収穫したキャベツの残渣を土に鋤き込みますと、病害虫・連作障害の予防になると言われています。
この方法は、農学博士の木嶋利男先生が紹介されているアブラナ科野菜の特性を活かした伝承農法で、無農薬で畑の土壌消毒を行うことが出来ますので、参考になさってください。
キャベツの残渣を土に鋤き込むと良い理由
キャベツをはじめとするアブラナ科野菜の残渣を土に鋤き込みますと、土が殺菌され病害虫の予防になると言われています。
キャベツの辛み成分で土を殺菌消毒
キャベツにはグルコシノレートという辛味成分が含まれています。
これが土の中で分解されますとイソチオシアネートという気体に変化します。
この気体には殺菌作用があり、畑の土を消毒することが出来ます。
効果的な病害虫
・ジャガイモの「そうか病」の発生を抑えることが出来ます。
・土壌害虫「センチュウ」の被害を減らすことが出来ます。
連作障害の予防にも
土壌が殺菌され病害虫が減りますので、ナス科やウリ科などの連作障害を予防することも可能です。
緑肥の代わりになります
キャベツの残渣は緑肥の代わりにもなりますので、次の野菜の土づくりで肥料分を抑えることが出来ます。
キャベツの残渣を土に鋤き込む方法
キャベツの残渣を土に鋤き込む手順
1.残渣を2cm程度に切ります。
収穫したキャベツを根っこごと掘り上げ、2cm程度のチップ状に切ります。
葉や茎はハサミやナイフなどで切ることが出来ますが、かたい根っこは押し切りを使いますと便利です。
押し切り(出典 Amazon)
2.土に鋤き込みます
クワやスコップなどを使い、土の中にまんべんなく混ざるように鋤き込みます。
水分が加わりますと分解が始まり、殺菌・殺虫成分がある気体が放出されます。
キャベツのほかにも応用できるアブラナ科野菜
キャベツのほかに、アブラナ科の野菜の残渣を土壌消毒に使うことが出来ます。
残渣で土壌消毒ができるアブラナ科野菜
辛み成分が強いアブラナ科の野菜で、葉や茎など量を多く利用できるものがおすすめです。
🥦 ブロッコリー
🥦 カリフラワー
🥦 ケール
🥦 雲仙コブタカナ
🥦 タカナ類
🥦 クロガラシなどのカラシナ類
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されているキャベツの残渣処理について、ご案内いたしました。
この方法は、昔農家さんが行っていた伝承農法で、アブラナ科の特性を活かした処理法です。
病害虫対策のほかに、ナス科、ウリ科など連作障害の予防の効果も期待できると言われていますので 参考になさってください。
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