家庭菜園のトマト栽培で、お尻のほうが黒ずんで腐ってくることがあります。
これは「尻腐れ(しりぐされ)」という生理障害です。
今回は、農学博士の木嶋利男先生が紹介されている トマトの尻腐れが発生する原因、予防法、発生時の対策についてご案内いたします。
トマトの尻腐れについて
尻腐れは生理障害
農学博士の木嶋利男先生によりますと、トマトのお尻のほうが腐ってくる現象「尻腐れ」は、一見病気のように見えますが、生理障害です。
尻腐れが発生する原因
尻腐れは、カルシウムが不足すると発生します。
雨よけなどで水を制限した時や、日照りのときもカルシウムがうまく吸えなくなり、尻腐れが出やすくなります。
尻腐れを予防する方法
土づくりを行うときに 有機石灰をほどこしておきますと、予防することが出来ます。
尻腐れが出た時の対策
木嶋先生が紹介されているトマトの尻腐れの対策は、まず株元や通路に水をたっぷりまいで、様子をみます。
水やりをしても尻腐れが出る場合は、薄めた石灰水(分量は後述します)を与えて カルシウムを補います。
石灰水は株のまわりや、葉っぱにかかるよう たっぷりまきます。
石灰水のレシピ
用意するもの
・水10リットル
・粉末の有機石灰 ひとつかみ
作り方
1.10リットルの水に粉末の有機石灰をひとつかみ分を入れて溶かします。
2.有機石灰が沈殿しましたら、その上澄み液を200~400倍に薄めて散布します。
ナス科に発生しやすい尻腐れ
尻腐れはトマトだけでなく、ピーマン、パプリカ、シシトウなどにも発生します。
予防、対策はトマトと同じですので、おためしになってみてください。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、トマトの尻腐れの原因・予防法・発生時の対策について、ご案内いたしました。
お尻が黒ずんできたトマトは、「カルシウムが足りませんよ~」と、私たちに伝えているのですね。
尻腐れは病気ではなく生理現象ですので、もし発生した場合は諦めて株を引き抜く前に、石灰水を散布してみてください。
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