農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、緑肥「クロタラリア」の育て方をご案内いたします。
マメ科植物のクロタラリアは、土を肥沃にする効果がありますので、畑の緑肥として使われています。
また、土壌病害虫である「センチュウ」の密度を大幅に減らすことが期待できる頼もしい植物でもあります。
今回は、クロタラリアの緑肥としての効果、上手な育て方をご紹介いたしますので、参考になさってください。
緑肥「クロタラリア」について
クロタラリアについて
クロタラリアは、マメ科・タヌキマメ属の一年草で、春から秋に種をまきます。
花の時期は7~10月ですが、緑肥にする場合は、花が咲く前に刈りこみます。
クロタラリアの効果
1.土が肥沃になります。
2.土壌病害虫センチュウの密度を減らします。
1.土が肥沃になる効果
マメ科のクロタラリアは、根に根粒菌が共生し、空気中の窒素を取り込んで固定し、土を肥沃にします。
また、葉や茎にも窒素分が多く、土に鋤き込みますと直ぐに分解されて養分になります。
2.土壌病害虫センチュウの密度を減らす効果
クロタラリアは、根から土壌病害虫であるセンチュウ類を殺す成分を出しますので、被害がひどい畑に植えますと、センチュウの密度を大幅に減らすことが出来ます。
クロタラリアと相性の良い野菜
農学博士の木嶋利男先生は、ニンニク、ラッキョウを育てる予定の畑に、クロタラリアを栽培しておきますと、根張りがよくなりよく育つと述べられています。
クロタラリアの育て方
クロタラリアの種まき
一般地~暖地 | 冷涼地 |
5~8月 | 6~7月 |
※日中の平均気温18℃で播種できます
クロタラリアの種まき
① ウネの表面をならし、種をばらまきします。
センチュウ対策を重点的に行いたい場合は、種を厚め(多め)にまきます。
なお、すき間がありますと、別の草が生えて効果が薄れますので、たっぷりまきましょう。
② 種まき後、厚さ1cm程度に覆土します。
レーキなどを使ってならすだけでも構いません。
③ 不織布で覆います
種を鳥に食べられる場合がありますので、発芽して根付くまで、不織布などで覆うと安心です。
クロタラリアの刈り込み
種をまいて発芽後、1~2か月の若い状態で刈り込んで、土にすき込みます。
なお、花が咲いたり、サヤが付くまで生長したものは、茎がかたく木質化しますので、刈り込みに苦労します。
また、すき込んでもなかなか分解されませんので、花が咲く前に刈りこむようにします。
クロタラリアを育てるポイント
センチュウの被害がひどい畑では、春と夏の野菜栽培をお休みして、クロタラリア(エンバク、ソルゴー)を育てるのも一つの手段です。
そして秋に、肥料分を比較的多めに必要とするニンニクやラッキョウなどを育てますと、よく育って風味がアップします。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、緑肥「クロタラリア」の効果と育て方をご案内いたしました。
マメ科植物のクロタラリアは、土を肥沃にする効果があり、土壌病害虫である「センチュウ」の密度を大幅に減らすことが期待できる頼もしい植物ですので、おためしになってみてください。
[クロタラリアの種]
[参考サイト]
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