※本記事は2019年5月のものです。現在はシェア畑を卒業し、菜園を借りて野菜を育てております。
野菜を自分で作ってみたいと思い立ち、サポート付き貸農園「シェア畑」をはじめて、今年で2度目の夏の収穫が終わりました。
わたしの祖父や両親が、実家の畑で野菜を作っていたものの、手伝うこともせず、完全に食べる専門だった私は、野菜作りの知識を、「みじん」も持たないまま、歳をとってしまいました。
自分のまわりに、「畑のことや、野菜のつくり方」について教えてくれる人が居なくなってしまった今になって、野菜を自分で作ってみたいと思い始めたのです。
本当に本当に、もったいないことをしたと思っています。
そんな時、家のちかくにある貸し農園がないか、インターネットで検索したところ、初めて「シェア畑」の存在を知りました。
評判も口コミも調べず(笑)、見学に行って、その場で契約。
野菜作り生活も、季節を一巡して2年になりました。
きょうは、野菜作りの経験ゼロで超ド素人だった私が、シェア畑で野菜作りの経験をして感じたこと、シェア畑ってどんなところかについて、お話いたします。
シェア畑のメリット「手ぶらはやっぱりラク!」
シェア畑の一番の売りは「手ぶら」で菜園に行けること。これは野菜作りの初心者にとって、本当にありがたいシステムです。
農具・資材が常備
シェア畑は、農作業に必要な農具と資材がすべて完備されているので、自分で何か買わなければならないということはありません。
道具は十分な数があるので、足りなくなるということはありません。
昨年の夏に、防虫スプレーを他の人が使い終わるのを待つということが1回だけありましたけれどね(笑)。
野菜作りに挑戦してみたいけれど、道具を一から準備しないければならないのは、費用的に大きな負担になりますよね。
農作業で必要な道具を、ざっと挙げてみます。
・クワ
・メジャー
・移植ごて(小さいスコップ)
・支柱(長いもの、短いもの、曲がるもの)
・網(防虫・防鳥用)
・不織布(防鳥用。「ふしょくふ」と言います)
・網を留めるピン
・マルチ(穴が開いているもの、開いていないもの)
・マルチを開けるカッター
・マルチ留め
・網を留めるUピン
・保温ビニール
・キュウリなどのツルの野菜用の網
・虫よけのスプレー3種類以上
・スプレーボトル3つ以上
・受粉用のハケ
・肥料用の軽量カップ
・ジョウロ、または水道に取り付けるホース
・水
・農機具を洗うタワシ
・バケツ
・麻ひも
・剪定はさみ
・カッター
・手洗い用洗剤
・爪の中の土を洗うブラシ
・・・・・・・。とても、書き切れません!
野菜作りをしよう!と意気込んで、せっかく道具をそろえても、もしも畑仕事をやめてしまったら・・・。
それを考えるとシェア畑は、資材の調達が不要で、何でも自由に使うことができるのは、大変「便利」だと感じています。
また、重たい肥料、スコップやクワ、2メートルもある長い支柱を自宅から畑へ運ぶという作業がないので、体力的にも楽ですよ。
タネ・苗、肥料の用意もいらない
シェア畑は、季節ごとの野菜のタネ、苗、肥料もすべて料金に含まれているので、「自分で買う」ことはありません。
タネ1袋、苗1株の単価は100円~300円くらいなので、飛び切り高額ではないとは言えども、何個も購入するとなると結構な金額になります。
種について
お家のプランターで野菜を作ったことがある方は、タネ1袋を使い切れずに「もったいない」と思われたことはありませんか?
