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お屠蘇(とそ)とは何?その意味・飲み方・簡単な作り方をご紹介します

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「お屠蘇(とそ)」とは、一体 何なのか、考えたことはありませんでしょうか?

お正月にいただくお酒のこと、ということは 何となく分かりますね。

今回は、お屠蘇の意味や飲み方、簡単な作り方のレシピをご紹介いたしますので、参考になさってください。

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お屠蘇の意味

邪気を払い魂を蘇らせる

お屠蘇は、「邪気を屠り(ほふり)魂を蘇らせる(よみがえらせる)」という意味をもっています。

「屠る(ほふる)」とは、殺してしまう、からだを切り裂く、敵を破るといった意味を含んでおり、その名前の由来はここにあります。

具体的には、この儀式によって邪気を一掃して、魂を蘇らせることを意味しています。

この習慣は中国から伝来し、一年間の邪気を払い、家族が健康で長寿であり、幸福を願っていただくためのものです。

お屠蘇の飲み方

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お屠蘇を飲む時間

お屠蘇は、元旦の朝、おせち料理をいただく前にいただきます。

三段重ねの盃について

本来のお屠蘇は、「屠蘇器」という、朱塗りの三段重ねの盃に注いでいただきます。

飲み方は、一杯ずつを3回に分けて摂ります。一人で3つ使うのではなく、地域によっては大を年長者、小を年少者といった形で分配して使う習慣も見られます。

1つの盃を家族で回して飲む略式でもOK

1つの盃に注いで3回に分けて飲み、その後家族で盃を回しながら飲む方法もあるようです。

もし、三段重ねの盃が手に入らない場合は、家族で大切にされている器で頂くという方法でも良いですね。

お屠蘇を飲む人の順番

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お屠蘇は、飲む人の順番があります。

まず、家族の中で最年少者が最初に飲み、次いで最年長者に渡します。

さまざまな説があるようですが、この飲み方は中国から伝来したしきたりとして、若い人の活気(あふれた生気)を年長者に渡すという目的があります。

また、毒見の名残とする説もあります。

なお、盃を最後に口にするが良いとされるのは、家族の中で厄年の人です。これは、厄年以外の人が口にした盃には厄を払う力があるとされているからです。

この章でご紹介したお屠蘇の飲み方は、一般的な作法ですので、各ご家庭の伝統を守られると良いかと思います。

お屠蘇の材料

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お屠蘇は薬草酒

お屠蘇は、もともと生薬を漬けこんだ「薬草酒」のことを言います。

現在は、日本酒だけをいただくことも多くなりましたが、本来は日本酒やみりんに生薬を漬けこんだものを指しています。

この生薬は「屠蘇散(とそさん)」と呼ばれ、主にショウガ、シナモン、サンショウなどの和ハーブを、5種類から10種類使います。

今ではお屠蘇のティーバッグも販売されていますので、お手軽にお作りいただけます。

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屠蘇散に使う材料(例)

薬膳マイスターの友人から聞いた屠蘇散です。

原材料名 内容
 白朮(ビャクジュツ)  キク科のオケラ、オオバオケラの根
 山椒(サンショウ)  サンショウの実
 桔梗(キキョウ)  キキョウの根
 肉桂(ニッケイ)  シナモン、ニッケイの樹皮
 防風(ボウフウ)  セリ科のボウフウの根
 陳皮(チンピ)  干したミカンの皮
 生姜(ショウガ)  ショウガの皮
 花椒(カショウ)  中国のサンショウの実
 丁子(チョウジ)  クローブ
 紅花(ベニハナ)  ベニハナ

お屠蘇の効能

生薬を漬けこんだお酒は、血行が良くなり胃腸の機能を刺激して、さらには風邪をひきにくくする効能があるとされています。

お屠蘇は少量いただくものですので、医療的な効果を期待するのは難しいかもしれませんが、生薬が凝縮されていますので、「縁起の良いお酒」であると考えられますね。

お屠蘇の作り方レシピ

お屠蘇の材料

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※ 上から時計回りに、シナモン、丁子(クローブ)、ミカンの皮、ショウガの皮です。

・日本酒または、本みりん 300cc
・屠蘇散 大さじ1~2(用意できる材料を砕いて合わせます)
・ティーバック 1袋

※ 料理用のみりんは、塩分が入っている場合がありますので本みりんをお使いになってみてください。

お屠蘇の作り方

1.用意できる屠蘇散をすり鉢などで砕きます。

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2.ティーバックに入れます。

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3.日本酒または本みりんに屠蘇散の袋を入れます。

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4.5~8時間浸します。

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5.屠蘇散の袋を取り出して出来上がりです。

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今回使った器は、普段使いのものを使用しました。

なお、使用した屠蘇散は、お粥に入れて「薬膳粥」にすることも出来ます。

お屠蘇を美味しく作るポイント

味わいが格段に違いますので、お使いになる日本酒や本みりんは、出来るだけ上質なものを選んでみてください。

甘めのお屠蘇がお好みであれば、本みりんだけで作っても良いですし、日本酒と本みりんを合わせて300ccに調整しても構いません。本みりんの割合が多いほど、まろやかな味わいに仕上がります。

なお、屠蘇散の漬け込み時間が長すぎますと、濁ったり、袋から生薬が出てしまう場合がありますので、5~8時間を目安に抽出してみてください。

まとめ

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お屠蘇の意味と飲み方、材料、作り方についてご紹介いたしました。

中国から伝わったお屠蘇ですが、邪気を払い、家族の幸福や長寿を願うという気持ちは、古今変わらず大切なものですね。

ご家族の幸せを願いながら、お屠蘇を作ってみられてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人
カジトラ

関東在住の専業主婦です。
夫と二人暮らし。
2023年の春、海に近い地域に移住しました。

家族の介護、某シンクタンクで馬車馬のように働き詰めだった日々に区切りをつけ、現在は農学博士 木嶋利男氏が提案するコンパニオンプランツ栽培で野菜を育てています。

文明の利器を取り入れつつも、古き良きモノ・慣習を大事にしながら暮らしてゆくことを目指しています。

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