコシの2月蒔き5月どりの方法をご紹介いたします

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トウモロコシの、2月蒔き5月どりの方法について、ご紹介いたします。

家庭菜園でのトウモロコシ栽培はなかなか難しいと実感しております。

無農薬で育てますと、アワノメイガの食害に悩まされ、収穫時期は台風と重なることが多いため防風対策、そして鳥獣対策も必要です。

苦労に苦労を重ね 何とか収穫してみたものの、粒が不ぞろいでガッカリしたご経験の方も多いかと思います。

今回は、大阪府在住の出口吉年でぐちよしとしさんの達人ワザである「トウモロコシの2月蒔き5月どり」の方法をご紹介いたします。

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達人ワザ!トウモロコシの2月蒔き5月どりの3つのメリット

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出口さんが紹介されているトウモロコシの2月蒔き5月どりは、3つのメリットがあります。

3つのメリット

👍 害虫アワノメイガが付きません
👍 台風シーズンを避けることが出来ます
👍 高い糖度で粒ぞろいになります

メリット1「害虫アワノメイガが付かない理由」

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トウモロコシに付く害虫 アワノメイガは1年に2~3回発生します。

第一世代は幼虫・サナギの状態で越冬し、6月頃に羽化します。

私達がアワノメイガの被害を受けるのはこの第一世代が産んだ卵からふ化した第二世代の幼虫で、発生と活動期がトウモロコシの生長と重なります。

家庭菜園におけるトウモロコシの2月植えは「超早植え」のほうに入り、アワノメイガの本格的な活動が始まる前の5月に収穫しますので、被害をまぬかれることが出来ます。

メリット2「台風シーズンを避けられます」

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2月蒔き5月どりのトウモロコシは、台風シーズンを回避することが出来ます。

メリット3「高い糖度で粒ぞろいになる理由」

5月下旬が名産地の気候に

トウモロコシの生育に適した気温は22~30℃ですが、近年 猛暑が続き、夜間も気温がなかなか下がりませんね。

これでは昼間につくったエネルギーを消耗してしまいますので、実の糖度が高くなりません。

出口さんがお住いの地域(大阪)は、5月下旬あたりが ちょうど糖度が高くなる気温になるそうですので、2月蒔き5月どりが理にかなっていると言えます。

達人は1株あたり4本収穫!

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粒ぞろいがよくなる理由は、出口さんは側枝を取り除かずに栽培されているためです。

側枝の雄花の花粉は雌しべの受粉に貢献しています。トウモロコシはひげの1本1本が雄しべで、それが受粉して粒になります。

つまり、花粉の数が多いほど受粉の確率が高まりますので、粒がよく入るというわけです。

なお出口さんは1株につき、充実したものを2本、小ぶりの自家消費向きのものを2本の計4本収穫されています(驚きですね!)

達人ワザ!トウモロコシの2月蒔き5月どりの方法

出口さんおすすめの品種

トウモロコシの種を2月中旬~下旬にまいて育苗します。

様々な品種を試された出口さんは(お住いの大阪で試されてマッチした品種は)、「種まきから収穫までが85~90日の中晩生品種」でナント種苗 おおもの(スイートコーン) だったそうです。

※お住いの地域に適した品種をお求めになってくださいね。

自家製の紙筒ポット

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出口さんは育苗ポットをトイレットペーパーの芯とポリポットで作られています。

トイレットペーパーの芯

トイレットペーパーの芯を縦に切り開き、5~6カ所 紙パンチで呼吸用の穴をあけて作ります。

このポットは紙パルプで土に還りますので、そのまま土に植えることが出来ます。

植え穴に入れやすいように、先細りの円錐形にしている達人ワザの紙筒ポットです。

少し複雑に切り取るため、別の機会に図面をご紹介したいと思います。

ポリポット(2号)

直径6cmの2号サイズのポリポットを縦に切り開き、底面を5~6カ所切り込みを入れ円筒状にするタイプです。

移植する際 そっと外すことができ、根鉢が崩れにくいメリットがあります。

手作りポットで移植時のトラブルを回避

出口さんが育苗ポットを手作りされている理由は、トウモロコシの苗を移植する際、根の傷みを防ぐためです。

セルトレーなどでも育苗することは出来ますが、小さい苗を移植しますので 根が傷つきやすくなり、根が傷んだトウモロコシは生育が極端に悪くなりますので、この2つを考案されました。

トウモロコシの発根処理

寒い時期に確実に発芽させるために、出口さんは発根処理をされています。

トウモロコシの発根処理の方法

・種を20分おきに、20℃のお湯で数回洗って水を含ませます。
・平らな容器にキッチンペーパーを敷いて種を平らに並べます。
・種が半分浸かる程度のぬるま湯を張ります。
・ビニール袋に入れて、直射日光で発芽するまで温めます。