1袋に入っているタネの数は結構な量が入っていますよね。タネには消費期限があるので、余らせてしまうのでもったいないですよね。
シェア畑は、タネをまいて芽が出なかった場合は、何度でもチャレンジすることが出来ます。
苗について
苗については、悪天候などでうまく育たない場合は、予備の苗で植えることも出来るので助かります。
どんな苗を選ぶのが良いか、菜園アドバイザーさんに助言をもらえるので勉強になりますよ。
重い肥料も完備
重たい肥料も、シェア畑で準備をしてくれるので(大きなバケツに入っています)、ホームセンターまで買いにゆく必要はありません。
肥料は、牛糞、鶏ふん、油粕など、いろいろな種類が必要なので、自分で用意するのは大変ですよね。
そういう意味で「モノが全てそろっている畑」というのはとても手厚いと思います。
ゴミも処分してくれる
市民農園などの公共の農園は、草や作業で出た資材のゴミを自宅へ持ち帰らなければならないところが多いのですが、シェア畑はゴミ箱と残渣(ざんさ)置き場があるので、持ち帰らずに済みます。
※残渣(ざんさ)置き場 草や、野菜のくずを捨てる場所
これ大きいです。
農作業をすると、どうしてもゴミが出ます。それを持ち帰るのは面倒ですよね。このあたりのケアも素晴らしいなと感じています。
経験ゼロでも知識と作業が身に付いてきた
わたしのように、野菜の名前しか知らないという初心者でも、一年通して畑生活を送ると、自然に知識が身に付いてきました。
今年で2年目のシェア畑ですが、自分でも作業に慣れてきたなと実感しているところです。
これは、シェア畑のバックアップのたまものです。
友人とシェアすることも出来ます
シェア畑は、友人知人と一緒に野菜作りをしても良いので、これもメリットの1つかと思います。
私の利用しているシェア畑には、2区画契約してみんなでシェアしている人達もいれば、1区画をお友達同士で楽しく作っていたりとそれぞれです。
また近くの幼稚園も契約しているようで、黄色や青色の帽子をかぶった小さな子供たちに会うこともあります。とっても可愛いですよ。
頼りになるアドバイザーさん
シェア畑には、経験豊富なアドバイザーさんが出勤しています。
分からない事を何でも質問することが出来るので、わたしのような初心者はとてもありがたいです。
わたしのシェア畑のアドバイザーさんは、おもに3人態勢。
年齢層もさまざまなので、3人の話を聞くことによって、いろいろな視点から知識を得られています。
野菜作りをチャレンジしようと思って、本やテレビ、インターネットで調べてみても、「わからないものは、わからない。」ですよね(笑)
例えば、この本を1冊読めば、必ずうまく野菜が作れます。
という本があったとしても、私には無理です(笑)。
アドバイザーさんがいるので、虫が付いてしまったキュウリ、元気のないスナップエンドウを見て、どうしたら良いのだろう?と、途方に暮れることはありません。
ちなみにアドバイザーさんは、農園に毎日常駐しているわけではなく、土曜・日曜・祝日を中心に、週に4~6回ほど出勤しています。
農園ごとに、アドバイザーさんの出勤日がわかる月間カレンダーをもらえるので、質問がある場合はアドバイザーさんの出勤時間をねらって行っています。
アドバイザーさんが出勤していないとき、困ったことがあった場合は、質問を書いて「質問箱」入れて置くと、「回答箱」入れて回答してくれます。
食育につながる
私の夫は野菜をあまり食べない人間でした。
「草なんか食いたくない」と、何とも罰あたりなことを、平然と言うのです。
しかしです。
野菜を育てるようになってから問題発言はなくなり、「美味しい」とまで言うようになったのです。すごい進歩だなぁと感じます。
食育というと、何となく野菜が苦手な子どものイメージがありますが、大人になってからでも遅くはありません。
定期的に「実演付き」の講習会が開催
2か月に1回程度、菜園アドバイザーの講習会があります。
野菜のタネをまく前や、苗を植える前のタイミングに開催しているようです。
講習会は、農園で行います。どこかの会場に行くということはありませんし、予約も要りません。
同じ内容の講習会が何度も開催されるので、自分の予定に合わせて出席することができますし、何回でも参加することができます。
講習会の前半は、これから植える野菜の種まきや、苗を植えるポイントの「座学」、後半は「実演をみる」というケースが多いです。
もうこの話は理解しているという場合は、講習会の途中でぬける事もできますよ。
講習会が終わったあとは、覚えたてホヤホヤの状態で、自分で土を耕したり、タネを植えたり苗を植えたりします。
講習会の後もアドバイザーさんがいてくれるので、心配事があったらその場で相談することができます。
農園に行って、「さあ、野菜を作りましょう!」と、いきなり野菜を作らなければならないということはありませんので、ご安心ください。
理解しやすい教科書と栽培資料
本を読んでも良くわからない、インターネットで調べると、同じ野菜でも書いてあることが違う。
「いったいどれが正解なの?」と、モヤモヤしたことはありませんか。
シェア畑を利用すると、教科書を1冊もらいます。
この教科書はバイブルです。
ここに、今年育てる野菜についての知識、栽培スケジュール、つくり方や、資材や道具、肥料などについての豆知識が「大変わかりやすく」書かれています。
写真と絵で丁寧に書かれているので、ものすごく役立ちます。
また、教科書のほかに、タネと苗の植え付けや肥料についての資料も配られますし、おなじ資料が掲示板で貼られていますので、それを見て作業をすることがでます。常に資料を持ち歩く必要はありません。
これも大変わかりやすく書かれていて、このお仕事をしている人すごいと、ひそかに尊敬しています。
無農薬・有機肥料の野菜は美味しい
無農薬野菜を食べたことはありますか?
