家庭菜園で農薬を使わずにコガネムシを予防する方法をご紹介いたします。
コガネムシは一見無害な昆虫と思われるかもしれませんが、幼虫も成虫もイチゴやサツマイモ、ラッカセイなどの葉を食害します。
今回は、農学博士の木嶋利男先生が紹介されている コガネムシを無農薬で予防する方法、対策のポイントについてご案内いたします。
コガネムシについて
発生時期
コガネムシは 5月~8月頃に成虫が、7月~10月頃に幼虫が発生します。
親子で野菜を食害
ドウガネブイブイ、ヒメコガネ、アカビロウドコガネなど、さまざまな種類がいるコガネムシは、成虫・幼虫ともに野菜を食害します。
成虫は新芽や、やわらかい葉を食べ、深さ10~20cmほどまで土の中を潜って産卵します。
孵化した幼虫は地中の未熟な有機物をエサに成長し、大きくなりますと、野菜の根をも食害するようになります。
食害された野菜は弱ります
コガネムシに野菜の根っこをかじられますと、傷口から病原菌が入り 腐敗しやすくなります。
コガネムシが野菜に付く原因
畑の土の中に未熟な有機物が多く含まれている場合、成虫が引き寄せられて産卵される回数が多くなります。
また、窒素過多の野菜の根をかじった幼虫は、羽化率が良くなります。
コガネムシを無農薬で対策!家庭菜園で予防できるポイント
最大のポイントは「土づくり」
農学博士の木嶋利男先生によりますと、コガネムシは未熟なたい肥、生の緑肥(野菜の残り)に誘引されますので これらを土づくりに使わないようにします。
ほどこす肥料は完熟のたい肥を用い、 種まき・苗の植え付けの3~4週間前までにすき込むことが、コガネムシを予防できるポイントです。
防虫トンネルも効果的
野菜に防虫トンネルを覆いますと、成虫の飛来を防ぐことが出来ます。
ネットの中に紛れ込んでいる場合もありますので、くまなくチェックしましょう。
ヒマワリをおとりにする対策
コガネムシはヒマワリを好みますので、おとり作物として野菜のまわりに植えるのも効果的です。
ヒマワリは強風から野菜を守り、天敵を呼び寄せ、土を肥沃にする効果もあります。
コガネムシが発生した時の対策
成虫・幼虫ともに、見つけ次第 補殺しましょう。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている家庭菜園で農薬を使わずにコガネムシを予防する方法をご紹介いたしました。
この対策は、コガネムシが好む環境を作らないことがポイントです。
◎ 未熟なたい肥、生の野菜(緑肥)での土づくりを避けましょう。
◎ 防虫トンネルで成虫の飛来を防ぎましょう(ネットの中もチェックして)。
◎ ヒマワリをおとりにする対策
害虫が野菜に寄ってくるのには必ず理由がありますので、害虫が寄り付かない畑をつくってゆきたいですね。
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