農学博士の木嶋利男先生が紹介されている「トマトの根切り植えの方法とその効果」について、ご案内いたします。
トマトの苗は、自分で種から育てたもの、ホームセンターなどで購入したものも「老化」している場合があります。
そこで苗を植え付ける前にポットから取り出して根っこをカットしますと、苗が若返ります。
若返った苗は次第に生育が旺盛になり、美味しいトマトを長く収穫することが出来るようになると言われていますので、参考になさってください。
長く収穫できて美味しくなる「トマトの根切り植え」
植付けに適したトマトの苗
トマトの苗を購入する際、どのような苗を選べば良いか悩まれたことはないでしょうか。
選び方のポイントはいろいろありますが、家庭菜園で木嶋先生がおすすめされている苗は、「トマトの一番花(第一花)が咲いている苗」です。
トマトやナスは花房が付かないことがありますので、花が咲いている苗を選ぶことで、実が成らないという心配がなくなります。
トマトの苗の老化を見分ける方法
トマトの苗が老化しているか判断する目安の1つは、「根鉢の表面の根っこの色」です。
根っこがポット全体に伸びて根鉢を形どりますと、表面の根は老化して褐色になります。
この状態で植え付けてしまいますと、根はうまく活着せず生育が悪くなります。
老化した苗を若返らせる根切り植え
老化したトマトの苗は 根を切ることで若返らせることが出来ます。
若返った苗は、初期の頃は生育が悪くなりますが(根を切るため)、次第に旺盛に育ち、美味しいトマトを長く収穫することが出来るようになります。
トマトの根切り植えの方法
手順
トマトの苗をポットから取り出し、土をよく落とします。
土を落とす前
土を落とした後
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主根1本だけ残すように、根っこの3分の2を切り取ります。
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苗を植え付けます。
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水をたっぷり与えます。
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支柱に誘引します。
根切り植えで気を付けたい点
植え付け後は水やりをたっぷりと
根っこを切り落とすことにより細根がほとんどなくなり活着しにくくなりますので、苗を植え付けた後は、十分に水やりをします。
支柱に誘引
苗がしおれなくなったら活着したサインですので、支柱に誘引します。
活着すると旺盛に生長!
木嶋先生によりますと、普通のトマト栽培と比べ、根の活着が遅れますので初期の生育は若干悪くなりますが、活着しますと 若い新しい根が土の中で伸び、養分と水分を盛んに吸収しますので、生育が次第によくなり、やがて普通栽培より旺盛に育つようになります。
追肥は控えめに
トマトの根切り植えは普通栽培より生育が旺盛になりますが、草勢が強くなりすぎないように、追肥は控えめにします。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されているトマトの根切り植えについて、ご案内いたしました。
野菜づくり初心者の当方は、苗の根を切ると生長が促進するなど にわかに信じがたいのですが(笑)、昨年からこの方法を実践しております。
なお、日ごろ 当方が参考にさせていただいている「ひげおやじさんのブログ」に、トマトの根切り植えが写真付きで紹介されていますので、参考になさってください。
[参考文献]
木嶋利男著「伝承農法を活かす 野菜の植えつけと種まきの裏ワザ」
[ひげおやじさんのブログ]
トマトとナスの植え付け! とくれば当然根洗、根切りだよね。