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キュウリのコンパニオンプランツ栽培|病気予防と害虫忌避に効果的な野菜

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農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、キュウリのコンパニオンプランツをご案内いたします。

キュウリは つる割病やうどんこ病などにかかりやすい野菜ですが、コンパニオンプランツと一緒に育てることにより病気を予防する効果が期待できると言われています。

木嶋先生がおすすめされている栽培のポイントについてもご案内いたしますので、参考になさってください。

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キュウリのコンパニオンプランツ一覧

農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、キュウリのコンパニオンプランツです。

作物 病気予防 害虫忌避 生長促進 空間利用
長ネギ・葉ネギ・チャイブ 〇 つる割れ病
ムギ 〇 うどんこ病
ナガイモ
ヨモギ

出典
木嶋利男著「
育ちがよくなる! 病害虫に強くなる! 植え合わせワザ88 決定版 コンパニオンプランツの野菜づくり
木嶋利男著「コンパニオンプランツで野菜づくり (ひと目でわかる図解)

キュウリのコンパニオンプランツ「長ネギ」

科学的に解明された伝承農法

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昔から、ユウガオと長ネギを一緒に植えると つる割病などの病気がほとんど発生しないことが知られており、栃木県では古くからカンピョウの原料になるユウガオの株元に、長ネギを混植する方法がとられているそうです。

農学博士の木嶋利男先生によりますと、科学的に分析をしたところ、長ネギの根っこに共生するバークホーデリア・グラジオリーという細菌が抗生物質を出して、土の中の病原菌を減らすことが分かりました。

ウリ科とナス科に有効なネギ属

木嶋先生によりますと、ネギ属の混植はユウガオだけでなく、キュウリなどのウリ科、さらにはナス科などにも効果があることが実証されたそうです。

これを応用して長ネギは キュウリ、カボチャ・メロン、ゴーヤ、ヘチマなど、根の浅いウリ科野菜に広く応用することが出来ます。

長ネギの代わりに使える野菜

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長ネギの代わりに、葉ネギやチャイブをコンパニオンプランツにしても 同様の効果が期待できます。

ネギの種類をいろいろ植えるのも楽しくなりそうですね。

ネギとキュウリのコンパニオンプランツ栽培のポイント

木嶋先生によりますと、キュウリと長ネギは 好んで利用する養分の種類が異なりますので、競合が起きることはまずないそうです。

品種選び

キュウリ

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品種はとくに選びませんが、接ぎ木苗より病気に弱い自根苗のほうが効果があるのだそうです。

長ネギ

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苗を購入するか、3月上旬~中旬に種まきをして育てたものを使います。

また、前の年から育てていたものを利用することも出来ます。

土づくり(例:ウネ幅40cm ウネの高さ15cm)

植え付けの3週間前に、完熟たい肥とぼかし肥などを施して耕し、ウネを立てます。

植え付け

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地域によって前後しますが、4月下旬~5月下旬にキュウリと長ネギを同時に植え付けます。

木嶋先生のアドバイス
生育の初期に、病気に感染させないことが大事です。
キュウリの根鉢に長ネギの根っこが接触するように植え付けて、予防効果を高めましょう。

敷きわら or 黒マルチ

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キュウリの根っこは乾燥と高温に弱いため、黒マルチを張るか、苗を植え付けた後にワラを敷きます。

ウネをマルチングをしますと 泥はねを防ぐことが出来ますので、病気感染のリスクが減少します。

追肥

キュウリ
キュウリの生育のために、3週間に1回をメドに、ぼかし肥を1握り(または鶏ふん)を施します。

キュウリの根っこは 地表の近くに張りますので、根を傷めないように生長の段階に合わせて追肥の場所をずらしてゆきます。

追肥は、株元 → ウネの背 → 通路と、施す場所を変えてゆきます。

長ネギ
長ネギには追肥は行いません。

収穫

キュウリ
実った果実を順次収穫します。

長ネギ
キュウリの収穫が終わりましたら、別の場所へ植え替え、土寄せをしながら育てます。晩秋以降に収穫しましょう。

キュウリのコンパニオンプランツ「ムギ」

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長ネギは、キュウリのつる割病を予防するとご紹介しましたが、ムギは「うどんこ病」を予防する働きがあります。

ムギが病気の身代わりに

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※ わが家はエンバクをコンパニオンプランツにしています

実は、ムギにもうどんこ病が発生します。

しかしながらキュウリのうどんこ病の菌とは別の種類のため、互いに感染することはありません。

ムギをコンパニオンプランツにする目的(メリット)は、ムギをおとり(バンカープランツ)にして、うどんこ病菌に寄生して死滅させる「菌寄生菌」を呼び寄せて増やすことにより、キュウリのうどんこ病の被害を大幅に減らすことです。

害虫を寄せ付けない効果

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ムギをコンパニオンプランツにしますと、アブラムシなどの害虫が寄ってきますが、キュウリに付くアブラムシとは別種です。

ムギにアブラムシが付きますと、それをエサに 今度は 天敵のテントウムシやアブラバチが寄ってきてムギをすみかにします。

そして天敵は、ムギに付いたアブラムシとキュウリに付いたアブラムシの両方を捕食しますので、害虫被害が減少します。

マルチや緑肥になるムギ

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ムギを通路にまいて育てますと、「マルチ」と「緑肥」になります。

マルチになるムギ

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真夏に枯れたムギをウネに敷いて「マルチ」にすることが出来ます。

