農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、大根と人参のコンパニオンプランツ栽培と、おすすめの後作野菜について、ご案内いたします。
今回ご紹介する栽培は、大根と人参を同じ畝で混植し、収穫後、エンドウとミズナを育てます。
木嶋先生は、大根と人参のコンパニオンプランツ栽培の連作を、6年以上続けられておられるそうです。
連作を続けますと、大根と人参の どちらも甘いものが採れるようになるようですので、参考になさってください。
連作で甘くなる!大根と人参のコンパニオンプランツ栽培について
害虫忌避効果のあるコンパニオンプランツ栽培
大根に付くモンシロチョウの幼虫(アオムシ)
人参に付くキアゲハの幼虫
大根と人参を混植しますと、互いの害虫を忌避する効果があります。
大根にはアオムシ(モンシロチョウの幼虫)やコナガの幼虫が付きやすく、人参にはキアゲハの幼虫が付きやすいですが、木嶋先生によりますと、大根と人参を単独で育てるよりも大幅に害虫が減るこうかが期待できますのでお試しになってみてください。
連作で野菜が甘くなる効果
木嶋先生は、大根と人参のコンパニオンプランツ栽培を、ご自身の農場で6年以上続けられておられるようです。
木嶋先生によりますと、大根と人参はいずれも連作が可能で、連作をするとどちらも甘いものが採れるようになるのだそうです。
連作を繰り返すと品質が良くなる理由
人参の残渣(収穫した後に残る細い根など)は、分解されやすい特長があり、毎年 同じ場所で連作することにより、分解が得意な微生物が増えて、分解が次第に早くなります。
つまり、畑の内部での物質循環が良好になるため、次第に人参の品質が上がり、お肌がきれいな野菜を収穫することが出来るようになるのだそうです。
一方で、「輪作」は、人参以外の野菜の残渣などを分解する微生物が繁殖しないため、未熟な有機物が溜まりやすくなり、連作を続けている人参より、野菜のお肌の質は下がります。
大根と人参のコンパニオンプランツ栽培のポイントとおすすめの後作野菜
種まきの時期
大根と人参の種まきは、中間地で7月中旬~8月中旬が目安です。
大根と人参のコンパニオンプランツ栽培のポイント
人参→大根→人参・・・と、畝を交互に並べて育てる間作がおすすめです。
間作とは、畝の間にほかの作物を植えて栽培することです。
💡 大根は、株間を20~25cmに点まきして、1本立ちにします。
💡 人参は条まきして、最終株間を12cmほどにします。
おすすめの後作野菜について
木嶋先生がおすすめされている、大根と人参のコンパニオンプランツ栽培の後作は、エンドウ・ソラマメと、水菜・ほうれん草です。
前作 | 後作 |
大根+人参 | 水菜・ほうれん草+エンドウ・ソラマメ |
後作野菜の栽培ポイント
大根→水菜・ほうれん草
大根の収穫後、水菜を栽培する場合は肥料は必要なく、不耕起(耕さないでそのまま)で種をまきます。
なお、ほうれん草の場合は、畝全体に肥料を少し施してから種をまきます。
ポイントは、霜が降りる一週間ほど前に、種まきを行います。霜が降りた後は、発芽が遅れます。
人参→エンドウ・ソラマメ
ニンジンの収穫は、大根よりも少しあとになりますので、後作にはエンドウかソラマメを育てます。
エンドウとソラマメは、マメ科の作物ですので肥料は必要なく、耕さずに種をまくことができます。
間作と連作を繰り返すコンパニオンプランツ栽培
大根と人参のコンパニオンプランツ栽培のあと、エンドウ(ソラマメ)と水菜(ほうれん草)のコンパニオンプランツ栽培を行います。
そして、来年の種まき時期がきましたら、再び同じ畝で大根と人参のコンパニオンプランツ栽培を行います。
木嶋先生は、連作を繰り返すことで、甘く品質のよい野菜が採れるようになりますと、述べられています。
まとめ
※ わが家は、大根と人参をセットで栽培しております
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、大根と人参のコンパニオンプランツ栽培と、おすすめの後作野菜について、ご案内いたしました。
連作を続けますと、大根と人参の どちらも甘いものが採れるようになるそうですので、わが家も連作と間作を繰り返して育てるようになりました。
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[参考文献]
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