ほうれん草を収穫した後、12月に小松菜を栽培する方法をご紹介いたします。
この栽培は農学博士の木嶋利男先生が紹介されている方法で、ほうれん草と小松菜を代わりばんこに育てます。
ほうれん草と小松菜の輪作は、産地でよく採用されている栽培で、どちらもよく育つと言われていますので、参考にしていただきましたら幸いです。
輪作|ほうれん草の後作「小松菜」小松菜の後作「ほうれん草」
ほうれん草と小松菜の輪作がおすすめな理由
農学博士の木嶋利男先生によりますと、ほうれん草を栽培するさい、土壌酸度調整のために蛎殻石灰を施している場合、後作の松菜はミネラルをたっぷり吸って美味しくなるのだそうです。
ほうれん草と小松菜の輪作は、産地でも取り上げられてい方法で、家庭菜園においても応用することが出来ます。
土づくりのタイミング
土づくりの時期は、どちらも栽培しづらい真夏に行っておくのがおすすめです。
年に1回、たい肥と肥料をしっかり施し、土をリセットして輪作を行います。
ほうれん草の後作 小松菜の栽培方法(12月)
木嶋先生によりますと、12月に小松菜を栽培する場合、土を耕して肥料を施しても地温が低いため、効果はあまり望めないのだそうです。
そこで、ほうれん草を収穫した跡地を利用します。
先にも述べましたが、ほうれん草の跡地は ミネラルが残っていますので、小松菜が美味しく育ちます。
畝は耕さないで、後作スタート
この栽培の大きなポイントは、畝を耕さず、ほうれん草の根っこを土の中に残しておくことです。
小松菜は、ほうれん草の残った根っこに沿ってスムーズに根を下ろし、残った根の分解も促進しながら根をよく張ります。
木嶋先生によりますと、ほうれん草と小松菜の根は、張る範囲が似ていますので、栽培するのに具合がよいのだそうです。
小松菜の種のまき方
ほうれん草の収穫した跡の脇あたりに、小松菜の種を4粒ほど点まきします。
ビニールトンネルで保温
種をまいた後は、ビニールトンネルで保温して栽培をしてゆきます。
間引きの手間も要りません
この栽培は、小松菜を間引く必要はなく、草丈が20cmほどに生長しましたら収穫します。
なお、小松菜は移植には向いていませんので、引き抜いたものは お召し上がりになるのがおすすめです。
厳寒期における小松菜の収穫ポイント
小松菜は、地際をカットして収穫しても構いませんが、木嶋先生によりますと、根っこごと引き抜いて収穫しますと、根の中の養分が流転し、小松菜がへたりにくくなるのだそうです。
まとめ
ほうれん草を収穫した後、12月に小松菜を栽培する方法をご紹介いたしました。
この栽培は、農学博士の木嶋利男先生が紹介されている方法で、ほうれん草と小松菜を代わりばんこに育てることで、どちらも美味しく育つと言われていますので、ご参考にしていただきましたら幸いです。
[参考文献]
木嶋利男著「野菜の性格 アイデア栽培」(120頁~121頁)