完熟梅を使った梅干しの作り方をご紹介いたします。
こちらのレシピは、料理研究家のワタナベマキさんが紹介されている作り方で、今年初めて挑戦してみたところ、失敗することなくルビー色の美しい梅干しを作ることが出来ました。
塩分は14%のマイルドな梅干しですので、おためしになってみてください。
※ 本レシピは、赤しそ漬けを省略した「白梅干し」にすることも出来ます。
ワタナベマキさんのレシピ|完熟梅を使った梅干しの作り方プロセス
梅干し作りのスケジュール
梅雨の時期「塩漬けは約1か月」
梅の雨と書いて「梅雨(つゆ)」とあるように、梅は梅雨の6月頃に収穫されます。
この時期に梅を塩漬けし、梅雨明け後に、土用干し(天日干し)を行います。
梅雨明け「土用干し」
梅雨明け後、晴れた日に3日間土用干しを行い、風を当てます。
なお、毎日連続でなくとも、干す時間の合計が3日分になれば大丈夫です。
食べごろ
梅を干した後、すぐに頂くことが出来ますが、半年~1年ほどおきますと、うまみが増して美味しくなります。
ワタナベマキさんのレシピ|完熟梅を使った梅干しの作り方
材料(つくりやすい分量)
「塩漬け」
・完熟梅 1kg
・粗塩 140g(梅の重量14%)
・焼酎(35度以上)適量
「赤しそ漬け」
※ 白梅干しにする場合は省略します
・赤しそ 正味300g
・粗塩 60g(赤しその重量の20%)
・梅酢 カップ1/2
おもに使う道具
・梅を洗う大きめの鍋など
・水切りするザル
・布巾・ペーパータオル
・まな板
・梅を漬ける蓋付きの容器
・重石 1~2kg(梅と同じ量の重石)
・ラップ
・梅を干すザル
梅干しの作り方「塩漬け」6月上旬~下旬
梅のアクを抜きます
梅をやさしく水洗いし、竹串などで口のヘタを取り除きます。
梅がかぶるくらいの水に6時間浸け、アクを抜きます。
布巾などで水気をぬぐい、ザルに広げて乾かします。
焼酎で梅を拭きます
焼酎をしみ込ませた布巾で、まな板を拭きます。
次に、同じく焼酎をしみ込ませた布巾で梅を1つずつ拭きまな板にのせて、手で軽く押しながらコロコロと転がします。
梅を入れる容器・重石を消毒します
梅を入れる容器と重石を、焼酎をしみ込ませた布巾で拭いて消毒します。
フタの内側もしっかり拭きます。
容器に梅と塩を交互に入れます
まず、容器に塩の1/3の量を入れ、梅と残りの塩を2回ずつに分けて交互に入れます。
ラップをして重石をのせます
表面を2枚に重ねたラップで覆い、梅と同じ重量の重石を載せます。
フタをして、直射日光の当たらない常温で保存します。
1日1回以上、容器を傾けてグルリと回し、梅酢を全体に行き渡らせます。
重石を外します
梅酢がいちばん上の梅まで上がりましたら、重石をはずします。
白梅干し
赤しそを使わず、白梅干しにされたい場合は、梅酢がいちばん上の梅まであがりましたら、土用干しをします。
晴れの日に、合計3日間(午前9時~午後3時頃)梅を干し、焼酎で消毒した器に保存をします。
梅干しの作り方「赤じそ漬け」6月中旬~下旬
赤しそを洗って水気を取ります
赤しその葉を摘んで、たっぷりの水でよく洗ってザルに上げます。
布巾などで水気を取り、ザルに広げて乾かせます。
粗塩でもみます
赤しそを粗塩で2回もみます。
赤しそをボウルに入れ、塩の半分を加えてよくもみます。
1回目は黒っぽい汁が出てきますが、これが灰汁(アク)で、ギュっと絞ってしぼり汁を捨てます。
2回目は、残りの塩を加えてさらにもみます。最初より、きれいな色になります。
赤しそ絞って別の容器に取り出します。
梅酢を加えて発色させます
別の容器に移した赤しそに 梅酢を加えて全体をなじませますと、美しいルビー色になります。
梅漬けに梅酢を加えます
塩漬けした梅に、発色させた梅酢と赤しそを加えます。
フタをして、直射日光の当たらない場所で、常温保存をします。
この間 約1か月ほど。梅雨明けの土用干しまで置きます。
1か月後、梅が美しく染まります。
「土用干し」7月下旬~8月上旬
1日目、2日目(朝7~9時から午後3時頃まで)
梅を置くザルを焼酎で消毒し、梅酢が下に滴らないよう、下に紙を敷きます。
間隔をあけて梅をザルに並べます。
風通しをよくするために、ザルの下にバットやレンガなどを置いて高さを出し、屋外に干します。
朝7~9時に干しはじめ、午後3時頃に取り込んで 干した梅を梅酢が入った容器入れてフタをします。
2日目も同様に行います。
3日目
1~2日目と同様に梅を干し、そのまま翌朝まで外に出して夜露に当てます。
また、梅酢が入っている容器も陽に当て、午後3時頃 室内に戻します。
4日目の朝
梅を保存する容器を消毒します。
わが家は、煮沸消毒した後、焼酎で消毒しました。
梅を取り込み、梅酢にサっとくぐらせ保存容器に入れます。
梅干しはこのまま頂くことが出来ますが、半年~1年ほどおきますと、うまみが増します。
ワタナベマキさん「梅干し作りのポイント」
◆梅干し成功のポイント◆
1. 梅は塩漬けの前にしっかりと乾かす。
2. 梅を1コずつ焼酎で消毒してから塩をまぶす。
3. 2重のラップで空気に触れさせないようにする。
4. 1日1回容器を回して、梅酢を全体に行き渡らせる。
それでもかびが生えてしまった場合は、かびをきれいに取り除いて梅を取り出し、1コずつ焼酎で洗って梅酢に戻す。さらに梅の表面に焼酎をスプレーすればより安心。◆容器とおもし、消毒について◆
3リットル入る、ホウロウ製の容器を使用。容器とふたは消毒する。おもしは梅と同じ重量(1kg)を用意し、焼酎(35度以上)や食品用アルコールをしみ込ませた布巾で拭く。
完成した梅干しは、酸に強いホウロウや陶製の容器に入れて、直射日光を避けて常温で保存する。◆土用干しの際、雨で梅が濡れてしまった場合は、水気を布巾などできれいに拭き取り、焼酎にくぐらせてから梅酢に戻します。
◆土用干しは、3日間連続で干さなくてもOK。梅酢に漬けた状態で保存し、晴れた日に合計3日間干す。
まとめ
ワタナベマキさんの、完熟梅を使った梅干しの作り方をご紹介いたしました。
今年は、実家の梅の木に実が付かなかったため、初めて完熟梅を購入して挑戦してみたところ、失敗することなくルビー色の美しい梅干しを作ることが出来ました。
塩分14%のマイルドな梅干しですので、おためしになってみてください。
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