ものすごく美味しいですよ。表現するなら「のたうち回る」ほど(笑)。
ルッコラや、大根の葉っぱなど、その場で食べちゃうこともあります。
シェア畑のコンセプトは「無農薬」で野菜を育てることで、殺虫剤や化学農薬を一切使いません。
虫が付いた場合は「重曹」「からしリカー」「石鹸水」などで撃退します。
シェア畑のナチュラル指向は、自宅の植木鉢のアブラムシ、青虫対策など、ふだんの生活にも大変役に立ちます。
シェア畑は、年に2回、土壌調査を行っているそうです。すると、講習会で「みなさん、肥料を控えましょうね」などと言われます。
また、シェア畑は牛糞や鶏ふん、油かすなどの「有機質肥料」を使って、自然の力をつかって野菜を育てます。
だからだと思います。野菜の味が濃厚です。
収穫した野菜をその場で食べられます
その日に収穫した野菜を食べる醍醐味を味わうことができます。
これが一番最高です。
施設が整っています
水道があります
道を歩いていていると、水道がない畑を見かけたことはありませんか?
農家さん、大変だなあと思います。
シェア畑は、水道が設置されていますので、野菜の水やり、野菜や長靴などの道具を洗うことが出来ます。
わたしは、収穫したレタスやホウレン草をきれいに洗って持ち帰っています。水道にはタワシやハンドソープも置いてありますよ。
簡易トイレ、休憩スペース、駐車場あります
簡易トイレ
簡易トイレですが設置されています。トイレットペーパーも完備です。
休憩スペース
休憩スペースで講習会があります。雨の日は、ハウスの中で行います。ここでお弁当を食べたり、ほかの利用者さんとお話したり。憩いの場です。
駐車場もあります
駐車場もあります。菜園の利用料とは別に一か月1,500円かかりますが、私は車で通っているので駐車場も契約しています。
「駐車利用許可証」をもらって、フロントガラスの前に置きます。
メールでリマインド通知
契約時にメールアドレスを登録します。すると、時々メールが届きます。(セールスのような内容は配信されません)
主に、苗を植えましたか?講習会をやりますよ、というお知らせのメールです。
また、「きのうの台風でスタッフが野菜の様子を見に行ったところ、支柱が倒れている区画があったので、心配な方は見に行ってみてください」などといった手厚いフォローメールも届きます。
自由参加のイベントも
夏は、農園サイドで栽培した新ジャガのカレー、秋は焼き芋大会、冬はお汁粉など、季節ごとにイベントが開催されます。
わたしののシェア畑では、ご近所のインド人の方の特製カレーがふるまわれるので、楽しみにしています♪
代行でお世話もしてくれる(別料金)
お世話付きプラン
週1回(10分程度)除草、マルチ、トンネル、支柱の手直し、わき芽とりなどのお世話してくれます。
栽培代行サービス
出張や旅行、体調不良などで一定期間、農園に行けない場合、栽培代行サービスがあります。
1回2,000円で、30分程度の作業が目安です。なお、2週続けての申し込みと、区画全ての除草は行いません。
スポーツジムへ行く感覚
わたしがシェア畑で野菜作りを始めたときに思ったことは、「スポーツジムみたい」でした。
トレーニングマシンなど設備が整っているスポーツジムに必要なものといったら、「運動靴」と「タオル」あとはドリンクでしょうか。
シェア畑では、それが「長靴」と「作業用の手袋」になります。
利用者は、農園へ歩いて通う人、自転車、車を利用する人、年齢層は20台から60台くらいと、様々です。
交通手段はなにであれ、道具を持ち込まずに農作業が出来るのは便利です。
ちょっと難点なことも・・・シェア畑のデメリットについて
未経験者でも野菜作りの楽しさ、美味しさを経験できるシェア畑ですが、難点だなと思うこともあります。