紙筒ポットに種まき

種から根が出てきましたら、紙筒ポットに種まき培土を指で押し込んで詰め、種を1粒ずつまきます。

一般的にトウモロコシの種はポットに2~3粒まきますが、達人は 根にストレスを与えないことを最優先していますので、間引き作業が要らない1粒まきを行います。

種の先端(とがっているほう)に白い根が出ますので、下に向けて深さ1cmに埋めます

苗のスピード育成

出口さんによりますと、トウモロコシの発芽適温は約25~30℃と高めのため、中途半端な保温方法ではなかなか発芽しないのだそうです。

そこで達人は、発泡スチロールの箱とお風呂の残り湯を併用し、苗をスムーズに生長させておられます。

トウモロコシの種は水を含むと直ちに呼吸をはじめ、24時間 酸素と最適な温度・湿度を与えられますと、一気に発芽します。

用意するもの

・清潔な発泡スチロールの箱(35×50cm程度のもの)
・網(根腐れを防ぐため、発泡スチロールの中に敷きます)
・発泡スチロールの箱に入るセルトレー(種まきしたポットを並べます)
・透明ビニール(保湿・保温用)
・長いゴム(保湿・保温用ビニールを留めます)
・針金(保湿用ビニールの支え)

苗のスピード育成方法

1.発泡スチロールの箱に網を敷き、その上に育苗トレーを置きます。そこに種まきしたポットを入れ、針金を曲げて支柱にし透明ビニールをおおい ゴムで留めます。

2.昼間は日当たりの良い縁側・窓辺に置きます。湿気が多すぎますとカビが生えやすくなりますので、結露した場合はビニールの裾を空けて水分を逃がします。

3.夜間はお風呂の残り湯に浮かべておきます。お湯の温度は次第に下がりますが、フタをしておきますと朝まで30℃前後を保つことが出来ます。

うまくいくと、4日ほどで発芽が揃います

ウネの準備

苗を植え付ける3週間前にウネの準備をします。

元肥が多すぎますと木ボケしやすくなりますので、追肥で調整するのがトウモロコシ栽培のコツです。

ウネづくり

ウネを立てましたら水分が均一になるようによく踏み固めて黒マルチを敷きます。

苗を植え付けるのは3週間後になりますが、このタイミングでビニールトンネルをかけておきますと、日ごとに地温が蓄積されてゆきます。

苗の移植のタイミング

黒マルチとビニールトンネルの蓄熱効果で、晴れた日は1日につき地温が1℃ほど上昇します。

苗は本葉1.5枚でウネに移植しますが、日の出前の地温が15~18℃ほどで、植え付けることが出来ます。

苗の植え付け方法

棒で直径5cm、深さ18cmの植え穴をあけて苗を植え付け、不織布をふんわりとかぶせます。(ペンチでポットを挟んで穴に入れると作業がしやすいそうです)

ビニールトンネルと不織布とで空気の層が2重にでき、保湿効果が高くなり生長がスムーズになります。

不織布とトンネルを外すタイミング

不織布

不織布は、夜間5℃以下になる場合はかけておき、苗が触れるようになってきましたら、外します。

トンネル

最低気温が8℃以下になる場合は、トンネルの上からもう1枚ビニールを掛けておきます。

最低気温が15℃以上になり、葉がぶつかるようになってきたタイミングでトンネルを外します。

追肥は4回

トウモロコシは肥料食いの野菜ですね。

早採りのため 達人は4回追肥をして生長を促進させます。

1回目 本葉5枚
2回目 雄穂が出始めた時
3回目 雌花が出たとき
4回目 収穫予定日の1週間前(雌花が出た20日後)

水やりのポイント

雄花が出始めましたら水やりの量を増やします。

目安は、1株あたり1~2リットルですが、土の状態をみるのも大切です。

自然農家さんは、ウネの土がお団子を作れる程度の湿り気がある場合は、水やりをしなくても良いともおっしゃています。

トウモロコシの側枝について

トウモロコシは一般的に1株に対して1果 収穫しますが、出川さんの方法は充実したものを2本、やや小ぶりなものを2本、合計4本収穫されているそうです!

達人の栽培ポイントは、側枝を取り除かないことで、側枝の雄花からも花粉が大量に落ちますので確実に受粉し粒ぞろいが良くなります。

2022年|トウモロコシの2月蒔き5月どり

2022年3月

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※ 3月4日 午前8時 13℃

2月17日の満月に種をまいた「おおもの」が、発芽しました。

ずぼらなわが家は、出口さんのように丁重な管理はせず、水でたっぷり湿らせた種まき用の土をトイレットペーパーに入れて、発泡スチロールの箱で発芽を待っていました。

日中は、日当たりの良い温かい窓際に置き、夜は発泡スチロールのフタをするだけで、特段の工夫もしないでおりました。

3月に入り、日中の窓際の温度が40℃を越える日が続いたおかげでしょうか、種まきから1週間程度で芽が出てきました。

今回の発芽率は、12ポット中9でしたので、75%でした。

2024年|トウモロコシの2月蒔き5月どり

2022年、2023年はレポートできず、申し訳ございません。

2024年は、2月蒔きに挑戦してみようと思います。

2024年1月

出口さんが育てている「おおもの」を今年も購入いたしました。

わが家は出口さんのように出来栄えのよいトウモロコシを育てるに至っておりませんが、この品種はとても甘くて美味しいです。

2024年2月

2024年2月24日

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2月24日は満月でしたので、おおもの(トウモロコシの品種)の種をまきました。

