じゃがいもの発芽・生長が促進する種イモの切り方のコツをご紹介いたします。
じゃがいもは、種イモを丸ごと植え付ける方法と、カットして植え付ける方法がありますが、今回は農学博士の木嶋利男先生が紹介されている「種じゃがいもの切り方」をご案内いたしますので、参考になさってください。
種じゃがいもの切り方
じゃがいもの発芽と生長が促進する切り方のコツ
種じゃがいもをカットする際、まず「へそ」の部分を切り落としてから半分に切るのがコツです。
農学博士の木嶋先生によりますと、じゃがいものへその部分は、芽の生長を抑えるホルモンが出ており、そこを切り落とすことで植え付けた後の発芽・生長が促進します。
まず、へその部分を切り落とし、そして縦半分に種イモを切ります。
じゃがいものへその見つけ方
じゃがいもの下のほうに”くぼみ”があります。これがへそです。
この部分は、もともと親株とつながっていたところです。
上の写真は、茎が付いていますので へその部分が判りやすいですが、たいがいは茎が付いていないように思います。
カットしたじゃがいもの重さについて
カットした種イモは、40〜60グラムが植え付けに適した重さです。
大きな種イモは、3分割にしてもOKです。
じゃがいもを切った後について
ジャガイモをすぐに植えたい場合
じゃがいもの種イモを切った後、すぐに植え付けたい場合は、カットした直後に「草木灰」を切り口に付けて植えます。
切り口を乾燥させて植え付ける方法
じゃがいもの種を切った後、明るい日陰に置いて切り口をよく乾かしてから植え付ける方法もあります。
種イモを植え付ける4~5日前にカットし、一昼夜~4日程度 明るい日陰に置いて切り口をよく乾燥させます。
カットして4日経った種イモです。
切り口が乾いてカサカサになりました。
じゃがいもを切って植えるメリット
じゃがいもを切って植えつける方法は、強い芽だけが残り、丈夫な茎がよく伸びると言われています。
木嶋先生が紹介されている、種イモの切り口を上にする「逆さ植え」は、生育が旺盛になり、収量が増え、病害虫にも強くなり、芽かきをする必要がありません。
種イモのカットで気を付けたいこと
種イモを切って植えつける方法は、「春ジャガイモ」が適しています。
木嶋先生は、「秋ジャガイモ」の植え付け時期は、地温がまだ高く腐敗しやすく病害虫の被害にあいやすいため、小ぶりな(1個あたり40~60g)の種イモを切らずに丸ごと植え付けることをおすすめされています。
また、自然農園を営んでおられる、山岡亨さんは、ご自身のYouTubeにて、秋ジャガイモを丸ごと植えたものと、カットしたものの生長を紹介されています。
[山岡さんのユーチューブ]
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている 発芽・生長が促進するじゃがいも(種イモ)の切り方のコツをご紹介いたしました。
種イモの「へそ」を切り落とすことにより、植え付けた後のじゃがいもの発芽と生長が促されますので参考になさってください。
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