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ニンジン(人参)の育て方|高確率で芽が出るコツ・栽培のポイントについて

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農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、人参(ニンジン)の栽培ポイントについて、ご案内いたします。

ニンジンは、種をまいてから芽が出るまでが難しい野菜と言われており、何度も種まきに挑んでおられる方も多いかと思います。

今回は、高確率で人参の芽が出るコツ、栽培のポイントなどについてご紹介いたします。

また、ニンジン原産地の様子が分かりますと、どのような環境を好んで生長するか、おわかりいただけると思いますので、参考になさってください。

※ 画像はすべてイメージです

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ニンジン(人参)の原産地、日本への伝来

ニンジンの原産地

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ニンジンはセリ科の野菜で、中央アジア(現在のアフガニスタンのあたり)のヒマラヤ・ヒンズークシ山麓が原産地です。

このあたりは雨が少ない地域ですが、山脈からの雪解け水が地下を流れていますので、土地は肥沃です。

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原産地で育っているニンジンは、比較的温暖な冬の間に育ち、春になると小さな花が密集した可愛らしいボンボリのような花が咲きます。

そして、種は広く密に地面に散って 乾期の間は休眠し、秋に雨が降りはじめますと芽を出し、地下の水脈を探して、長い根を地下に伸ばしてゆきます。

日本への伝来

ニンジンは、オランダからイギリスに伝播した太く短い「西洋種」と、アジア大陸を経て東方に伝わった細く長い「東洋種」があります。

日本へは、1600年頃にアジア大陸から東洋種が入り、江戸時代の後期に西洋種が入ってきたと言われています。

おもな産地は 北海道、千葉、徳島で、全国にリレー式に栽培されて、季節ごとに主産地が変わります。

西洋種 東洋種
三寸にんじん 五寸にんじん 島にんじん 金時にんじん
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根の長さ10cmほどの円錐形。現在は生産が減少 根の長さ15~20cmほどの円錐形。甘味が強く西洋種の代表 沖縄県で栽培されている人参で根が30-40cmと長く甘味がある 東洋種の代表品種。根の長さは30cm程で甘味が強く柔らかい

ニンジン(人参)の育て方|高確率で芽が出るコツ・栽培のポイントについて

土づくりのコツ1「畝について」

木嶋先生が紹介されている、土質別の畝の高さをご案内いたします。

―畝の高さの目安―

水はけの悪い粘土質の畑 砂質・中間的な土壌
15cm程度 10cm程度

土づくりのコツ2「肥料について」

ニンジンは栄養が少ない土壌でも育ちますが、基本的に養分を好む野菜です。

有機栽培を続けている肥沃な畑の場合は、元肥を施さずに耕すだけで十分ですが、新規ではじめる畑や化学肥料を使っていた痩せた畑の場合は、堆肥やボカシ肥料を少し施します。

-元肥の目安―

新規の畑 粘土質の畑 砂質の畑
元肥 堆肥1kg/㎡
(ボカシ肥料は100g/㎡)
2割減 2割増し

土づくりのコツ3「肥料の施し方」

ニンジンの根を長く伸ばして育てたいので、肥料分は深いところに施すのがポイントです。

畝を立てる場所に溝を掘り、堆肥やボカシ肥料を埋めましたら、土を盛り上げて畝を作ります。

―肥料を埋める深さの目安―

五寸にんじん 三寸ニンジン
畝の表面から30cmの深さ 畝の表面から20cmの深さ

ニンジンの芽を高確率で出すコツ

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ニンジンの種の縁には、小さな突起がポツポツとついています。

この部分には、水を含むと発芽を促進、乾くと発芽を抑制する働きがあります。

そこで、発芽するまでの間、土の湿り気を保つ必要があります。

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ニンジンが発芽しづらい原因は、種をまいた後、覆土が薄く鎮圧が弱いと土が乾きやすくなるからです。

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高確率でニンジンを発芽させるコツは、種をまきましたら1cmほど土をかけて、足でよく踏んで鎮圧し、5mm程度の覆土にすることです。

なお、踏んで良いのは土が乾き気味の時だけで、雨降りの後、土が湿っている時に踏みますと、土が締まって酸素不足になり、かえって発芽を妨げてしまいます。

わが家は、木嶋先生の方法を採り入れてみたところ、ほぼ確実に発芽が揃うようになりました。

種をまいた後は、発芽するまで土が乾かないように連日水やりを行っておりますが、天気に任せて水やりを行わい場合でも発芽します。

ニンジンの種まき「条まきする理由」

木嶋先生が紹介されているニンジンの種まきは、1.5cm程の間隔で1粒ずつ種をまく「条まき」です。

条まきにする理由は、原産地に似たような環境にするためです。

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ニンジンの原産地は、中央アジア(現在のアフガニスタンのあたり)のヒマラヤ・ヒンズークシ山麓です。

原産地のニンジンは、まず種が地面に落ち、雨が降って土砂が流れると種が土に埋まって自然に土で覆われます。

この状態は、ちょうど畑で厚めにバラまかれたものと似ており、水を十分に吸うことができた種が発芽します。

畑でも自然にならって1.5cm程の間隔で1粒ずつ種をまく条まきにし、しっかり覆土します。

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なお、バラまきでも問題ありませんが、条まきの方が間引きと草取りが容易に管理することが出来ます。

間引きについて

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ニンジンが発芽しましたら、3回に分けて間引きをし、本葉が6枚の頃に 株間12cmで1本立ちにします。

まとめ

農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、人参(ニンジン)の育て方ついて、ご案内いたしました。

ニンジンは、種をまいてから芽が出るまでが難しい野菜と言われており、何度も種まきに挑んでおられる方も多いかと思いますが、覆土をしてしっかり鎮圧しますと高確率で発芽させることが出来るかと思いますので、参考にしていただきましたら幸いです。

[参考文献]
木嶋利男著「野菜の性格 アイデア栽培」(P122~P125)

[参考サイト]
独立行政法人農畜産業振興機構「今月の野菜 にんじん」

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キッチンガーデンのこと野菜づくり
この記事を書いた人
カジトラ

関東在住の専業主婦です。
夫と二人暮らし。
2023年の春、海に近い地域に移住しました。

家族の介護、某シンクタンクで馬車馬のように働き詰めだった日々に区切りをつけ、現在は農学博士 木嶋利男氏が提案するコンパニオンプランツ栽培で野菜を育てています。

文明の利器を取り入れつつも、古き良きモノ・慣習を大事にしながら暮らしてゆくことを目指しています。

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