農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、ピーマンの育て方をご紹介いたします。
木嶋先生によりますと、原産地に似たような環境でピーマンを育てますと、美味しいものを収穫することが出来るのだそうです。
今回は、ピーマンの種まきから収穫までの栽培ポイント、カラーピーマンを収穫する際のコツについてご紹介いたします。
ピーマンの育て方|木嶋先生に学ぶ 種まきから収穫までの栽培ポイント
ピーマンの原産地
※イメージ
ピーマンの原産地は、現在のメキシコ辺りの砂漠周辺です。
砂漠は 雨が少なく乾燥した岩がゴロゴロした痩せた土地で、昼は気温が高くなり、夜は極度に下がります。
このような気温差がある環境で、原種のピーマンは密集して発芽し、自生しています。
ピーマンの種まき
木嶋先生によりますと、ピーマンは18~23℃の温度帯でじっくり育苗するのがポイントです。
育苗中に12℃を下回る低温にあたったピーマンは、アントシアニンという成分が出て紫色に変わり、生育が悪くなる傾向にあるのだそうです。
そうなった場合、急いで高温状態にしていまいますと、花芽分化の時期に33℃を超えると、のちのち尻腐れ病になりやすくなります。
ピーマンの種のまき方
一般地において、育苗期間の目安は60日です。
ピーマンの種まき用の土について
木島先生によりますと、種まきに使う土は肥料が入っていないものがおすすめです。
手作りする場合、畑の土・荒木田土・完熟した腐葉土を1:1:1の割合でブレンドします。
そのさい、腐葉土は必ず完熟したものを用意し、細かくフルイにかけてお使いになってみてください。
ピーマンの種のまき方
育苗箱などに条まきします。
条間5cm、1cm間隔で種をまきます。
ピーマンの発芽適期
ピーマンの発芽の適期は28℃で、25~30℃を目安に保ちます。
発芽後のピーマンは、高温も低温のどちらも弱いので、水やりと温度の管理に気を付けます。
ピーマンを鉢上げする時期
本葉1枚半の頃、小さめのポリポット(9号)に移植します。
活着後の追肥は ポットの縁に少し置く程度にし、低栄養で乾燥気味に管理します。
ピーマンの栽培ポイント
ピーマンは、細かい枝根を横に広げて育ち、枝ぶりはブッシュ型の低木です。
原産地の様子からも、低い栄養の土壌で乾燥気味に育てるのがポイントです。
若採りピーマンの定植のコツ
木嶋先生は、若採りピーマン(緑色のピーマン)の苗は、根鉢を崩して植え付けることをおすすめされています。
まず、ピーマンの根鉢をトントンと叩いて土をきれいに落とし、植穴に根を広げて土を寄せます。
このように植え付けたピーマンは、細かい枝根をよく伸ばすようになります。
完熟ピーマンを収穫する場合のポイント
※ V字仕立て
木嶋先生によりますと、完熟したピーマンを収穫したい場合は、根鉢を崩さず植え付け、ナス栽培のようなV字仕立てが向いているのだそうです。
カラーピーマンは、開花から50~60日をかけて完熟させますので、若採り(緑のピーマン)より大量の養分が必要です。
そこで、根を深く張らせるためにV字仕立てにしますと、美味しい実を収穫することができるようになります。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、ピーマンの育て方をご紹介いたしました。
・若採りの緑のピーマンは、根鉢を崩して苗を植え付けます。
・完熟(カラーピーマン)は、根鉢を崩さずV字仕立てにします。
原産地に似たような乾燥気味で低栄養の環境でピーマンを育てますと、美味しいものを収穫することが出来るといわれていますので、参考になさってください。
[参考文献]