枝豆の花は咲いたのに、サヤがぺちゃんこのまま 膨らまなかったご経験はないでしょうか。
今回は、農学博士の木嶋利男先生が紹介されている「枝豆が膨らまない原因と対策」について、ご案内いたします。
豆をまるまる大きく育てる木嶋先生の裏ワザをご紹介いたしますので、参考になさってください。
枝豆が膨らまない原因
養分が豆に流転しないと膨らみません
農学博士の木嶋利男先生によりますと、枝豆の花は咲いたにもかかわらず、サヤがぺちゃんこのまま膨らまない原因は、受粉は行われたものの、養分が豆に流転しなかったことを意味していますと、紹介されています。
通常、豆が肥大する時期は 梅雨明けにあたり、日差しが強くなって乾燥してゆきます。
このとき、根が地中の浅いところにしか張っていませんと、窒素の固定が十分に行うことができず、光合成に必要な水分も吸収することが出来ません。
そのため、十分な養分が豆に流転することができず、大きくならなかったと考えられます。
枝豆を、まるまる大きく膨らませる裏ワザ
木嶋先生は、枝豆をまるまる大きく膨らむように育てるには、1穴に3粒まいて、2株育ててゆく方法を、紹介されています。
枝豆は1本で育てるより、2本のほうが互いに競い合い、根を深く伸ばして養分をよく吸収する性質があります。
この章では、種まき、間引き、水やりなどの具体的な方法について、ご案内いたします。
対策「種まきと間引き」
木嶋先生は、豆類は1サヤに入っている分のマメをまきますと、よく発芽し旺盛に育ちますと、紹介されています。
枝豆は1つのサヤに2~3粒の種が入っていますので、種を1穴に3粒まいて、間引きをします。
―間引きのタイミング―
[直まき]本葉が2枚の頃、形が良い2本を残し、1本は根元から切り取って間引きます。
[苗をつくる場合]初生葉が展開したら1本間引きし、形が良い2本を残します。本葉が1~2枚になりましたら畑に植え付けます。
対策「ウネづくり」
直まき、苗の植え付けのいずれの場合も、枝豆の根を深く伸ばすようにするために、深く耕すか、20cm以上の高畝を作ります。
対策「枝豆を競争させます」
木嶋先生によりますと、枝豆は2株以上で育てますと、互いに競争し合い、根っこを深い位置まで伸ばし、養分を十分に吸収することができるようになります。
すると豆はしっかりと大きく膨らみ、空のサヤが少なくなります。
対策「水やりのタイミング」
マメ科の植物は、水分があまり要らないイメージがありますが、枝豆の原産地である中国東北部、黒竜江省あたりは霧の多いところですので、実は水を好みます。
枝豆の水やりのタイミングは「花が咲いた頃」で、この時期から水やりをしますと よく実ります。
なお、秋採り枝豆の場合、開花時期に雨が少ない時は、夕方にジョウロで頭から水をサーっとかけてあげましょう。
2023年9月、秋採りの枝豆です。
実が膨らんできました。
枝豆栽培で気を付けたい点
肥料は控えめに
根が深く伸びる枝豆は草勢が強くなり「つるぼけ」しやすくなりますので、肥料は控えめにします。
畑が肥沃で生育が旺盛な場合は、摘心をして生育を抑えます。
摘心のタイミング
本葉が5~6枚になった頃、主茎をカットします。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている「枝豆が膨らまない原因と対策」についてご案内いたしました。
枝豆は、地中深く根を張ることにより、養水分の吸収がよくなります。
そのためには、枝豆2株を競争させて育てることにより、根がしっかり張って豆が大きく膨らみます。
枝豆の特性を活かした対策ですので、参考になさってください。
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