竹かご弁当箱が優秀である理由、失敗しない選び方や上手な使い方、お手入れの方法などについてご紹介いたします。
普段私たちは、オニギリをラップやアルミホイルなどに包みますね。
実はこれが とてももったいないことをしており、オニギリの美味しさを台無しにしてしまうことをご存知でしょうか。
竹かごの弁当箱の本来の使い方は、オニギリを直接入れて使います。それだけでオニギリがとても美味しくなります。
まるで魔法のような話ですが、それにはれっきとした理由があり、「竹」がオニギリの美味しさを最大限に引き出してくれる性質があるからなのです。
竹かご弁当箱は 見た目の可愛らしさだけなく、とても実用的なアイテムであることをご紹介いたしますので、参考にしていただければ幸いです。
「竹かご弁当箱」が優秀な理由について
竹かご弁当箱にオニギリを入れて 夫に持たせるようにしたところ、「何だかオニギリが美味しくなったね」と、驚いて帰ってきました。
竹かご弁当箱は、オニギリの美味しさを最大限に引き出してくれる役目を果たしてくれるのです。
それでは、なぜ美味しくなるのでしょうか?
理由は、「竹」の特徴にあるのです。
① 吸収力バツグンの「竹」
なぜお弁当箱に竹を使っているのだろうと、疑問に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お弁当箱に竹を使う理由は、その性質を活かしているからです。
竹は吸水性が大変すぐれているため、オニギリが放出する水分をしっかり吸収します。
そのため竹かごの中が水分でベジャベジャになることはありませんし、反対にオニギリがパサパサに乾くこともありません。
これが竹の優秀な理由の1つです。
② 殺菌作用・消臭効果
夏の暑い日にラップで包んだオニギリは傷んでしまわないかしらと、不安になられたことはないでしょうか。
オニギリに梅干しを入れても 梅干しが接触している部分しか殺菌の効果がないという説もありますし、夏場は特に不安になりますね。
竹は殺菌作用と消臭効果があり、お弁当箱として使うには最適な材質ですので、オニギリが傷みづらくなります。
③ 通気性に富んでいます
お弁当を作る時、ごはんやおかずが熱いままフタをしますと傷みやすいので、冷めるまでフタを開けたままにしますね。
竹かご弁当箱の場合は通気性が良いので、握りたての温かいオニギリを入れても 網目からオニギリの熱が放出します。
そのため、すぐにフタを閉じても問題なく使うことが出来ます。
「竹かご弁当箱」の選び方
おにぎり2個とおかず
わが家の竹かご弁当箱です。
・奥行き 8cm
・高さ(ふたを乗せて)8cm
・重さ 60g
この大きさで「おにぎり2個+おかず」が入ります。
写真の卵焼きの空間(スペース)がとても重宝しており、果物や、おかずを入れた小さな容器を入れています。
フタ+本体の重さは、たまご1個分(60g)と軽量ですので、荷物が重くならないのも竹かご弁当箱のメリットですね。
国産の「鈴竹・篠竹・真竹」がおすすめです
長年、竹かご弁当箱を使っておりますが、「国産の竹」で作られたものをおすすめしたいです。
なぜなら外国産の価格の低いものは、寿命が短いリスクがあるからです。
昔、なにも考えずに安物を買ったことがありますが、ある日 網の一部がパキっと切れて、ピョコンと1本飛び出してしまいました。
その1本がだんだんホツれだし最後には穴が開いてしまいましたので、泣く泣く別の用途で使用しております(物入れに使っております)。
その苦い経験と失敗をくり返さないために、職人さんの手で固くしっかりと編まれた、国産の竹かご弁当箱を選びました。
竹細工のお店のホームページのいくつか調べてみたところ、鈴竹(スズタケ)、篠竹(シノチク)、真竹(マダケ)でつくった弁当箱が、丈夫なことがわかりました。
竹の種類 | おもな産地 | 特徴 |
スズタケ 鈴竹 |
岩手県、宮城県、富山県など | 直径1cmほどの竹。しなやかで丈夫。時間が経つにつれ、飴色(あめいろ)にツヤがでてくる。 |
シノチク 篠竹 |
直径5mmほどの竹。編み込みが細いので、しなやかで、弾力があり、丈夫なのが特徴。 | |
マダケ 真竹 |
鹿児島県、新潟県、群馬県など | 一般的に竹細工として使われる竹。節が二段になっているのが特徴でとても丈夫。 |