今年は、100円ショップで購入した蓋付の容器の中で保温しながら栽培してみようと思います。

出口さんのような手厚い管理はできないため、うまくいかないかもしれません。

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トイレットペーパーの芯をポットにします。

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トイレットペーパーの芯の中に土を入れました。

数年前に購入した育苗用の土が余っていたので、それを使いました。

本当は養分の少ない種まき用の土のほうが良いと思うのですが、残っているものを使ってしまうことにしました。

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薬剤で処理された種を見ると、毎年 複雑な気持ちになります・・・。

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室内の日が当たるところで、発芽を待ちます。

天気が良い日は日中20度くらいになりますが、夜間は気温が下がるのでなかなか発芽しないだろうと思います。

夜は毛布をくるんでみようと思います。

2024年3月

2024年3月6日

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数日前、トウモロコシの芽が出ていました。

小さな蓋つきのポリケースでも保温効果があることがわかりました。

ですが、一部のポットの土にカビが発生してしまいました。

湿気が多いのでしょうね。

2024年3月23日

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2月に種をまいた「おおもの」です。

健康そうな苗は5~6本といったところです。

20240323_tomorokoshi oomono kj

2月まきのあと、追って2回ほど種をまきました。

2024年4月

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2月に種をまいたトウモロコシの苗を植え付けました。

2024年5月

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今年も枝豆とのコンパニオンプランツ栽培を行っております。

20240601_edamame tomorokoshi corn kj

6月になりました。

トウモロコシの雄花と雌花が出てきました。

トウモロコシの草丈が低いのが気になります。

2024年6月

2024年6月12日

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雄花と雌花が出てきましたので、受粉しました。

2024年6月28日

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2月に種をまいたトウモロコシを収穫いたしました。

いささか小ぶりですが、不耕起で肥料もかなり少ないので、これくらいの大きさが妥当ではないかと思います。

20240701_tomorokoshi oomono kj2

コンパニオンプランツの枝豆と一緒にいただきました。

おおもの(トウモロコシの品種)の美味しさを知ってしまってから、ほかの品種を選ばなくなりました。

来年も、おおもので 2月まきに挑戦しようと思います。

トウモロコシの2月まきを行った感想

2024年

―栽培途中経過の感想―

現在、栽培途中ではありますが、2月まきを行って気づいた点をお伝えいたします。

わが家は毎年2月、ポットなどにトウモロコシの種をまいて育苗し、本葉が3~4枚になったら畝に定植しております。

すると、50cm程度と低い草丈にもかかわらず、雄花が出てきてしまうのです。

はっきりした原因は不明なのですが、SNSで調べたところ、トウモロコシは品種によっては種まきから雄花が出る日数が決まっているものがあり、いかように成長が悪くとも 中途で雄花が出てくる場合があるのだそうです。

真偽については未知なのですが、わが家はここ数年このような現象が起きています。

そのため、次からの栽培は、直まきとポット栽培の両方にチャレンジしてみようと思っております。

―収穫を終えての感想―

小ぶりではありましたが、非常に甘く美味しいトウモロコシを収穫することができました。

懸案のトウモロコシの草丈が低い段階で雄花が出てしまうのは、根が傷んだことが原因の一つかもしれません。

来年は、ポットでの育苗をやめて、直まきにチャレンジしてみようと思います。

2月はまだ寒い時期ですので、直まきをする場合、マルチングが必要になりますが、頑張ってみようと思います。

まとめ

野菜栽培の達人、出口吉年さんのトウモロコシの2月蒔き蒔き5月どりの方法をご紹介いたしました。

2月半ば~下旬の寒い季節からの育苗ですので、手厚い管理が必要となりますが、アワノメイガと台風の時期を回避できる大変魅力的な栽培法ですね。

2月蒔き5月どりが難しい地域にお住まいの方もいらっしゃるかもしれませんが、トウモロコシを早めに収穫して、2回目を栽培されたい場合は、達人の方法をおためしになってみられてはいかがでしょうか。

詳細は、やさい畑 2020年 春準備号に写真付きで掲載されています。

[参考文献]

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キッチンガーデンのこと野菜づくり
この記事を書いた人
カジトラ

関東在住の専業主婦です。
夫と二人暮らし。
2023年の春、海に近い地域に移住しました。

家族の介護、某シンクタンクで馬車馬のように働き詰めだった日々に区切りをつけ、現在は農学博士 木嶋利男氏が提案するコンパニオンプランツ栽培で野菜を育てています。

文明の利器を取り入れつつも、古き良きモノ・慣習を大事にしながら暮らしてゆくことを目指しています。

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