農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、「枝豆栽培の害虫対策」について、ご案内いたします。
夏野菜の定番といえば枝豆ですね。
楽しみに育てていた枝豆が害虫「カメムシ」の被害にあってしまったご経験はないでしょうか。
今回は、害虫(カメムシ)が発生する理由、5つの対策と駆除方法についてご案内いたしますので、参考になさってください。
枝豆に害虫(カメムシ)が発生する理由
枝豆につく代表的な害虫といえば、「カメムシ」ですね。
カメムシは、枝豆をはじめとする夏野菜の収穫時期に出現する厄介な害虫ですが、春に産卵した幼虫がうまれるのは6月頃からで、ちょうど枝豆のサヤが付きだした頃と重なります。
農学博士の木嶋利男先生によりますと、カメムシが枝豆に付く理由は2つあり、1つは「肥料の与えすぎ」、もう1つは「生育不良の株」です。
枝豆は肥料過多になりますと、カメムシだけでなくアブラムシ類やコガネムシ類などの害虫被害も多くなりますので、肥料をほどこさずに育てます。
枝豆の害虫「カメムシ」対策
カメムシの被害にあわないようにする対策を、ご紹介いたします。
防虫トンネルでカメムシの侵入をシャットアウト
枝豆を収穫するまで防虫トンネルをかぶせておきますと、カメムシの侵入を防ぐことができます。
しかしながら土の中に卵がひそんでいてふ化した場合は、ネットの中がカメムシだらけになってしまいますので、畑に行くたびに ネットの中をチェックする必要があります。
当方の経験ですが、防虫トンネルの効果は絶大で、昨年はカメムシの被害にほとんどあわずに収穫することが出来ました。
枝豆の開花時期に水分補給を
地域によって前後しますが、4月~5月頃に枝豆の種まきをされる方が多いかと思います。
5月の上旬に種をまきますと、枝豆の花が咲く頃 カメムシの発生がピークになります。
この時期に雨がほとんど降りませんと、カメムシに水分を吸い取られてしまい、実の付きが悪くなってしまいます。
実付きが悪い原因はカメムシというより水不足にありますので、この時期にカメムシが集まってきても水が足りていれば実付きは悪くなりません。
したがいまして、枝豆の開花時期に乾燥した日が続いた場合は適度に水やりをして、実の付きが悪くなるのを防ぎましょう。
ハッカ油で撃退
カメムシはハッカ(ミント)の香りを嫌がりますので、手作りのハッカ油をスプレーして寄せ付けなくする対策もあります。
ハッカ油のレシピは、本ページ最後にリンクを貼っておりますので、参考になさってくださいね。
枝豆の種まきの時期を遅くする(秋どり)対策
前述いたしましたが、カメムシは6月頃にふ化しますので、種をまく時期を6月~7月の遅めに行い、秋どりにしますと、カメムシの被害が出ることがなくなります。
なお、梅雨の時期の種まきと育苗は、苗が徒長しやすくなりますので、天気の良い日を考慮して種まきされることをおすすめいたします。
※ 2021年6月撮影。梅雨のさなかに種をまいたので、徒長してしまいました。
コンパニオンプランツ栽培で害虫忌避
木嶋先生は、コンパニオンプランツ栽培で害虫を寄せ付けない対策も、紹介されています。
枝豆のコンパニオンプランツは、ミント、トウモロコシなどです。
枝豆はカメムシが付きやすく、トウモロコシはアワノメイガが付きやすい野菜ですが、別種の害虫は互いを避ける性質がありますので、野菜全体の害虫被害が少なくなります。
※ 枝豆とトウモロコシのコンパニオンプランツ栽培については、本ページの最後にリンクを貼っています。
枝豆にカメムシが付いてしまった時の駆除方法
カメムシが枝豆に付いてしまった時の対策をご紹介いたします。
害虫対策の最善策は予防することですが、もしカメムシが枝豆に付いているのを発見しましたら、割りばしやペットボトルのタラップを使って取り除きましょう。
卵が葉っぱに付着していた場合は、ガムテープで取り除くか、葉っぱごと切り取って処分します。
まとめ
枝豆栽培の害虫対策、「カメムシが発生する理由と5つの対策、駆除方法」をご紹介いたしました。
・防虫トンネルを張ってカメムシの侵入を防ぎましょう
・遅まき秋どりを検討してみましょう(カメムシが多発する時期を考慮して、秋どり枝豆を計画に入れてみるなど)
・ハッカ油スプレー、コンパニオンプランツと一緒に栽培して害虫を寄せ付けないようにしましょう
[参考文献]
[ハッカ油スプレーのレシピと、ペットボトルタラップの作り方]
カメムシ対策2戦|枝豆栽培日記|畑生活2年目の初心者が枝豆に挑戦!
[枝豆とトウモロコシのコンパニオンプランツ栽培のポイント]