鈴竹(スズタケ)、篠竹(シノチク)は、おもに東北地方の寒冷地で育つ細い竹でです。大雪や、強風にも耐えて育った竹は、とてもたのもしく頑丈なのだそうです。
一方「真竹(マダケ)」は、本州以南に多く分布している竹で、節が二段になっているのが特徴です。一般的に竹細工に多く使われているポピュラーな竹で、こちちらも大変丈夫なのだそうです。
竹かご弁当箱の使い方
竹かご弁当箱の使い方は、オニギリを直接入れてフタをするだけです。
わたしたちは普段、アルミホイルやラップで包むことに慣れていますので、「じかに入れる」ことに抵抗がありますね。(わたしも初めて使うとき、そうでした)
しかしながら、オニギリをラップに包んでしまいますと、竹かご弁当箱を使う意味がなくなってしまいます。
ラップに包んだオニギリは、始終 湿気を帯びている状態で水分が放出されませんので 衛生面で心配が出てきますし、オニギリの美味しさも損なわれてしまいます。
オニギリをそのまま竹かご弁当箱に入れてこそ、竹の本領が発揮されるのです。
竹かご弁当箱の取り扱いに気を付けたい2つのポイント
通気性が良い天然素材の竹かご弁当箱ゆえに、実際に使ってみてわかった気を付けたいポイントを2つご紹介いたします。
外側が湿気を帯びます
おにぎりを入れますと、竹かご弁当箱の外側の面が湿る場合がありますので、そのままカバンの中に入れると濡れてしまうことがあります。
したがいまして、おにぎりを入れた竹かご弁当箱は、布などで包んで持ち運ぶことをおすすめ致します。
夫に竹かご弁当箱を持たせた初日、何も包まず持たせたため、カバンの中が濡れてしまったそうです・・・。
かぎざきに気を付けて
天然素材の竹かご弁当箱は、薬品などでコーティングされていないものがほとんどです。
とくに使い始めの頃は表面がかたいので、洋服などを引っ掛けて「かぎざき」しないようにお気をつけくださいね。
お手入れ方法もラクラクな竹かご弁当箱
千葉県香取市佐原にある植田屋荒物店のおかみさんに教えていただいたお手入れ方法をご紹介いたします。
「亀の子たわしなどでガシガシ水洗いして、水気をよく切って、干すだけ」です。
簡単ですね♡
「鉄筋」という言葉に竹かんむりが使われているように、竹はとても丈夫ですので、亀の子たわしでもへこたれず、洗剤で洗う必要もありませんのでエコロジーです。
買ったばかりの頃は、いきなりタワシで洗うのが何となく可哀そうだったので手で洗っていましたが、そのうち竹かごの「強さ」がわかり、亀の子たわしでガシガシ洗うようになりました。
なお、お手入れは方法につきましては、ふきん等を使って水拭きだけにとどめたほうが良いとおっしゃる竹細工の専門店さんもいらっしゃいますので、購入された際は取扱説明書等で確認してみてくださいね。
「竹かご弁当箱」の使い方はいっぱい!
サンドイッチ
オニギリだけでなく、サンドイッチを入れて使うことも出来ます。
その場合は、パンの乾燥を防ぐために、ラップで巻いたり笹の葉やクッキングシートを敷くと良いですね。
果物入れにも
果物を入れる場合は、竹かご弁当箱が「ザルの代わり」になります。
フルーツを水洗いしましたら、そのまま弁当箱に入れて水切りすることが出来ますので便利です。
さらに完全に水気が切れた竹かご弁当箱は、「フタをして冷蔵庫にいれて保存」することも出来ます。
食べ物を入れる以外にも、さいほう箱やアクセサリー入れなど、小物入れに使うことも出来ますね。
まとめ
オニギリが美味しくなる理由は、竹の特性にあったことをお分かりいただけましたでしょうか。
オニギリをラップで包むことは、美味しさが半減してしまうので、実はもったいないことをしているのです。
丈夫で吸水力にすぐれ、殺菌効果・消臭効果があり、通気性の富んでいる、天然素材のお弁当箱を考案した先人の知恵には驚かされますね。
一度、竹かごの弁当箱に直接入れたオニギリを召し上がってみてください。その美味しさに、きっと驚かれると思います。
追記:松野屋さんの「竹かご弁当箱」が良さそう!
東京は谷中(日暮里)にある暮らしの道具をあつかう老舗「松野屋」さんの竹かご弁当箱は、国産の竹で作られており、伝統的な編み方をしていますので、何十年と使うことが出来そうです。
お店にディズプレーされていたものを紹介いたしますので、参考になさってください。
【参考商品】
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