農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、熟したキュウリの育て方をご案内いたします。
キュウリの原産地であるヒマラヤ山脈のネパールのほうでは、私たちが食している緑の若採りキュウリを食べる習慣はなく、ある程度熟したキュウリを食していると言われています。
木嶋先生によりますと、キュウリは大きくすると驚くほど美味しくなるのだそうです。
今回は、木嶋先生のキュウリの面白いアイデア栽培をご紹介いたしますので、参考になさってください。
実はとても美味しい|熟したキュウリの育て方
若採りと熟したキュウリを同時に育てる「立体+地這いのダブル栽培」
今回ご紹介する木嶋先生のアイデア栽培は、支柱を使う立体栽培と、地這い栽培を同時に行います。
まず、ひとつの畝に数株のキュウリを植えて、そのうちの何株かはネットに誘引せず、地面に這わせて育てます。
立体栽培 | 地這いキュウリ |
17cmほどになったらどんどん若採りします。 | 30cm以上になったものを収穫します。 |
熟したキュウリの栽培ポイント
💡 栽培に向いている品種
木嶋先生は、四葉系の原種に近いものが栽培しやすいと紹介されています。
※ 四葉系とは、中国華北系の品種で、一般的なキュウリの1.5倍ほどの大きさになります。
💡 種まきの時期
6月~8月頃、水はけの良い平畝に種をまきますと、涼しくなる頃に収穫が始まります。
キュウリは短日性ですので、秋に向かってたくさんの実を楽しむことができます。
※短日性植物は、日が短くなると花芽を付ける性質があります。
💡 水はけの良い平畝
水はけの良い平畝が栽培に適しています。
粘土質の畑の場合は、10cm程度の高さの畝を用意します。
💡 株間40cmで
キュウリは、株間40cm程度で育てます。
💡 立体栽培のキュウリ
・実が17cm程度に育ったら、こまめに収穫します。
・様子を見ながら、ボカシ肥料などで追肥します。
💡 地這いキュウリ
・地這いのキュウリは樹勢が強いので、実を大きく育てることができます。
・30cm程度に育った実を収穫します。
・敷き藁を敷いて、追肥はツルの先端にボカシ肥を少量ほどこします。
熟したキュウリの味
大きなキュウリは甘みがあり、若採りの緑色のキュウリとは別の美味しさがあります。
熟したキュウリのいただき方
熟したキュウリは、冬瓜と同じように使うことができます。
縦に割ってタネをかき取ってスライスし、生でも煮炊きにお使いになってみてください。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、熟したキュウリの育て方をご案内いたしました。
ひとつの畝で、立体的・地這いのダブルに栽培して、若採りと熟した実を楽しむ方法ですので、参考になさってください。
[参考文献]