手づくり調味料研究家、オザワエイコさんのレシピで、中濃ソースを作ってみました。
調理時間は、下準備をふくめて半日かかりましたが、時間をかけただけあって大変美味しいソースを作ることが出来て感動しています。
きょうは、オザワエイコさんの著書「だからつくる調味料」のレシピをもとに、中濃ソースの作り方をご紹介いたします。
こんな時におすすめです。
● 日にちが経ってしまったリンゴがあるとき
● 冷蔵庫にあるスパイスを消化したいとき
調理時間(合計6時間)の目安です。
● 野菜を炒める下準備 約1時間
● 煮込む時間 約2時間
● 粗熱をとる時間 約1時間
● 濾す(こす)作業と仕上げ 約1時間
● 出来上がりの中濃ソースの量は、約1.6リットルです。
手づくりの楽しさと美味しさを味わうことが出来ますので、お試しください。
材料
材料 できあがり約1.6リットル分
[A] 野菜・キノコ類
・トマト 中5~6個(約1kg)
・セロリ 2本(約300g)
・ニンジン 中2本(約300g)
・舞茸(またはシイタケ)1パック[B] 果物
・リンゴ 2個
・かんきつ類(夏みかん、ハッサクなど)1個
・ドライフルーツ(アンズ、イチジク、ブドウ、柿、プルーン、ディーツなど)またはジャム 計約70g[C] タマネギ・香味野菜
・タマネギ(薄切り)大2個(約360g~400g)
・にんにく(みじん切り)大さじ2
・しょうが(みじん切り)大さじ2[D] だし
・煮干し 大さじ1(頭とハラワタを取り除く)
・昆布 10cm角[E] スパイス(好みでブレンド)
・シナモン 2本(パウダーの場合は小さじ1)
・ローリエ 2枚
・フェンネル 小さじ1
・クミン 小さじ1
・ローズマリー(またはタイム、セージ) 小さじ1
・クローブ 5~10粒
・カルダモン 4~6粒(中の粒を出しておく)
・ナツメグ 小さじ1
・黒こしょう 小さじ1
・一味唐辛子 小さじ1/2(赤唐辛子なら1本)[F] 調味料
・しょうゆ 200ml
・米酢 200ml
・赤ワイン 60ml
・塩 100g
・砂糖 100~200g(味をみて加減する)サラダ油 大さじ1
水 2リットル「だからつくる調味料」78ページより引用
作り方
※ 次の章で、写真付きで作り方をご説明いたします。
1.材料Aの野菜は、大きめのざく切りにします。
(トマトはヘタを除き、ニンジンは皮をむきます)Bのリンゴは、皮と芯を除いて適当な大きさに切ります。
柑橘類は薄皮もむきます。
2.Eのスパイスは、固形のものはフライパンで乾煎りして香りを出して、フードプロセッサーにかけるか、すり鉢ですり、パウダー状のものと合わせておきます。
3.フライパンにサラダ油を引き、薄切りにしたタマネギを中火で炒めます。少し色づきはじめたら、にんにくとしょうがも加えて、あめ色になるまで20~40分炒めます。
あめ色タマネギを早くつくるには
薄切りタマネギを冷凍しておきます。凍ったままフライパンに入れて強火にかけ、水分がなくなったらサラダ油を加えます。ずっと強火で、混ぜ続けること、焦げそうなときは火を弱めるのではなく、フライパンを火から離すのがポイントです。4.深鍋に3とA、B、D(煮干しは頭とハラワタを取り除きます)、水を入れて、強めの中火にかけます。
ときどき混ぜてアクを取り、約半量になるまで1~2時間煮詰めます。
5.2のスパイスを加えてさらに20分ほど煮て、火を止めます。あら熱をとり、少しずつミキサーにかけます。熱いままミキサーにかけるとハネて危ないので注意しましょう。
6.5をザルなどでこして、鍋に戻してFの調味料を加え、15分ほど煮ます。好みの濃度になたら、味をみて、整えます。
「だからつくる調味料」79ページより引用
まずは下準備から
下準備の時間 約60分
[A]から[F]の調味料をグループに分けて下準備をしておくと、効率的に調理することが出来ます。
A 野菜・キノコ類
・トマトはヘタを除き、ニンジンは皮をむいて、ざく切りにします。
・リンゴは皮と芯を除いて、適当な大きさに切ります。
B 果物
・かんきつ類は薄皮もむきます。
C タマネギ・香味野菜
・タマネギ 薄切りにします。早くあめ色にしたい場合は冷凍しておきます。
・にんにく、しょうが みじん切りにします。
D だし
・煮干し 頭とハラワタを取り除きます。
E スパイス
・固形のスパイスは、フライパンで乾煎りして香りを出して、フードプロセッサーにかけるか、すり鉢ですって、パウダー状のものと合わせてきます。
F 調味料
・すべての調味料を、分量どおりに測って準備します。お砂糖は、味をみて加減をします。
それでは作りましょう!