たくさん育てることは出来ません
利用できる畑の面積は、1区画あたり約6~10平米で、畳4~8畳の広さです。
見学に行って、畑を初めて見たときの感想は、「せまいかな・・・」
そうなんです。
広いとは言えないスペースでの野菜作りになります。
シェア畑は、10平米のスペースに畝(うね)を4つ立てて野菜を作ってゆきます。
4つのウネのうち、1ウネを例に挙げると、トマト1苗、キュウリ1苗、ツルムラサキ2苗になります。つまり、1種類の野菜をたくさん育てることは出来ません。
区画と区画のスペースが狭い場合もあります
私が利用している区画は、両隣とのスペースが1メートルもありません。
利用者は、自分の都合の良い時間に作業をするので、「農園が大混雑」することはありませんが、区画と区画のスペースは狭いなあと感じます。
しかし、区画によっては隣が空いていたり、スペースが空いている場合もあるので、そこに道具を置いて作業をしている人もいますし、収納ケースを置いて、自分の資材(手袋など)を置いている人もいます。
腰が痛くなるのは覚悟して
農家さんを尊敬します。痛々しく腰が曲がってしまうのがわかります。
畑仕事は、腰がとても痛くなります(笑)。
クワ、スコップを使って土づくりをするときや、座って種をまくとき、自分の区画の草むしりをするとき、腰がバキバキです。
これは、野菜作りにおいては避けられない試練ですね。
料金設定をどう思うか
わたしが利用しているシェア畑の料金表をご紹介します。なお地域によって、区画の広さと料金が異なります。
契約と解約については、後の章で後述しますが、カジトラが利用しているプランは、1区画あたり「ベーシックプランの月額利用料 8,400円」。
それ以外に、
・入会金 10,800円(初年度のみ)
車を利用したい人は、
・駐車場代 1,500円(月々)
の費用がかかります。
金額だけ見ると、決してお安くないですね。
地区町村の農園は、年間1万円くらい、農家さんに借りられた場合は、年間数千円で済んでしまうかもしれません。
一か月、約1万円で野菜作り。
この料金をどう思うか?です。
「野菜を買うだけ」を考えると「お店で買ったほうが絶対安い」です。
しかしです。
・苗やタネ、肥料の材料費もゼロ円。
・重い資材・肥料をホームセンターから運ぶ必要がない。
・栽培について、丁寧に助言をしてくれるアドバイザーさんがいる
・2年目以降は、割引制度が発生する
などを考慮すると、カジトラの見解は、「高くはない」です。
それくらいのお月謝の習い事もありますものね。
つまりシェア畑は「お金を払って野菜作りのノウハウを学ぶ」という場にふさわしいのではと考えます。
自由さはありません
引用 シェア畑公式サイト
シェア畑は、1年間の栽培スケジュールが決まっています
シェア畑が用意するタネや苗ではなく、「計画とちがう野菜を植えたい」場合は、アドバイザーさんに了承のうえ、自己負担で購入します。
市民農園のように、「自由に野菜を栽培」することは残念ながら出来ません。
例えば、白菜とキャベツを植える計画のウネに、苺の苗を植えてみたいと思った場合、苗を自分で購入しなければなりません。
また、枝豆が大好きな人は、4つあるウネの2ウネを使ってたくさん育てたいわと思われるかもしれませんが、それもダメなんです。
なぜなら、連作障害を避けなければならないので、昨年枝豆を作ったウネに、今年も枝豆を植えることは出来ないのです。
そういう意味での自由度はありませんが、葉物野菜(レタス、ホウレン草、ルッコラ、水菜など)を育てるウネは、自分の好きなタネをまくことが出来ますので、私などは「ルッコラ優先」でたっぷり栽培しています(笑)。