土づくりの肥料に

キュウリ栽培の後の野菜の土づくりの際、「緑肥」にすることも出来ます。

緑肥にする場合は、細かく刈り込んで土にすき込みます。

雑草の予防にも

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通路にまいておきますと、雑草を予防することが出来ます。

キュウリとムギの栽培ポイント

品種選び

キュウリ
品種は何でもOKです。

木嶋先生は、より強く育つ「接ぎ木苗」をおすすめされています。

ムギ
わが家はエンバクを利用しておりますが、この時期に種をまきますと穂を付けないオオムギも使いやすいです。ホームセンターなどでリビングマルチ用のムギも販売されています。

土づくり(ウネ幅40cm ウネ高さ15cm)

植え付けの3週間前に完熟たい肥とぼかし肥などを施して耕し、ウネを立てます。

植え付け

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地域によって前後しますが、5月中旬にキュウリの苗を植え付けた後、ムギの種をウネや通路にばらまきます。

発芽してからしっかり根付くまで、踏まないように注意します。

鳥に食べられやすいので、レーキなどで軽く耕して種を埋めておきましょう。

追肥

キュウリの生育のために、3週間に1回をメドにぼかし肥を1握り(または鶏ふん)を施します。

キュウリの根っこは地表の近くに張りますので、根を傷めないように生長の段階に合わせて追肥の場所をずらしてゆきます。

追肥は、株元 → ウネの背 → 通路と、施す場所を変えてゆくのがポイントです。

収穫

キュウリは実った果実を順次収穫します。

ムギは、真夏になると暑さで枯れます。

木嶋先生のアドバイス
ムギを処分せず、枯れた葉を地面におおったままにしてマルチとして活用することが出来ます。次の栽培に移る時に、葉っぱや根をそのまま土に鋤き込んで耕しますと緑肥になります。

キュウリのコンパニオンプランツ「ナガイモ」

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キュウリのコンパニオンプランツに「ナガイモ」を使いますと、キュウリの支柱やネットにツルを絡ませながら元気に育ち、双方の生長が促進する効果が期待できます。

苦手な養分をお互い取り除く効果

木嶋先生によりますと、生の有機物は分解するとまずアンモニア態窒素になります。

さらにアンモニア態窒素は 土の中の微生物の働きにより、徐々に硝酸態窒素に変化してゆきます。

ナガイモが養分として好むのはアンモニア態窒素ですので 硝酸態窒素を多く吸収してしまいますとビタミンCが少なくなってしまいます。

一方でキュウリは生の有機物やアンモニア態窒素が苦手で、硝酸態窒素を好みます。

このようにキュウリとナガイモは相手の苦手な養分の種類を好んで吸収して利用するため、双方の生長が良くなります。

資材と管理を共有

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ナガイモをコンパニオンプランツにしますと、キュウリの支柱やネットを共有することが出来ます。

また、敷きわらやマルチ、誘引などの管理も同時に行うこともできるため、手間をかけることが少なくなります。

同じ資材で、2種類の野菜を育てられるのは嬉しいですね。

キュウリとナガイモのコンパニオンプランツ栽培のポイント

品種選び

キュウリ
品種は何でもOKですが、木嶋先生は強く育つ接ぎ木苗をおすすめされています。

ナガイモ
長形品種を選びましょう。

土づくり(ウネ幅90cm ウネの高さ15cm)

植え付けの3週間前に完熟たい肥とぼかし肥(または牛ふん、鶏ふん)を施して耕し、ウネを立てます。

植え付け

地域によって前後しますが、4月下旬~5月下旬にキュウリとナガイモを同時に植え付けます。

キュウリ
苗の株間 60cmで植え付けます

ナガイモ

キュウリの株間に植えます。
重さ50gほどに切って植え付け、5~7cm程度の土で覆います。

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敷きわら or 黒マルチ

キュウリもナガイモも 乾燥と高温が苦手ですので、苗の植え付け前に黒マルチを張るか、植え付け後にワラを敷きます。

ナガイモのつるについて

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※ キュウリと資材を共有しています

ナガイモのツルを支柱やネットに誘引します。ツルを上に誘引しますと、イモが肥大します。

横に這わせますと「むかご」が多く付いて イモが大きくなりません。

追肥

キュウリ
キュウリの生育のために、3週間に1回をメドにぼかし肥を1握り(または鶏ふん)を施します。

キュウリの根っこは 地表の近くに張りますので、根を傷めないように生長の段階に合わせて 追肥の場所をずらしてゆきます。

追肥は、株元 → ウネの背 → 通路と、施す場所を変えてゆくのがポイントです。

ナガイモ
ナガイモは低栄養で育ちますので、追肥の必要はありません。

収穫

キュウリ
実った果実を順次収穫します。
キュウリの葉が枯れてきましたら、株元で切って株を処分します。

ナガイモ
ナガイモの収穫時期は、一般地で11月頃になります。

まとめ

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農学博士の木嶋利男先生が紹介されているキュウリのコンパニオンプランツをご案内いたしました。

キュウリを単体で栽培するより、ほかの作物と混植することで 病気や害虫を予防したり、マルチや緑肥になるという大変興味深い栽培ですので、参考にしていただきましたら幸いです。

[参考文献]
木嶋利男著「育ちがよくなる! 病害虫に強くなる! 植え合わせワザ88 決定版 コンパニオンプランツの野菜づくり

[参考サイト]
野菜づくりBOOKサポート付 貸農園 シェア畑

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キッチンガーデンのこと野菜づくり
この記事を書いた人
カジトラ

関東在住の専業主婦です。
夫と二人暮らし。
2023年の春、海に近い地域に移住しました。

家族の介護、某シンクタンクで馬車馬のように働き詰めだった日々に区切りをつけ、現在は農学博士 木嶋利男氏が提案するコンパニオンプランツ栽培で野菜を育てています。

文明の利器を取り入れつつも、古き良きモノ・慣習を大事にしながら暮らしてゆくことを目指しています。

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