秋ジャガイモとセロリのコンパニオンプランツ栽培のポイントについて、ご紹介いたします。
この栽培は、農学博士の木嶋利男先生が紹介されている方法で、空間を利用した育て方です。
秋ジャガイモの品種選び、植え方のポイントなどについてご案内いたしますので、参考になさってください。
秋ジャガイモ・セロリのコンパニオンプランツ栽培|空間利用で生長促進
栽培のメリット「栽培期間がほぼ同じ」
秋ジャガイモは、一般的に9月上旬に植え付け、11月~12月頃に収穫します。
セロリは、7月上旬~9月上旬まで植え付けることができ、収穫は11月上旬~12月中旬ですので、栽培期間がほぼ同じため、管理しやすいメリットがあります。
空間利用で生長促進!
秋ジャガイモとセロリを一緒に栽培するポイントは、セロリをイモより低い位置で育てます。
農学博士の木嶋先生によりますと、セロリは水分が豊富で日陰がちな環境で徒長ぎみに育てるのが美味しくなるコツです。
秋ジャガイモの葉で遮光されたセロリは、葉柄が白くやわらかい品質の良いセロリに育ちます。
品種選び
秋ジャガイモ
「デジマ」「アンデスレッド」などが、秋の植え付けに適しています。
セロリ
セロリの品種は特に選びません。
木嶋先生のワンポイントアドバイス
秋ジャガイモの種イモは、小ぶりなもの(1個あたり40~60g)がおすすめです。
春ジャガイモの栽培で、種イモを切って植えつける方法がありますが、秋は腐敗しやすくなりますので、丸ごと植え付けます。
なお、切り分けずに植え付けますので、軟腐病や乾腐病などの病害虫の被害も少なくなります。
土づくり
植え付ける3週間前に耕して、ウネを立てておきます。
木嶋先生のワンポイントアドバイス
秋植えのジャガイモは気温の高い時期に植え付けますので、土の中の微生物の活動が活発で、有機物は養分となる無機物に分解されています。
畑はよく耕すだけでよく、たい肥や肥料は必要ありません。
引用「伝承農法を活かす 野菜の植えつけと種まきの裏ワザ 138頁」
わが家が借りている菜園(2年目)は、非常にやせた土地のようで野菜の育ちがあまりよくないので、秋ジャガイモの間に「置き肥(完熟たい肥とボカシ肥)」をしました。
植え付けの時期
地域によって前後しますが、秋ジャガイモは一般的に9月上旬に植え、11月~12月ごろに収穫します。
セロリは、秋ジャガイモを植え付けた後、苗を植えます。
秋ジャガイモとセロリの植え付け方
秋ジャガイモの株間は約30cmです。2列に植えた場合、真ん中にセロリの苗を株間20cmにして植え付けます。
秋ジャガイモの土寄せ
秋ジャガイモの草丈が20cmほどに伸びてきましたら、1度目の土寄せを行います。
さらに、その2週間後に2回目の土寄せを行います。
「芽かき」を行わない秋ジャガイモ
木嶋先生は、「秋ジャガイモの芽かきは ほとんど必要ありません。」と、紹介されています。
なぜなら丸ごと種イモを植えますと、切り分ける場合と比べて 子孫を残すためのリスクが少なくなり、すべての芽は萌芽せず必要な芽だけが伸びるからです。
そのため芽の数が少なくなりますので、芽かきをする必要がありません。
セロリの追肥
秋ジャガイモへの追肥は行いませんが、セロリに追肥をします。
1回目 苗の植え付け1か月後
それ以降 3週間に1回を目安に追肥をします。
木嶋先生のワンポイントアドバイス
セロリに追肥をしますと、生育が早くなり、徒長ぎみに育ち、葉柄がやわらかくなります。
収穫
秋ジャガイモ
地上に出ている葉が完全に枯れましたら、一気に掘り上げます。
低温になりますと、イモが傷むことがありますので注意が必要です。
セロリ
幾分ほっそりしていますが、草丈が30cmほどになりましたので、株元をカットして収穫しました。
ちなみにセロリは、長く伸びた外葉からかき取っても構いません。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、空間を利用する「秋ジャガイモとセロリのコンパニオンプランツ栽培」について、ご案内いたしました。
秋植えのジャガイモは芽かきを省略することができ、セロリの生長が促進すると言われています。
秋ジャガイモとセロリは栽培期間がほぼ同じですので、収穫した後は次の野菜づくりへの取り掛かりもスムーズですので、参考になさってください。
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