長期間収穫できるキャベツの栽培方法「ぎゅうぎゅう植え」をご紹介いたします。
この方法は、農学博士の木嶋利男先生がご紹介されています面白い栽培で、一般的なキャベツの株間よりぎゅうぎゅうにして植え付けます。
超密植することにより、キャベツの育ちがよくなり収量がアップすると言われていますので、ご参考にしていただきましたら幸いです。
長期間収穫!面白いキャベツの栽培方法「ぎゅうぎゅう植え」で収量アップ!
キャベツを超密植する「ぎゅうぎゅう植え」
農学博士の木嶋利男先生によりますと、キャベツやブロッコリーは共栄を好む野菜のため、密植しますと育ちがよくなるのだそうです。
通常植え付けるキャベツの株間に、さらにもう1株植え付けて栽培しますと、株同士の葉が重なり合うように生長しますが、共栄を好むため それぞれが抑制し合うことはありません。
それどころか、ぎゅうぎゅうに超密植することで生長が促進し、収量がアップします。
キャベツの「ぎゅうぎゅう植え」の栽培ポイント
キャベツの苗を植え付ける時期
一般地 9月上旬~9月下旬
寒冷地 8月下旬~9月上旬
温暖地 9月中旬~10月中旬
畑の準備
キャベツの苗を植え付ける2週間以上前に、比較的未熟なたい肥、油粕、米ぬかなどの有機質肥料をほどこして、よく耕しておきます。
キャベツ苗の植え付けに適した天候と時間帯
キャベツは寒い時期に向かって育つ野菜ですので、植えた当日は低温にさらして日照時間を短くしたほうが、そのあとの生育がよくなります。
そのため、曇りの日の夕方の植え付けが適しています。
追肥は2回
1回目 根の活着後
キャベツの根が活着しましたら、ウネの片側に油粕などの有機質肥料を追肥して土寄せをします。
2回目 その3週間後
さらにその3週間後、ウネの反対側に油粕などをほどこして、土寄せします。
収穫
キャベツの結球が始まり、手でギュっと押して固くしまっていましたら採り頃です。
長期間収穫できるキャベツ栽培の裏ワザ
じつは、キャベツは多年草であることをご存知でしょうか。
この章では、木嶋先生がご紹介されています 翌春にもキャベツを収穫できる栽培の裏ワザをご紹介いたします。
1つの株で長期間収穫することが可能になるかもしれませんので、ご参考になさってくださいね。
収穫後のキャベツをもう1度栽培するポイント
翌年まで栽培するキャベツは、下の葉を5枚程度残しておきましょう。
なお、ぎゅうぎゅうに密植したキャベツは、収穫したあと直ちに1株おきに根っこごと抜き取ります。
残した株への追肥
残した株はふたたび長期間の栽培になりますので、油粕などをほどこして土寄せします。
残したキャベツの株はどうなる?
残したキャベツはやがてわき芽が伸びてきます。
翌年の春には小ぶりながらも1株に2個程度のキャベツがなります。
ご参考:収穫したキャベツの残渣処理について
収穫したキャベツの根や葉は意外にかさばり、処分するのが大変ですね。
木嶋先生は、キャベツの残渣を細かくカットして土にすき込みますと、土壌消毒を行うことが出来ます。と、おっしゃっています。
わが家も、キャベツを始めとするアブラナ科野菜の残渣は、次に栽培する野菜の土づくりのために、細かく切り刻んでいます。
残渣が多い場合、カットする作業は辛抱強く行わなければなりませんが、ゴミを処理をするという気分とは全く別で、畑・野菜のためになるというモチベーションになっています。
[キャベツの残渣処理方法の記事]
キャベツの残渣処理の方法|収穫した後は土に鋤き込んで病害虫を予防しましょう
まとめ
農学博士の木嶋利男先生がご紹介されています面白い栽培、「キャベツのぎゅうぎゅう植え」について、ご紹介いたしました。
わが家は木嶋先生おすすめのキャベツのぎゅうぎゅう植えで育てております。
一般的なキャベツの株間より詰めて植え付けますが、超密植することにより、キャベツの育ちがよくなり収量がアップすると言われていますので、ご参考にしていただきましたら幸いです。
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キャベツのコンパニオンプランツは?キク科の野菜が害虫忌避に効果的!
[参考文献(90~97頁)]