家庭菜園でバジルとトマトを組み合わせて栽培する方法は 広く知られていますが、バジルはトマト以外の野菜にも幅広く利用できるコンパニオンプランツです。
今回ご案内する野菜は、農学博士の木嶋利男先生が紹介されているものですので、参考になさってください。
毎年バジルの種が余ってお困りの方は、ご紹介する野菜と一緒に育ててみられてはいかがでしょうか。
トマト以外にも使えます!バジルをコンパニオンプランツに使える野菜一覧
バジルをコンパニオンプランツとして利用できる野菜です。
属性 | 作物 |
アブラナ科 | ラディッシュなど |
キク科 | レタス・シュンギクなど |
ナス科 | ナス、ピーマン、シシトウなど |
バジルが野菜にもたらす効果
バジルはその独特の香りとアレロパシーで、野菜に害虫を寄せ付けない効果があると言われています。
アレロパシーとは、他の植物や動物、微生物に対してアレロケミカルという物質を出して引き寄せない効果のことを言います。
バジル×ラディッシュ
ラディッシュは、40日程度の短い期間でお手軽に栽培することが出来る野菜ですが、小さい葉のうちから害虫に食べられてしまう場合があります。
ラディッシュをはじめとするアブラナ科は、アブラムシやアオムシ、ヨトウムシなどの食害に遭いやすい野菜です。
そこでラディッシュの種まきと同じタイミングでシソ科のバジルの苗を植えますと、アレロパシー効果で生育初期から 害虫の食害に遭いにくくなります。
バジル×ナス
バジルとナスの混植で、害虫被害が少なくなったことを実感されている農家さんがいらっしゃいます。
千葉県佐倉市で有機栽培を行われている林重孝さんは、ナスとバジルの混植で、テントウムシダマシの被害を防除することに成功されているようです。
テントウムシダマシはバジルの香りを嫌がるため ナスに寄り付くことがなくなり、被害を抑えることが出来ているのだそうです。
[参考記事]NHK趣味の園芸 やさいの時間 2013年10月号「バジルとナスで実感! コンパニオンプランツの実力」
バジルをコンパニオンプランツにする際の栽培ポイント
種まきから始める場合
バジルを種まきして育てる場合、野菜を植え付ける1か月前にポリポットなどに種まきをして苗を育てておきます。
バジルと野菜の間隔について
バジルは1株で害虫忌避の効果が発揮されます。株の間隔を30~50cmにして野菜のそばに植え付けます。
バジルの株を大きくする方法
バジルの葉が8~10枚(4~5節)で上の2節を切りますと、わき芽が伸びますので、長くなるごとに先端を切って茎の数を増やしてゆきましょう。
ツボミをまめに摘みますと、やわらかい葉を長く収穫することが出来ます。
野菜の収穫が終わった後のバジルについて
野菜の収穫が終わったバジルは、別の場所に移植しても良いですし、わき芽を土に挿しておきますと、株を増やすことが出来ます。
まとめ
バジルはトマト以外の野菜にも幅広く使うことができるコンパニオンプランツです。
アブラナ科、キク科、ナス科野菜を育てる時に、バジルの苗を混植しますと、その独特の香りで害虫を寄せ付けない効果を発揮しますので、おためしになってみてくださいね。
[バジルの苗]
[参考文献]
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