自由度がないと言いましたが、私のような初心者にとっては、年間スケジュールが決まっているほうが、助かっているのが本音です。
なぜなら栽培する野菜ごとに、土づくりの時期、タネや苗を植えるタイミングがすべて決めてくれているので、自分で頭を悩ませる必要がないからです。
野菜作りに精通している人は物足りなく感じるかもしれませんが、野菜を作ったことがない人にとっては手厚いほうがありがたいと思うのではないでしょうか。
野菜によって選択制
自由さはないと申し上げましたが、野菜によって「選択制」になっています。
例えば、スナップエンドウ もしくは タマネギ。
グロッコリー or キャベツ or カーボロネロなど。
スケジュールにない野菜を育てたい場合は自己負担になりますが、上記のように野菜を選ぶことができるので、ストレスに感じたことはありません。
作付変更届
作付変更届(紙1枚)を提出すると、別の野菜を作ることができる場合があります。
菜園アドバイザーさんに相談して了解が得られれば、希望の苗を植えることが出来ます。
これは、苦手な野菜が栽培スケジュールにある場合の対策ですね。
虫が苦手な人は・・・
シェア畑は、殺虫剤を使わずに野菜を栽培します。
したがって、とくに夏から秋は虫の宝庫になる場合があります。
唐辛子スプレーや、重曹スプレーなどで撃退する方法をとっていますが、虫も手ごわいですよ(笑)
ヨトウムシ(これ最強)、カメムシ、アブラムシ、アオムシが野菜に付くと、「自分で駆除」しなければなりません。
このミッションを乗り越えられる方、シェア畑でお待ちしています。
シェア畑はゴールデンウイークに夏野菜スタート
あなたは、トマト、キュウリ、ピーマン、茄子など美味しい夏野菜を自分で栽培したいので、シェア畑を始めようと思われているのではないでしょうか。
シェア畑で野菜を作るにあたって、大きなイベントと言えば、「夏の野菜づくり」です。
夏野菜の収穫は6月の下旬頃から始まりますが、苗を植える時期が、ちょうど「ゴールデンウィークと重なります」。
つまり、4月下旬から、どんなに遅くとも5月の半ばに苗を植える必要があるのです。(入荷する苗は1週間ほどで弱ってしまうからです)
したがって、ゴールデンウィークに菜園に行くことが難しい方は、事前に菜園アドバイザーさんに相談すると良いでしょう。
まだまだ未熟ではありますが、野菜作りで大切なことは「種や苗を植え付けるタイミングを遅らせないこと」が分かってきました。
特にシェア畑は、野菜作りの年間スケジュールが決まっているため、植え付けや収穫の時期がずれてしまうと、絶好の植え付けの時期を逃して、野菜の育ちが悪くなる可能性があり、次の野菜の植え付けにも影響してゆきます。
植え付けの遅延や収穫の遅れなどについては、利用者によってバラつきがあることは当然で、運営者(シェア畑)は承知していますので、アドバイザーさんに相談してみましょう。
忍耐力と幸福感の野菜作り
シェア畑で、野菜作りを始めて2年。
ウネをうまく立てられなかったり、支柱にキュウリのネットを上手に張ることが出来なくて、涙ぐんだこともありました。
また2018年は台風の年で、オクラが倒れてしまったり、タネから植えたトウモロコシは、半年待って楽しみにしていたのに、実がスカスカだった時は、1週間落ち込みました。
しかし、土づくりを終えたあとの「達成感」、
芽が出たときの「感動」、
トマトに小さい実が付いたときの「いとおしさ」、
自分で育てた野菜を食べるときの「美味しさ」、
この思いは、何にも変えることは出来ません。
シェア畑に関する疑問とこたえ
シェア畑で野菜作りをしてみたいと思われている方が、疑問に思われるだろうと思う点を、まとめてみました。
1区画(10㎡)で野菜はどれくらい収穫できる?
