いちご栽培は難しいと言われていますが、家庭菜園の初心者が挑戦しております。
昨年、手ぶらで行けるサポート付き貸農園「シェア畑」で、初めていちごを栽培したところ、たくさんとまではいかないものの収穫することが出来ました。
毎日少しずつ実がなるいちごを摘み取るよろこびを今年も味わいたいと思い、栽培日記を付けてゆこうと思います。
今回ご紹介するいちごは、一季成りの品種(一年のうち、ある期間だけ収穫できる品種)で、栽培方法はシェア畑と農学博士の木嶋利男先生の本をもとに挑戦いたします。
また今年は いちごのコンパニオンプランツと一緒に栽培してみようと思いますので、参考になさってください。
2020年秋から、四季なりいちごのコンパニオンプランツ栽培を始めましたので、あわせてご覧になってください。
[詳細]四季なりいちごのコンパニオンプランツ栽培|病気・害虫を防いで美味しく育てるポイント
いちごの栽培スケジュール(一季成り)
いちごは12~23度の涼しい気候を好みますので 夏の暑い時期に植え付けますと、暑さにやられ弱ってしまいます。
当方は関東在住ですが、10月の中旬にいちごの苗を植え付けました。
下の表は寒冷地・暖地のスケジュールと若干異なりますが、目安として参考になさってください。
いちご栽培スケジュール
9月中旬~10月上旬「土づくり」
いちごの苗を植え付ける2~3週間までに、たい肥・肥料を入れてよく耕し、土づくり(準備)をします。
10月中旬~10月下旬「苗の植え付け」
いちごの苗を植え付けます。
収穫までのお世話
枯れた葉っぱや苗の周りの草取り、追肥などを行います。
翌年の5月上旬~6月上旬「収穫」
実の全体が赤くなったら収穫します。
一季成りいちごの品種について
家庭菜園で人気の一季なり品種です。
・女峰
・とちおとめ
・宝交早生
私が通っていたシェア畑では、「宝交早生(ほうこうわせ)」を栽培していました。
この品種は、市場にほとんど出回ることがない珍しい苺なのだそうで、ほのかな甘みと酸味のバランスが良く、果実がとてもみずみずしいのが特長です。
いちご栽培「土づくり(9月中旬~10月上旬)」
土づくりに必要なもの
・牛ふん、鶏ふん
・マルチ、マルチ留め
土づくりは、いちごの苗を植え付ける2~3週間前に
いちごの苗を植え付ける2~3週間前までに、必要な分だけたい肥や肥料などを入れて、20cm前後の深さまで掘ってよく耕します。
上図の肥料はシェア畑を参考にしていますので、参考になさってください。
20~30cmほどの高いウネを立て、マルチ(穴あきでない)を張ります。
マルチを張らずに、いちごの苗を植えるタイミングでワラを敷く方法でもOKです。
いちご苗の植え付け(10月中旬~下旬)
10月中旬~下旬にいちごの苗を植え付けます。
いちごの苗の植え付けに必要なもの
・バケツ
・ジョウロ
・移植ごて
いちごの苗の植え付けの手順
苗を吸水させます
バケツに深さ15cmほどの水を入れ、その中にいちごの苗をひたして 十分に吸水させます。
苗を取り出し、吸水した水を落ち着かせるために10分ほど落ち着かせます。
マルチに穴を開けます
マルチカッターでマルチに穴を開け、苗と苗を約30cm ほど間隔を開けます。
苗の高さを調整します
まず、穴の中にいちごのポットのまま入れます。
穴に入れたポットが、土より高くなれば OKです。
高さは土を入れたり取り除いたりして調整します。
苗を土より高くする理由は、いちごの「クラウン」という生長点を地面に植えないようにするためです。
植え付けの前に水を入れます
いちごの苗を植え付ける前に、マルチ穴の中に水を満タンに入れます。
穴の中の水がなくなるまで、待ちます。
いちごの苗を植え付けます
クラウンと呼ばれている「生長点」を土の中に植えないのがポイントです。
クラウンは、葉や茎を伸ばす大事な器官です。土に埋めてしまいますといちごがうまく成長しないので、浅めに植えます。
またいちごは、ランナーという古い茎の向きと反対側に実を付けますので、方向を決めて植え付けます。
・ランナーと反対の方向に実が付きます
土をかけてしっかり押さえて水やりします
土をかけて、根元を手でおさえてしっかりと鎮圧します。
マルチの上が土などで汚れている場合は、拭き取って清潔にします。
いちご栽培のマルチはワラでもOK
ウネに張るマルチは、ワラを使ってもOKです。
ワラを敷くのは初めてでしたが、意外に難しかったです。
土を覆うようにワラを広げる際、苺の苗にぶつかってしまい苗を傷めてしまいそうでした。(長ネギは何本かをポッキリ折り曲がってしまいました・・・。)
①ウネにワラを広げ、②いちごの苗を植える手順でも良さそうです。
いちごのコンパニオンプランツ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されているいちごのコンパニオンプランツをご案内いたします。
いちごのコンパニオンプランツ
・ニンニク
・パクチー
