病気と害虫を防ぐニンニクとカモミールのコンパニオンプランツ栽培のポイントをご紹介いたします。
ニンニクは香味野菜として重宝する野菜ですね。
病害虫の被害はあまりないニンニクですが、時として葉枯れ病やウイルス病にかかる場合があります。
そこでカモミールを同じウネで栽培しますと、病気と害虫を防ぐことが出来ます。
美味しいハーブティーになるカモミールをニンニクと一緒に育て、病害虫の発生を防ぐ栽培のポイントにつきましては、農学博士の木嶋利男先生がご紹介されている方法をご案内いたしますので、ご参考になさってください。
ニンニクとカモミールの混植が病害虫を防ぐ理由
ニンニク
カモミール
ネギ属のニンニクと、キク科のハーブ カモミールはどちらも「アレロパシー効果」が強い植物です。
アレロパシー効果とは、他の植物や動物、微生物に対してアレロケミカルという物質を出して、引き寄せない効果のことを言います（参考：ウィキペディア）
つまり この二種類を同じウネで育てますと、病原菌や害虫を寄せ付けない効果が発揮されるのです。
病気と害虫を防ぐ！ニンニクとカモミールのコンパニオンプランツ栽培のポイント
ニンニクとカモミールのコンパニオンプランツ栽培の効果
ニンニクはネギ属のユリ科、カモミールはキク科と科が異なります。
木嶋先生によりますと、科の異なる植物の混植は 根圏微生物相が豊かになり、互いの生育が促進するのだそうです。
栽培のポイント
ニンニクとカモミールのコンパニオンプランツ栽培は、2つの方法があります。
ニンニクの病気予防に
カモミールをニンニクの病気予防のためにコンパニオンプランツとする場合は、植えたニンニクの株間に数カ所カモミールの苗（もしくは種まき）を植え付けます。
相互効果を発揮したい場合の栽培
アレロパシー効果で病気と害虫を防ぎたい場合は、2列並べて植え付けます。
植え付けのポイントは、10cm間隔でニンニクの種とカモミールの苗を植え付け、株間はそれぞれ10～15cmにします。
ニンニクのお世話について
わき芽の切り取り
ニンニクにわき芽が出てきましたら抜き取ります。この時、残したい茎は手で押さえて抜けないように気を付けます。
つぼみの切り取り
翌年になりニンニクにつぼみが付きましたら切り取ります。つぼみも食べられますので、召し上がってみてくださいね。
収穫
ニンニクの葉茎が3分の2ほど枯れてきましたら、抜き取って収穫します。
収穫は、晴天の日がおすすめです。
このとき根っこをすぐに切り取って鮮度を保たせましょう。
カモミールの植え付ける時期とお世話について
植え付け時期
カモミールの苗は、ニンニクと一緒に9月頃植え付けますが、翌年の3月頃も植え付けに適しています。
カモミールの品種
当年でカモミールを終わらせたい場合は、一年草の「ジャーマンカモミール」を利用しましょう。秋になると枯れてきます。
畑にカモミールをずっと栽培したい場合は、多年草の「ローマンカモミール」がおすすめです。
ローマンカモミールは毎年花を咲かせますので、ニンニクのウネの近くに植え付けておきますと、お世話がお手軽になります。
カモミールのお世話
ハーブのカモミールは丈夫な植物で、こぼれたタネから発芽し生長します。
畑がカモミールだらけになって困らないように、花が咲いた後は早めに花がらを摘み取り、種が出来ないようにしましょう。
また風通しをよくするために、カモミールの混み合った葉をカットしましょう。
摘み取った葉は、熱湯に入れてハーブティーとしていただくことが出来ます。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生がご紹介されています、病気と害虫を防ぐニンニクとカモミールのコンパニオンプランツ栽培のポイントについて、ご紹介いたしました。
ニンニクは病害虫の被害があまりでない野菜ですが、カモミールをコンパニオンプランツにしますと、アレロパシー効果で病気や害虫を防ぐことが出来ます。
美味しいハーブティーになるカモミールは、花が咲き始めますと畑の景観がとてもよくなりますので、おためしになってみられてはいかがでしょうか。
－参考文献－
木嶋利男著 コンパニオンプランツで野菜づくり (ひと目でわかる図解)
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－ローマンカモミール（多年草）－
－ジャーマンカモミール（一年草）－
