農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、スイカとスベリヒユのコンパニオンプランツ栽培についてご案内いたします。
木嶋先生は、コンパニオンプランツ栽培の中で、ウネに生えてくる草と野菜を一緒に育てる「草生栽培」を紹介されています。
今回ご紹介する「スイカとスベリヒユの混植」は草生栽培にあたり、スベリヒユの特性を活かすことで美味しいスイカを収穫することが出来る方法ですので、参考になさってください。
美味しくなる!スイカとスベリヒユのコンパニオンプランツ栽培
スベリヒユをスイカのコンパニオンプランツにすると良い理由
スベリヒユは、スイカと共栄関係(互いに生長してゆく関係)にある草で、スイカ畑によく生えています。
スイカの根は 株元から離れますと、酸素が供給されにくくなり、養水分の吸収も悪くなります。
一方で、スベリヒユの根は土の中の深い位置まで伸びますので、酸素を深い位置まで運び、地中深くから水分を吸い上げ、吸収した養水分の一部を根から排出します。
このスベリヒユの働きで、スイカは養水分の吸収がよくなります。
スベリヒユでスイカが美味しくなる!
スベリヒユによって養水分の吸収が良くなったスイカは品質が高まり、美味しいものを収穫することが出来ます。
スイカとスベリヒユのコンパニオンプランツ栽培のポイント
スイカの苗
スイカは普通栽培と同じように苗を準備して、本葉4~5枚の頃に植え付けます。
スベリヒユの管理
スイカのウネにスベリヒユがユが生えてきましたら、抜き取らずにそのまま残します。
スベリヒユは湿った畑にはあまり生えてきませんので、スベリヒユが生えている畑から種をとってまく方法もあります。
なお、その他の雑草で草丈が低いものは抜き取らずに残しておいても構いません。
スベリヒユの管理で気を付けたい点
木嶋先生によりますと、連作をしているスイカの産地では、スイカとスベリヒユが共栄している畑をよく見かけるそうです。
家庭菜園でも、連作をすれば産地の畑と同じような共栄関係をつくれます。
ただし、輪作をして翌年はスイカ以外の作物を作ろうと考えている場合は、スベリヒユが強害雑草となることもあるので注意します。引用 木嶋利男著「伝承農法を活かす 野菜の植えつけと種まきの裏ワザ」46頁
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、スイカとスベリヒユのコンパニオンプランツ栽培についてご案内いたしました。
コンパニオンプランツ栽培の第一人者でおられる木嶋先生は、野菜と雑草を一緒に育てる「草生栽培」を紹介されています。
スイカとスベリヒユの混植は草生栽培にあたり、スベリヒユの特性を活かして育てたスイカは品質が高まり美味しくなるのだそうです。
なお木嶋先生は、地中深く根を伸ばしたスイカとスベリヒユの後作は、根を長く伸ばす「根菜類の栽培」をおすすめされています。
詳細につきましては、関連記事を参考になさってくださいね。
[関連記事]
スイカの後に植えると良い野菜|スイカの特性を活かしたリレー栽培です
[参考文献]
木嶋利男著「伝承農法を活かす 野菜の植えつけと種まきの裏ワザ」