・マリーゴールド
・レンゲ
・ペチュニア
・ボリジ など
コンパニオンプランツ「長ネギ」の効果
病気の予防
長ネギを一緒に植えますと、いちごの萎黄病を防ぐことが出来きます。
長ネギは、根っこの表面に生息しているバークホーデリアという細菌が抗生物質を出し、萎黄病を抑えます。
長ネギの植え方
いちごの根と長ネギの根を絡めて植え付けますと効果的ですが、すでにいちごを植え付けている場合は、いちごの株元近くにネギを植え付けます。
土を寄せて、しっかり鎮圧します。
🍓 いちごと長ネギは根を絡めて同時に植え付けます。
🍓 長ネギを後から植える場合は、いちごの根の近くに植え付けます。
🍓 土を移植ごてで挿し、その隙間に長ネギの根を入れ込むと植えやすかったです。
コンパニオンプランツ「ペチュニア」の効果
訪花昆虫を呼び寄せるペチュニア
鮮やかな色彩のペチュニアは、いちごの花の咲く時期に次々と花をつけ、訪花昆虫(いちごの受粉の手助けをしてくれるミツバチなど)を呼びよせる効果があります。
ミツバチたちは花が発する香りと花の色を目印に飛んできますので、色鮮やかなペチュニアがいちごのコンパニオンプに最適です。
確実に受粉をさせて形のきれいな実をならすためには、花が咲いたら筆や綿棒などで人工授粉をしてあげる方法もありますが、木嶋先生は 訪花昆虫が訪れる環境づくりをしてあげることも大切ですと述べられています。
ペチュニアを植える場所
ウネのところどころにペチュニアを植え付けます。
木嶋先生によりますと、いちご数株にペチュニア1株の割合で良いそうです。
なおペチュニアは、3月中旬頃からホームセンターなどで販売され始めます。
いちごの収穫までのお世話について
枯れた葉っぱをとります
寒くなってきますと、いちごは冬越しをするために葉を枯らして休眠に入ります。
枯れた葉っぱは病気の原因になりますので、見つけ次第 摘み取ります。
傷んだ葉っぱだけでなく、茎も一緒に摘み取るのがポイントです。
いちごの茎は意外に頑丈ですので、強く引っ張ると根っこが盛り上がってしまいますので、ハサミで切り取ると良いですね。
枯れたランナーも切ります
枯れたランナーもいちごの生長に必要がありませんので切り取ります。
花も摘み取ります
元気の良いいちごは 冬に花を咲かせることがありますが、この花は実になりませんので摘み取ります。
花を摘み取る理由は、いちごに過剰なエネルギーを消費させないようにするためです。
なお、花芽の摘み取りは2月いっぱいをメドにして、3月以降は摘み取らずに残します。
2月に追肥します
2月に一度だけ追肥をします。
いちごの株元近くに移植ごてで穴をあけ、鶏ふん(ボカシ肥でもOK)を施しました。
この時期のいちごは葉が小さく、本当に実が成るのだろうかと不安になりますが、3月あたりからグングン大きくなってきます。
※ リンは、実を付けるのに必要な養分です。
いちごの様子「4月」
4月になりいちごの花が咲き始め、実もふっくらしてきました。
人工授粉は一度も行っていませんので、ペチュニアの効果でミツバチが受粉してくれたようです。
いちごの収穫
一季なりいちごの収穫は、苗を植え付けた翌年5月上旬~6月上旬です。
4月
4月下旬になりました。果実がたくさん付いてきました!
鳥に食べられてしまう前に少し早めに収穫しています。同じ菜園でいちごを栽培されている方々より、色づきが早いように思います。
畑にお花があるときれいですね。
ペチュニアは次々と花を咲かせています。
これでミツバチたちを確実に呼び込んでいるようで、たくさん実が付き始めました。
5月
5月になり、毎日10個くらい収穫できるようになりました♡
最初の頃より果実が大きくなってきました。
苗の草丈が高くなりました。あと一ヶ月ほど収穫できたら嬉しいです。
6月
6月になりました。
お花はほとんど咲いていませんが、まだ青い実が幾つかなっています。
今月は、毎日 5~6個ほど収穫しています。
お店で売られているような立派なものもあれば、ミニサイズのいちごもあり、大きさはまちまちです。
まとめ:いちご栽培日記
いちご栽培初心者のブログにご訪問いただきまして、誠にありがとうございました。
今年はコンパニオンプランツの長ネギ・ペチュニアと一緒に栽培したところ、20株で400個以上 収穫することが出来ました。
なお、今年の秋から四季なりいちごのコンパニオンプランツ栽培をはじめましたので、関連記事を参考になさってくださいね。
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四季なりいちごのコンパニオンプランツ栽培|病気・害虫を防いで美味しく育てるポイント
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[参考文献]
[参考サイト]
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