農学博士の木嶋利男先生が紹介されているトマトの種まきについてご案内いたします。
種まきした育苗箱を冷蔵庫で2週間 低温処理しますと、発芽が早くなり、甘くなるという大変興味深い方法ですので、参考になさってください。
発芽が早くそろいよくなるトマトの種まき
発芽がそろうと甘いトマトになる理由
農学博士の木嶋利男先生は、トマトは子葉の糖度に比例して実が甘くなり、そのため発芽をスムーズにすることが大切です。と、述べられています。
発芽のそろいが良くなりますと、種子の中のデンプンが変換して生まれる糖が 無駄に消費されなくなり、子葉に残る割合が増えるためトマトが甘くなるという仕組みです。
トマトの種まき手順
トマトの種まき前の種子処理
トマトの種をまく前に、種子処理を行います。
ガーゼなどにトマトの種を包み、18~23℃の水に8~12時間ほど浸します。
育苗箱に種まき
用意するもの
・水に浸したトマトの種
・肥料分の少ない土
・育苗箱
・ポリフィルム
・3号鉢
手順1 育苗箱に点まき
育苗箱に土を入れ、種を1粒ずつ10mm間隔で点まきします。
この時、土を水で湿らせておきます。
手順2 冷蔵庫で2週間
種をまいた育苗箱をポリフィルムなどで覆い、8~12℃の冷蔵庫(野菜室)に2週間ほど入れて低温処理します。
※ 2週間は、発芽に要する日数の2倍になります。
手順3 冷蔵庫から出し発芽させます
2週間経ちましたら育苗箱を冷蔵庫から出し、23~28℃に保ち発芽させます。
大玉トマトは6~7日、ミニトマトは5~6日ほどで発芽します。
野菜室から取り出し、ポリフィルムの袋に入れた状態で 日当たりの良い温かい窓際に置いておいたところ、2日で発芽し始めました。
手順4 発芽後の管理
トマトが発芽しましたら、温度管理は23~25℃(発芽前よりやや低めの温度)にします。
本葉が出てきましたら、3号鉢(直径9cmの鉢)へ移植します( タイミングは種をまいてから18~25日が目安です。)
この時期は花芽の分化期に相当します。
手順5 昼夜の温度に差をつけます
ポットに鉢上げした後は、昼夜の温度に差をつけて管理します。
なぜならこれを行いますと、健全な苗に生長するからです。
🌞昼間の目安 23℃前後
🌙夜間の目安 18℃前後
発芽したものから、鉢上げしてゆきました。
わが家は、木嶋先生がおすすめされている「胚軸切断挿し木法」を行っております。
※ 詳細は、本ページ最後の関連記事を参考になさってください。
トマトの苗の植え付けるタイミング
トマトの苗に一番目の花が咲き始めましたら、苗を植え付けます。
トマトをはじめとする夏野菜を植え付ける最適な日は、晴れた日の午前中です。
木嶋先生が紹介されている「ブクブク植え」は、定植後、苗が枯れずに健全に育ちます。
※ ブクブク植えにつきましても、本ページ最後の関連記事を参考になさってください。
分かりづらい画像で恐縮ですが、花が咲いたものから順番に植え付けています。
3月の種まきから植え付けの6月まで3か月もかかりましたが、種まきから行う野菜づくりは楽しいですね。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されているトマトの種まきをご紹介いたしました。
種まきした育苗箱を冷蔵庫で2週間 低温処理するなど、いささかハードルが高そうな種まき法ですが、甘いトマトに生長する裏ワザですので 参考になさってください。
なお、木嶋先生がおすすめされている「胚軸切断挿し木法」と「苗のブクブク植え」につきましては、下の関連記事を参考になさってください。
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[参考文献]