農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、ダイコンのコンパニオンプランツ栽培についてご案内いたします。
ダイコンと一緒に育てると害虫を防ぐ野菜はいろいろありますが、今回は木嶋先生が紹介されている「レタス」をコンパニオンプランツにした栽培の方法をご案内いたします。
害虫忌避に最適!ダイコンとレタスのコンパニオンプランツ栽培
家庭菜園におけるダイコン栽培は、栄養満点の青々した葉っぱも食べられる醍醐味がありますね。
農学博士の木嶋利男先生は、ダイコンの葉っぱを害虫に食べられないようにするレタスを混植を紹介されています。
レタスがダイコンの害虫を防ぐ理由
木嶋先生のコンパニオンプランツ栽培のポイントは、異なる科の野菜を同じウネで育てるところにあります。
ダイコンはアブラナ科、レタスはキク科と科が異なります。
ダイコンの葉に産卵するモンシロチョウ(アオムシの親)、ヨトウムシ、コナガなどは キク科のレタスを嫌います。
一方で、レタスに付くアブラムシなどの害虫は、ダイコンに付く害虫と種類が異なります。
別種の害虫は互いを避ける性質がありますので、科の異なる野菜を混植することで、それぞれの害虫が寄り付かなくなり 野菜全体の害虫被害を抑えることができます。
異なる科の野菜の混植の生長について
同じウネで異なる科の野菜を植えると、生育に悪い影響が出るのではないかしら?と心配になられるかもしれませんが、大丈夫です。
異なる科の野菜の混植は、生長に必要な肥料成分が違いますので、肥料が競合して生育が阻害されることはありません。
害虫忌避に効果が高いレタス
赤いサニーレタス
モンシロチョウやコナガはキク科の植物を嫌いますが、赤い色にも近寄らない性質がありますので、赤いサニーレタスが特におすすめです。
サンチュ
焼肉などでおなじみのサンチュは、モンシロチョウがもっとも嫌うキク科の植物です。
いろいろな種類のレタスを育てますと、収穫も楽しみになりますね。
ダイコンとレタスのコンパニオンプランツ栽培のポイント
種まき
4月中旬以降に栽培する場合は、ダイコンとレタスを同時に種をまくことができます。
ダイコンとレタスはそれぞれ「点まき」し、同じ数を育てるのがおすすめです。
ダイコンとレタスの間隔は、約30cmとりましょう。
🌱 ダイコン
1か所に3~5粒ほどまき、生長に応じて2~3回 間引きします。本葉が6~7枚の頃、最終的に1本立ちにします。
🌱 レタス
ペレット種子は発芽率が高くなりますが、通常の種をまく場合は1か所に多めにまいて、生長に合わせて間引きを繰り返し、最終的に1本立ちにします。
収穫
🌱 ダイコン
ダイコンの葉が開き気味になりましたら収穫時期です。葉が少し枯れて外側に開き始めたら、そった方向に引き抜きますとうまく抜けます。
🌱 レタス
レタスは外の葉を必要な分だけかきとって収穫しますと、最後まで害虫を防ぐ効果を保ちます。
ダイコンの収穫に合わせて、大きくなった球を最後の一回で収穫しても構いません。
まだまだあります!害虫忌避に最適なダイコンのコンパニオンプランツ
今回はレタスをコンニオンプランツとしてご紹介いたしましたが、害虫忌避に効果的なコンパニオンプランツはほかにもあります。
本ページ最後の関連記事「大根のコンパニオンプランツ|害虫忌避と生育促進効果のある野菜・草・花をご紹介いたします」を、参考になさってくださいね。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている「レタスをコンパニオンプランツにしたダイコン栽培」についてご案内いたしました。
この栽培は、ヨトウムシやアオムシ、コナガなどの害虫が嫌うレタスを植えてダイコンを守る作戦です。
なお木嶋先生は、コンパニオンプランツ栽培は毎年同じようにつくり続けてゆくことで、効果がしだいに高まってゆきますと、述べられています。
農薬を使った害虫防除ではありませんので、即効性は望めませんが、同じウネでもう1品目収穫できるコンパニオンプランツ栽培は、野菜づくりがより楽しくなりそうですね。
[参考文献]
木嶋利男著 コンパニオンプランツで野菜づくり (ひと目でわかる図解)(主婦と生活社)
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[ダイコンとコンパニオンプランツの種]
[レタスの種]
レタスの種は「好光性種子」のため、種をまいた後は 土をうすくかける程度にします。
※ 好光性種子とは光の照射で発芽する種を指します。