インドの「チャイ」は、日本でも人気ですね。
今回は、「チャイ」と「マサラティー(マサラチャイ)」の違いについて調べてみました。
違いがわかったうえでチャイをいただきますと、一層おいしく思われるかもしれませんので、参考になさってください。
チャイ、マサラーチャイとは?
チャイは、お茶のことです
「チャイ」という言葉を耳にされたことはあるかと思いますが、その意味について、ご存知でしょうか。
チャイは、英語でChaiと記し、「お茶」を意味します。
中国語、ロシア語も「Cha」と発音しますので、「茶」という言葉は、世界各国で共通しているのですね。
マサラチャイとは?
マサラチャイとは、お茶を甘く煮出したミルクティーに香辛料を加えたもの、もしくは お茶と香辛料を一緒に煮出して、ミルクティーにしたものです。
チャイの由来
19世紀、イギリスの植民地であったインドは、イギリス人が飲まないダストティーと呼ばれる、文字どおり品質が落ちる茶葉を飲んでいました。
インドは当時、イギリスに質の良い茶葉を提供していたのです・・・。
ダストティーは非常に苦みが強く、そのままではとても飲めるような代物ではなかったそうです。
それを当時のインド人は、たっぷりの砂糖とミルクを加えて「煮だす方法」を考え出しました。
それが「チャイ」です。
マサラチャイの由来
ダストティーと呼ばれていた苦みの強い茶葉に、砂糖とミルクをたっぷり入れて飲んでいたインド人は、同じくインドで生産していた香辛料を、試しにチャイに入れてみたところ、スパイシーで美味しい飲み物に変身することを発見しました。
それが「マサラチャイ」です。
チャイとマサラチャイは、いろいろ区別があるようですが、マサラはヒンズー語で「様々な香辛料を粉状にして混ぜ合わせる」という意味があるようです。
したがいまして、チャイはミルクティー・ロイヤルミルクティー、マサラチャイは、香辛料入りのミルクティー・ロイヤルミルクティーと考えて良いのかなと思います。
チャイの葉っぱは何が美味しい?
チャイを作るのに適していると言われている葉っぱは、
・アッサム
・ニルギリ
・ダージリン
など、あまり渋みがないもので、細かい葉っぱがチャイに向いており、上記の茶葉をミックスしても美味しくなります。
現在は、ブロークンやCTC製法のチャイ専用の葉が販売されいます。
ブロークン、CTC製法とは、Crush tear curlの略で、葉っぱを細かく粉砕する製造方法です。
マサラチャイに入れるおすすめの香辛料は?
マサラチャイに入れると美味しい香辛料をご紹介いたします。
シナモン
世界最古のスパイスとも言われているシナモンの樹皮です。
日本では「肉桂・ニッキ」とも呼ばれていますね。
カルダモン
「スパイスの女王」と呼ばれることもあるカルダモンも、非常に古いスパイスの一つで、複数の植物のタネから作られる香辛料です。
薄い殻の中に黒い種子が入っており、レモンのような香りがします。
ジンジャー(しょうが)
お馴染みのショウガです。
インドでは紀元前300~500年前には、すでに保存食や医薬品として使われていたそうです。
身体を温める作用があると言われているショウガは、マサラチャイにぴったりですね。
コリアンダー(パクチー)
コリアンダーのタネを入れることもあります。
古代エジプトでは、調理や医療に使われていたそうです。すごいですね。
コリアンダーの葉っぱは、インド料理、中華料理、タイ料理、ベトナム料理、ポルトガル料理などのエスニック料理には欠かせない野菜ですが、果実を香辛料としても使います。
※コリアンダー(英語由来)、パクチー(タイ語由来)、シャンツァイ(中国由来)、カメムシソウ(日本)
コショウ
コショウの原産地は、インドの南西部(マラバール地方)です。
これもマサラチャイに使いますと美味しくなります。
クローブ
丁子(チョウジ)とも呼ばれている「クローブ」です。
色を出したり、香りや辛味、臭みとりなど、調理に幅広く使われる香辛料です。
食欲の増進効果もありますので、体調がすぐれない時にクローブを入れると良いかもしれません。
なおクローブは、インドに欠かせないスパイスで、その起源は紀元前3000年頃にはすでに使われていたと言われています。
香辛料の使い方
香辛料は、すり鉢などですり下ろして茶葉と一緒に煮出しますと、香りが高くなり美味しくなります。
なお、粒状・パウダータイプのものも販売されています。
まとめ
チャイとマサラティー(マサラチャイ)の違いについて、ご紹介いたしました。
チャイ、マサラティーは、まさにインドの歴史を物語る、伝統的な飲み物であることがお分かりいただけたかと思います。
イギリスの植民地だったインドで、ダストティーしか飲むことが出来なかった彼らが編み出した知恵が、今では世界中で愛される飲み物になりました。
なお、本格インド式の美味しいマサラチャイの作り方を、別のページにてご紹介しておりますので、参考になさってください。
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