農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、ピーマン栽培の後作におすすめの野菜をご案内いたします。
木嶋先生は、ピーマンの株元にできる空間を有効に利用し、比較的寒さに強いピーマンの特性を活かして育てる方法を紹介されています。
ピーマンの収穫量が落ちてきても苗を抜かず、そのまま翌年の1月頃まで植えておきますと、後作の野菜の生長促進になりますので、参考になさってください。
ピーマンの後作におすすめの野菜
ピーマン栽培の後に植えると良い野菜
農学博士の木嶋利男先生は、ピーマンの後作野菜は、ダイコンやキャベツのような大きい野菜より、小ぶりのホウレンソウや玉レタスなどの葉物野菜が向いていますと紹介されています。
分類 | 後作におすすめの野菜 |
ヒユ科 | ホウレンソウ |
キク科 | 玉レタス |
アブラナ科 | ターツァイ |
タカナ | |
ワサビナ |
これらの野菜を、ピーマンの株元の空間スペースを使って育てます。
いずれの野菜も「寒さに強い・深根タイプ」ですので、浅根タイプのピーマンと混植しても、競合を抑えることができます。
前作のピーマンがもたらすメリット
木嶋先生によりますと、ピーマンは同じナス科であるナスより寒さに強く、強烈な霜にあたらなければ、翌年の1月まで葉が落ちることはなく、ピーマンの収穫も可能なのだそうです。
そこで、比較的寒さに強いホウレンソウや玉レタスを秋にまいて栽培します。
するとピーマンが冬の寒い風や霜よけになり、真冬にホウレソウや玉レタスを収穫することができます。
ホウレンソウ・玉レタスの栽培ポイント
ホウレンソウ
玉レタス
比較的寒さに強いピーマンは、翌年の1月頃まで葉っぱが付いています。
ピーマンの株元のスペースを利用してホウレンソウを栽培しますと、ピーマンの葉が、寒風よけや霜よけになります。
またホウレンソウは、12月頃になると葉がロゼット形(葉が放射状に地中から直接出ること)に広がりますので、ピーマンの株元の保温になります。
🌱 晩秋になってピーマンの収穫量が落ちてきても、葉を取り除かずに残しておくのが栽培のコツです。
🌱 寒い年は、ピーマンに寒冷紗や不織布をかけておきますと、ホウレンソウや玉レタスの防寒にもなります。
品種選び
ピーマン、ホウレンソウ、玉レタスの品種は何でもOKです。
ホウレンソウの栽培
1cm間隔の条まき
地域によって前後しますが、8月下旬~10月上旬までにピーマンの株元から25~30cmほど離して、1cm間隔の条まきします。
間引き
・本葉1枚で、株間3~4cmに間引き、
・草丈が5~6cmで株間6~8cmに間引きます。
玉レタスの苗の植え付け
※ image
地域によって前後しますが、8月下旬~10月上旬までにピーマンの株間などに25~30cmほど離して植え付けます。
追肥
ピーマン
11月までに2~3週間に1回ほど追肥します。ぼかし肥・鶏ふんなどを1握り株元施します。
ホウレンソウと玉レタス
ピーマンに与えた肥料でまかなえますので、個別の追肥は要りません。
収穫
ピーマン
1月頃になると枯れてきますが、それまで収穫することができます。
ホウレンソウ
2月上旬まで収穫することができます。
玉レタス
2月上旬まで収穫することができます。強い霜にあたると葉っぱが傷みますので、天候をみて寒冷紗などをベタがけしておくと良いでしょう。
ピーマンの代わりになる野菜
ピーマンの代わりに、タイプが似ているシシトウ・トウガラシなどを使っても同様の効果があります。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、ピーマンの後作に良い野菜「ホウレンソウ」「玉レタス」の栽培ポイントについてご案内いたしました。
比較的寒さに強いピーマンを、次の野菜に活かすことができるリレー栽培ですので、参考になさってください。
[参考文献]
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