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太陽熱消毒のやり方|土をリフレッシュして害虫退治!病原菌・雑草を除去します

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サポート付き貸農園「シェア畑」で教えてもらった「太陽熱消毒のやり方」をご紹介いたします。

太陽熱消毒とは、病害虫がいる土を薬剤などを使わずに消毒する方法で、夏の高い気温の時期を利用します。

土の中に潜む害虫の退治や病原菌、雑草駆除に効果的と言われていますので、参考になさってください。

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太陽熱消毒の効果について

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畑の土にウネを立てて水をまき、ビニールシートで密閉しますと、土の温度は60度を超えるまでに熱くなります。

その密閉された空間で微生物が増大し、土の中の酸素を奪いつくします。

そのためビニールシートの中は酸欠となり病原菌は死滅し、太陽の強い熱で 雑草のタネや害虫の卵やサナギは蒸し焼きされますので死にます。

太陽熱消毒の目的

🌞 土の中の病原菌を殺します
🌞 土の中に潜む害虫の卵・幼虫・サナギを殺します
🌞 土の中の雑草のタネを殺します

1.土の中の病原菌を殺します

土の中には病原菌がウヨウヨしていますので、太陽熱で消毒します。

ナスの半枯れ病、ホウレンソウなどの立ち枯れ病、キュウリなどウリ科のつる割れ病、青枯れ病、根こぶ病などに効果的です

2.土の中に潜む害虫を殺します

夏から秋は害虫が大量に発生しやすく、野菜を覆いつくしてしまうことがありますね。

それを太陽熱で土の中に潜む害虫の卵などを蒸し焼きにして殺します。

ネキリムシ、ヨトウムシ、ハモグリ、カブラヤガ、センチュウなどの退治に効果的です

2.土の中の雑草のタネを殺します

これでもかと生えてくる雑草のタネを 太陽熱によって殺します。

雑草が減りますので、夏場の草刈り作業が減りますね。

太陽熱消毒の時期について

当方が通っていたシェア畑では、一年で最も暑い時期「6月の上旬~7月中旬のあいだ」に行いました。

地域によって前後しますが、目安として 梅雨明けから9月の上旬に行うと良いそうです。

なお温暖な地域では、ゴールデンウイーク期間に熱消毒を行っているところもあるようです。

太陽熱消毒に適した時期
梅雨明け(7月の間)~9月上旬くらいまで
太陽熱消毒を行う期間
約1か月(地中の温度が55~60度以上維持している場合は、2週間~3週間でOKです)

太陽熱消毒を行う際のポイント

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太陽熱消毒の前に、ウネを立てます

土の温度を上げるには、ウネを立てるのが効果的です。

なぜなら 地面は深くなるほど地温が低くなり、病原菌が死滅しないからです。

また、太陽熱消毒が終わった後にウネを立てますと、掘り起こした地面の深いところに生き残った雑草のタネや病原菌を含んだ土をふたたび掘り起こしてしまうことになります。

以上の理由から、太陽熱消毒の前にウネを立てられることをおすすめいたたします。

たっぷり水やり➡マルチがけ

太陽熱消毒は、いわゆる「蒸し焼き」のイメージです。

ウネに水をたっぷりかけた後 マルチをはりますと、地温の上昇と熱を蓄える効果があります。

土が乾いていますと温度が上がりにくくなりますので、土を十分に濡らしてからマルチをはりましょう。

害虫の卵や幼虫・野菜の病原菌・雑草のタネは、高温多湿になったマルチの中で蒸し焼きにされて死滅します。

太陽熱消毒のやり方

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用意する道具

・クワ または スコップ
・バケツ
・ジョウロ
・透明マルチ

用意するもの

・熱消毒を行った後に植える野菜の肥料(牛ふん・鶏ふん・油かす・米ぬかなど)
・大量の水

太陽熱消毒の手順

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1.クワ・スコップなどでよく耕してウネ立てします。この時、太陽熱消毒を行った後に育てる野菜の肥料(牛ふん・鶏ふん・油かす・米ぬかなど)も混ぜて耕します。

2.ウネに大量の水をかけます。水びだしになるくらいたっぷり水やりします。

3.ウネに水が浸透するのを待ってから、表面に透明マルチを敷いて、土で周りを固定します。

4.この状態で、1か月ほどおきます。

5.野菜のタネ・苗を植える直前に、透明マルチをはがしてウネを使います

雨が降るのを待って土が十分に湿ったら、マルチをかける方法でも同様の効果を得られます。

太陽熱消毒は最終手段!?

農学博士の木嶋利男先生は、「太陽熱消毒は、最終手段としましょう」と、述べられています。

病害虫を死滅させるのに最適な手段である太陽熱消毒は、善玉菌も殺してしまうデメリットがあるそうです。

したがいまして、家庭菜園で、病気や害虫が出て どうしようもなく困ったときに「畑を1回リセット」する目的で行うと良いかと思います。

まとめ

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太陽熱消毒の効果とその方法をご紹介いたしました。

当方が通っていたシェア畑で太陽熱消毒を行ったあとに植えたニンジンは、マルチや防虫ネットをかけないにもかかわらず、雑草や虫の被害が少なく感じました。

その効果に驚きましたが、その一方で 善玉菌をも殺してしまかもしれない強烈なパワーの太陽熱消毒は、慎重に行うと良さそうですね。

なお、木嶋先生の著書「連作でよく育つ野菜づくり」は、太陽熱消毒でトマトの連作を30年以上行っている農家さんを紹介しています。

大変興味深い内容ですので、参考になさってくださいね。

[木嶋先生の著書]

連作でよく育つ野菜づくり (狭い畑で病害虫を防ぎ品質・収量アップ)

[関連記事]

美味しい野菜の土づくり|入れると良い5つの肥料|善玉菌が増え病気と害虫に強くなります!

[シェア畑公式ページ]

貸し農園のシェア畑 | 手ぶらで行けるサポート付き体験農園
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[参考文献]

農薬に頼らない病害虫対策
・シェア畑野菜作りBOOK 2019

[参考資料]

太陽熱利用土壌消毒とネットトンネルによるキャベツ等アブラナ科野菜の美山認証金ランク露地栽培マニュアル

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キッチンガーデンのこと野菜づくり
この記事を書いた人
カジトラ

関東在住の専業主婦です。
夫と二人暮らし。
2023年の春、海に近い地域に移住しました。

家族の介護、某シンクタンクで馬車馬のように働き詰めだった日々に区切りをつけ、現在は農学博士 木嶋利男氏が提案するコンパニオンプランツ栽培で野菜を育てています。

文明の利器を取り入れつつも、古き良きモノ・慣習を大事にしながら暮らしてゆくことを目指しています。

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