[A]野菜と[B]果物を切ります
1.材料Aの野菜は、大きめのざく切りにします。
(トマトはヘタを除き、ニンジンは皮をむきます)
Bのリンゴは、皮と芯を除いて適当な大きさに切ります。
柑橘類は薄皮もむきます。
スパイスを調合します
2.Eのスパイスは、固形のものはフライパンで乾煎りして香りを出して、フードプロセッサーにかけるか、すり鉢ですり、パウダー状のものと合わせておきます。
タマネギ・ニンニク・ショウガを炒めます
3.フライパンにサラダ油を引き、薄切りにしたタマネギを中火で炒めます。少し色づきはじめたら、にんにくとしょうがも加えて、あめ色になるまで20~40分炒めます。
薄切りタマネギを冷凍しておきます。凍ったままフライパンに入れて強火にかけ、水分がなくなったらサラダ油を加えます。ずっと強火で、混ぜ続けること、焦げそうなときは火を弱めるのではなく、フライパンを火から離すのがポイントです。
A,B,C,Dを合わせます
4.深鍋に3とA、B、D(煮干しは頭とハラワタを取り除きます)、水を入れて、強めの中火にかけます。
ときどき混ぜてアクを取り、約半量になるまで1~2時間煮詰めます。
2時間後、スパイスを加えます
5.2のスパイスを加えてさらに20分ほど煮て、火を止めます。あら熱をとり、少しずつミキサーにかけます。熱いままミキサーにかけるとハネて危ないので注意しましょう。
6.5をザルなどでこして、鍋に戻してFの調味料を加え、15分ほど煮ます。好みの濃度になたら、味をみて、整えます。
作ってみた分かったポイント
夏みかん、はっさくの時期
オザワエイコさんのレシピの果物に、夏みかん、または八朔(はっさく)とありますが、私が作った8月は、どちらもスーパーマーケットにありませんでした。
どうしようかなと考えて、結局、「オレンジ1個とレモン1/2個」を使いました。
夏みかんとハッサクで調理しようと思われている場合は、時期を考慮してみてくださいね。ご参考までに収穫時期の目安をご案内します。
野菜と果物の切る大きさについて
レシピには大きめのざく切りとありますが、そんなに大きく切らなくても大丈夫かなと思います。なぜなら、理由は早く煮えて、ミキサーにかけやすくなるからです。
ハーブの量について
生のハーブ使うときは、乾燥していないので、小さじ2杯分など、微調整をして良いかなと思います。また、フライパンで香りを炙りだす前に、ハサミで細かく切っておくと、すり鉢やフードプロセッサーで混ぜるときに楽ですよ。
フライパンに付いたタマネギについて
タマネギをフライパンで炒めてから鍋に入れますが、フライパンにこびり付いたタマネギを、分量の水で少し煮るときれいに鍋に移すことができます。また、一番美味しいうま味を逃がさないのもポイントです。
濾す(こす)作業について
私個人的には、煮詰めた野菜を網で濾す(こす)作業が一番きつかったです(笑)。
木べらでグリグリかき混ぜて「ろ過」してゆくのですが、これがなかなか下にペーストが落ちてゆかない!
上の写真のように、「あみと容器が密着」した状態で濾す作業は重労働でしたので、下の写真のように、野菜を煮る時に使う深い鍋に濾すことをオススメいたします(疲)。
野菜の絞りかすについて
絞りかすの量は、100mlほどでしょうか。もっとカスが出ると思いましたが、意外に残りませんでした。
この絞りかすは、野菜とスパイスがぎっちり詰まった調味料になります。カレーの中に入れると、より深い味わいになりますので、処分せずにぜひ使ってみてくださいね。
保存と出来上がりの量について
冷蔵で6カ月保存できます。また、中濃ソースの出来上がりの量は、レシピどおり約1.6リットルでした。
わが家は、500mlのペットボトルに4本入れて、1本は冷蔵。残りの3本は、冷凍庫に入れて保存しました。
まとめ
オザワエイコさんの「中濃ソース」のレシピをご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
時間と手間がかかる調味料ですが、美味しさはバツグンです。
何でも簡単に手に入る世の中だからこそ、「手間と暇をかけるの価値」というものを、わたしは非常に尊く思うのです。
自家製のソースがあれば、お料理するのもきっと楽しくなりますね。
どうぞお試しください。
今回ご紹介したレシピは、オザワエイコさんのレシピ本「だからつくる調味料」を参考にいたしました。この本さえあれば、市販の調味料を買いたくなくなっちゃうかもしれません。