里芋の「親芋」を土に埋めて、来年の春、種イモ用として保存する方法をご紹介いたします。
農学博士の木嶋利男先生は、里芋の種イモは、子イモより親芋を使ったほうが収量が1.5倍にもなることを紹介されていますが、わが家は それを大いに実感しております。
今年は、もう少し本格的に穴を掘り、親芋を土の中に埋めて、来年の種イモ用として保存してみました。
種イモ用として無事に越冬できるかどうか、試してみますので、参考になさってください。
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サトイモの写真がGoogle広告のポリシーに触れるようですので、画像の掲載を控えてお伝えいたします。ご容赦ください。
親芋の種イモ・子イモの種イモの収量について
わが家は、里芋栽培を始めて 今年で2回目(2021年時点)ですが、昨年 畑に穴を掘り、適当に埋めておいた親芋を種イモとして何気なく植えつけたところ、その収量の多さに大変驚きました。
ふつうの種イモ(子イモ)から育てたものも、イモがたくさん付いているものもありましたが、親芋で育てたものと比べると、全体的にイモの付きが少ないように感じました。
農学博士の木嶋利男先生によりますと、親芋は栄養分が多く、子イモに比べて萌芽(ほうが=芽が萌え出ること)が早く、そのあとの生育も旺盛で、収量が約1.5倍に増えるのだそうです。
実験:里芋の親芋を土に保存_2021年~2022年
昨年、いい加減に穴を掘って埋めておいた里芋の親芋が とてもよく育ち、イモをたくさん付けてくれましたので、今年はもう少し真面目に保存しようと思います。
里芋の親芋を土に保存する方法は、同じ貸農園で長年 野菜づくりをされている おじ様方にうかがいました。
なお、おじ様方は、親芋に子イモを付けたままの状態で保存をしておりますが、わが家は、親芋のみを保存いたします。
作業手順
1.子イモをパキパキ折って収穫し、親芋だけにします。
2.里芋の茎をカットします。
3.畑に40~50cmほどの穴を掘ります。
4.親芋を逆さにして埋めます。
5.穴を覆土します。
6.ポリマルチや、肥料の袋などで覆い、雨と寒さ対策をします。
1.子イモをパキパキ折って収穫し、親芋だけにします。
2.収穫した里芋の茎をカットします。
この時、腐敗を防ぐためにヌルヌルした皮を取り除き、根っこを切り揃えました。
農学博士の木嶋先生は、根が長い苗は老化しているので、根を切って植え付けることをおすすめされています。
これはイモの根のため、ほかの野菜苗のように根っこを切る必要があるかどうかは分かりませんが、何となく切ってみました(笑)。
3.畑に40~50cmほどの穴を掘ります。
4.親芋を逆さにして埋めます。
できるだけ、重ならないように並べてみました。
5.穴を覆土します。
6.ポリマルチや、肥料の袋などで覆い、雨と寒さ対策をします。
掘った穴の中からゴロゴロ出てきた石を重石にしました。
軽く土をかけ、さらに防寒対策です。
このまま翌年まで保存し、里芋の植え付け時期がきましたら、掘り起こします。
実験結果:親芋の保存_2021年~2022年
2022年3月23日
昨年の秋に、畑の土の中に保存をしておいた里芋を掘り起こしました。
地中深く植えましたので、シャベルで掘り起こす作業と、イモを取り出す作業がとてもつらく、体が悲鳴をあげました。
私は体がかたいので、作業が少しでも楽になるよう、ストレッチ等は大切かもしれないと、痛感した日になりました。
一割程度、腐っていましたが、なんとか越冬することが出来ました。
掘り起こした親芋(種イモ)を畑のすみに置き、芽が出やすくなるよう黒マルチで覆って保温しておきました。
2022年4月6日
種芋を掘り上げて、2週間になりました。
芽出しと雨よけのためにかけておいた黒マルチは、畑に行くたびに剥がして、中のイモの状態を確認していました。
掘り上げたイモは 土で湿っていますので、畑で作業をしている間、黒マルチを剥がしてイモの表面を乾かせていました。
もう少し芽が伸びてからの植え付けでも良さそうでしたが、同じ貸農園のほかの方々が種イモを植え付けているのを見て焦り、本日 植え付けてきました。
同じ穴に、子イモ付きも保存
親芋の保存が失敗した時の保険として、親芋に子イモが付いたままの状態のものを2株保存しました。
同じ穴で保存をしますので、全滅してしまう可能性もありますが、こちらについても追ってご報告いたします。
実験:里芋の親芋を土に保存_2023年~2024年
2023年12月
1回目_2023年12月4日
2023年の春に引越しをしまして、自宅に庭で、野菜の栽培を始めました。
1回目の収穫です。
残念ながら里芋の生育は悪く、ほとんど収穫できない結果となりました。
親芋とは言い難い小さなイモを穴の中に埋めました。
収獲したサトイモです。
子イモが付かず、大きくもなく、親芋とは言えないかもしれません。
親芋もどき(全部で4個)を、30cm以上深く掘った穴に入れました。
穴に土を入れて、目印の棒を立てました。
防寒として、庭の木の残渣を山盛りにかけました。
2回目の収穫も、レポートする予定です。
2回目_2023年12月17日
12月17日に、2回目の収穫をいたしました。
2回目の収穫も不作でした。
左は子イモ、右は親芋です。
親芋を穴を埋めて畑で保存します。
穴を50cmほど掘りました。
親芋の茎を切り、
茎を切った口を出来るだけ上に向けて、親芋を穴に置いてゆきます。
根も付けたまま、埋めます。
土をかけて、
枯れ葉や枝をたっぷり敷きました。
目印を付けて、来年まで保存します。
来年、またレポートいたしますね。
2024年4月
2024年4月13日
翌年の4月になりました。
昨年12月に地中に埋めておいた里芋の親芋を掘り出してみます。
もし親芋が生存していたら、キズを付けないよう慎重にスコップを入れます。
親芋が出てきました!
10個以上は土に埋めたはずでしたが、見つけられた親芋は7個でした。
親芋の状態はとても良かったです。
このまま種芋として使うことにします。
昨年、1回目に埋めた親芋モドキについて
昨年、2回に分けて里芋を土に埋めましたが、1回目の親芋モドキ(4個)は、1個しか発見することが出来ませんでした。
小さい里芋を土に埋めて越冬させるのは難しいかもしれません。
まとめ
里芋の「親芋」を土に埋めて、来年の春、種イモ用として保存する方法をご紹介いたしました。
2023年から2024年については、大きくしっかりした親芋を越冬させることに成功しました。
一方で、小さな里芋は無くなってしまいましたので、土の中での保存は不向きのように思います。
今年もレポートいたしますので、ご参考にしていただきましたら幸いです。
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