見学したときにアドバイザーさんに教えてもらったのが、ミニトマト160個、キュウリ100本、ピーマン60個、枝豆600さやでした。
でも去年は、ここまで収穫できませんでした。
土壌の状態や、日当たりの影響があるなあと感じました。
2018年は、地獄のような酷暑だったからという理由もあったかもしれません。
先ほどもお話しましたが、1年目はトウモロコシの実がならず、ほとんど食べられませんでした。
でも、お隣の区画のお兄さんのトウモロコシは立派に大きくなっていたといった感じです。
また別の区画の方のオクラは台風で壊滅状態になり、大変お気の毒でしたが、わたしの区画は4本のオクラから、100個以上は収穫できました。
シェア畑は、原則農薬を使わないコンセプトなので、虫や病気などの影響は小さくはないと感じますが、同じ畑でも収穫状況はさまざまです。
ほんとうに週に1回行く程度で大丈夫?
夏は週に2~3日が理想
一年間という広い目で見ると、週に一回くらいのペースで大丈夫かなと思います。
ただ、夏野菜の時期は、土づくりや苗を植える作業、水やり、草取りなどのお世話が「冬よりとても多く」なります。
夏の野菜は成長が早いので、可能であれば2~3日おきくらいのペースで様子を見にいったほうが良いなと感じています。
春、秋、冬は1週間に1度でも問題ないかな。
夏野菜のオクラやキュウリの成長はとても早いので、巨大化する前に収穫したほうが美味しいですし、大きくなりすぎると次に大きくなるオクラやキュウリにも影響を与えてしまいます。
巨大化したお化けキュウリ1本は、普通のきゅうりの7本分に相当するんですって。
作業内容で滞在時間が異なります
作業の内容によって、「農園の滞在時間」が異なります。
野菜に水をあげるだけでしたら10分程度で終わりますし、収穫して野菜を洗ったり、道具を片づけたりすると30分はかかります。
また夏の時期はウネとウネのに生える雑草の成長も早いので、知らんぷりして帰ると何だか心がモヤモヤします(笑)。
クワで土を耕したり、ウネを立てたり、支柱を立てててネットを張ったりする作業は、カジトラの場合は慣れるまでに時間がかかったので、2~3時間の余裕があると良いかなと思います。
農作業の後に大きな予定が入っている場合は、焦ってしまうので作業時間を考慮する必要がありますね。
講習会は出なければいけないの?
講習を受けないと、何がなんだかわからないと思うので、講習会には出てくださいね(笑)。
夏野菜の講習会は、2時間くらいかかりますが、春、秋、冬野菜の講習は、だいたい1時間程度です。
講習会は2部編成で、前半にこれから植え付ける野菜の話を聞いて、後半はアドバイザーさんの実演付きのレクチャーになるので、耳で聞いて、目で見る生きた勉強になります。
講習会はおもに金曜・土曜・日曜を中心に開催されています。月曜日から木曜日のどこかの日にも開催されるので、平日しか農園に行かれない方への配慮もあります。
同じ内容の講習会が何度も開催されるので、自分の予定に合わせて出席することが出来ます。
作業で必要なものは?
