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野菜の苗が徒長する原因と対策

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※梅雨の時期に徒長したキュウリ

農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、野菜の苗が徒長する原因と対策について、ご案内いたします。

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野菜が徒長する原因

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野菜の苗の茎が通常より長く伸びることを、「徒長(とちょう)」と言います。

野菜が徒長する原因として考えられることは、次のとおりです。

徒長する原因1「日照不足によるもの」

20210629_edamame,ryokka,tekishin,dankon (★)エダマメ

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野菜は、光合成をおこない生長します。

光が足りませんと、光を求めてその方向へ伸びます。

とくに、梅雨のシーズンや日照時間が短くなる秋冬に徒長しやすくなります。

また、夏季に秋冬野菜を育苗するさい、高温と直射日光を避けるために不織布などをずっと覆っている場合や、室内で育苗する場合も、徒長しやすくなります。

徒長する原因2「高温時の育苗と過湿」

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気温が高い夏季も、徒長しやすくなります。

また、過度に水分を与えるのも 徒長の原因になると言われています。

秋冬野菜を育苗する場合、7月~8月頃から種をまき始めますが、この時期は非常に気温が高いため、発芽はスムーズですが、育苗ポットやトレーの土が高温になり、徒長しやすくなります。

徒長する原因3「肥料分が多い土で種をまく」

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肥料分が多い土で種をまきますと、徒長しやすくなると言われています。

野菜の種は、栄養が十分含まれていますので、初期の生育時は土の栄養はほとんど不要です。

栄養素が高い土で発芽した野菜は、生長に勢いがつきすぎ、徒長する場合があります。

徒長した苗の細胞壁について

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[参考文献]木嶋利男著「畑にやさしい自然の農薬と肥料」発行:万来舎(32頁)

木嶋先生によりますと、徒長した苗は細胞が縦に伸びて、細胞壁が薄くなり、病害虫の被害を受けやすくなるのだそうです。

一方で、しっかりとした苗は細胞壁が厚く、病害虫の被害を受けにくくなります。

徒長した野菜苗の対策

苗の深植え

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ヒョロヒョロと間延びした苗は、生長が悪くなり、病害虫に狙われやすくなると言われていますが、苗を深く定植する対策があります。

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2022年、3月のまだ寒い時期に、室内で育苗していた枝豆が徒長してしまいましたが、双葉を土に埋めるほど深く植えつけたところ、無事に収穫することが出来ました。

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最初こそ軟弱な苗でしたが、実がたくさんなりました。

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一方で、徒長したトマトやキュウリの苗は、弱弱しく生長し、小さな実しか付かず、収量も少なかったです。

徒長した苗は、野菜によって 対策できるものと難しいものがありそうですね。

野菜の苗を徒長させない対策

悪条件を回避する

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苗が徒長しやすい条件「日照不足」「地温が高すぎる」「養分が多い土で育てる」などを回避した環境をつくります。

・朝と夕方に日が当たり、日中は半日陰の環境で育苗します
・播種後、濡れた新聞紙をかぶせ、発芽したらただちに外します。
・すだれ、不織布、遮光シートなどを用いて、直射日光を避けます。

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8月、わが家は 室内・ベランダ・家の軒下などで育苗してみましたが、ことごとく徒長してしまいましたので、畑の一角に苗床を作り、防虫ネットと不織布で対策してみたところ、徒長しない苗になりました。

まとめ

農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、野菜の苗が徒長する原因と対策について、ご案内いたしました。

―野菜の苗が徒長する原因と考えられること―
・日照不足
・過湿
・栽培温度が適正でない
・肥料過多

[参考文献]

木嶋利男著「畑にやさしい自然の農薬と肥料」発行:万来舎(32頁)

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キッチンガーデンのこと野菜づくり
この記事を書いた人
カジトラ

関東在住の専業主婦です。
夫と二人暮らし。
2023年の春、海に近い地域に移住しました。

家族の介護、某シンクタンクで馬車馬のように働き詰めだった日々に区切りをつけ、現在は農学博士 木嶋利男氏が提案するコンパニオンプランツ栽培で野菜を育てています。

文明の利器を取り入れつつも、古き良きモノ・慣習を大事にしながら暮らしてゆくことを目指しています。

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