農作業の服装と、持ってゆくものをご紹介します。
服装
ダンガリーシャツ、ジーンズ、長靴、夏は麦わら帽子、エプロンで行く時もあります。
夏は暑いのでTシャツで行きたいところですが、肌が出る服装は避けたほうが無難です。
なぜなら肌が出ていると日に焼けますし、蚊などの虫の餌食になりますし、野菜のツルで擦り傷になってしまうことがあるからです。
持ってゆくもの
農作業用の手袋
軍手は水が浸みてしまうし、ゴワゴワして作業しづらいです。
また、ゴム手袋は防水になりますが、夏場はむれてむれてオススメできません。
長靴
畑は、雨が降っていなくても、朝露で地面が濡れていることがありますので、長靴がオススメです。水やりだけの時などは、普通の靴でも行っちゃいますけどね。
スニーカーだと、泥だらけになってしまう可能性が高いので、やっぱり長靴がオススメです。
水筒
夏場は必須アイテムかもしれません。
わたしが利用しているシェア畑は、近くに自動販売機がないので、長い作業のときは必ず持っていっています。
虫よけスプレー、蚊取り線香
蚊に刺されやすい人は、虫よけスプレーを持ってゆきましょう。
シェア畑は、まずは見学(無料)がオススメ
見学すると雰囲気が分かります
シェア畑で野菜作りに興味のある方は、まずはどんな雰囲気の農園か、見学してみることをおすすめいたします。
農園によっては収穫から始められる区画もありますので、いきなりガッツリ始めるにはちょっと・・と思われる方にも良いかもしれません。
わたしの場合、見学の予約をした時点で、契約しようと90%決めていましたけれど(即決派なのです)、やっぱり百聞は一見にしかずです。
シェア畑 無料見学の予約方法
・上記の公式サイトから、「お近くの農園を探す」で「検索」します。
・希望の農園に「〇(空きあり)」があれば、「詳細を見る」をクリックして、
・見学カレンダーの「〇、△」で希望日を予約します。
・シェア畑から、見学日のお返事がきます。
見学する際のチェックポイント
・日当たりは良いか?
・水道や、資材置き場からの距離はどれくらいか?
・隣の区画とのスペース(窮屈な区画は作業がしづらいです)
別の記事で、シェア畑を見学するにあたってのチェックポイントを書きましたので、本サイトの文末にリンクを貼りました。ご参考になさってくださいね。
シェア畑は家から近い農園がおすすめです
「この距離だったら通えそう」と思える農園がオススメです。
私のようなナマケモノは、「おっくう」になってしまう事もあるんですよね。(だって雨降りの日や、暑い日とか・・・ねえ。ブツブツ)
ちなみに私が契約した農園は、家から4キロメートル。
歩いて30分、車で10分。自宅から最も近いシェア畑でした。
自転車や、歩いて行ける農園が近くにあるといいですね。
シェア畑における注意点
シェア畑に常備されいる肥料以外を持ち込んで使うことはできません。
農薬、化学肥料を使うことは禁止されています。
シェア畑の契約と解約について
契約
契約は1年間で、翌年以降は自動更新になります。更新の前に、シェア畑を運営しているアグリメディアからお手紙が届きます。
3つの支払い方法
1.1年分の利用料金+入会金を銀行振込で支払い
※ 銀行振込手数料は利用者の負担
2.1年分の利用料金+入会金を口座引き落としで一括支払い
3.1年分の利用料金+入会金を口座引き落としで月々払いで支払う
※ 事務手数料2,000円/年が別途発生します
1年ごとに割引制度があります。
解約方法
解約する場合、契約更新の3カ月前までに、「農園利用解約申請書」を農園運営事務局へ提出します。
「農園利用解約申請書」は、アドバイザーさんに申し出るともらうことができます。
一度契約した契約金は、返金出来ませんので、注意が必要です。じっくり検討してくださいね。
転園について
契約期間の途中でも、他の農園に転園することができます。
わたしはの場合は転園というか、区画を移動しました。
契約した1年目、森の中にあるものすごく気持ちの良い区画を契約しましたが、木々の影と日当たりと土壌が乏しかったせいか、作物がうまく育ちませんでした。
アドバイザーさんに相談したところ、道路をはさんだ別の区画へ移動しました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
シェア畑を現役で利用しているカジトラの本ページで、シェア畑の評判や口コミが気になる方も、少しばかりは雰囲気をわかっていただけたらと思います。
野菜の名前しか知らなかった私でも、野菜の育て方、お世話のやり方が分かるようになってきました。
まったく初心者だった私でも、モノになってなってくるものなんだなと、実感しています。
野菜を作ってみたいと思われいる方、お家の近くにシェア畑があるといいですね。自分でつくる野菜は、ほんとうに美味しいです。
シェア畑が気になる方は、まずはお近くに畑があるかをかを確認し、見学から始めてみてはいかがでしょうか?
[詳細]
シェア畑 公式サイト
[関連記事]
家庭菜園の畝作り・野菜の栽培日記|シェア畑卒業生がコンパニオンプランツ栽培に挑戦中
★野菜作り初心者の強い味方!サポート付き貸農園「シェア畑」のおすすめ記事★