農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、ごぼうのコンパニオンプランツと、美味しく栽培するポイントについて、ご案内いたします。
直根性のごぼうの特性を活かしたこの栽培は、ごぼうとコンパニオンプランツの生育がそれぞれ促進しますので、ごぼうを単体で育てるよりメリットがあると言われています。
今回は、秋に種まきをする「春ごぼうの栽培方法」をご紹介いたしますので、参考になさってください。
ごぼうのコンパニオンプランツ「ホウレンソウ」
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、ごぼうのコンパニオンプランツは、「ホウレンソウ」です。
ごぼうは、4月中旬~5月上旬に種まきして秋に収穫する「秋ごぼう」と、9月中旬~10月上旬に種まきして春に収穫する「春ごぼう」があります。
ホウレンソウをコンパニオンプランツにする場合は、「春ごぼう」を使います。
ごぼうは根がまっすぐ下に伸びる直根性の野菜で、栽培前には60~70cmほど掘り下げてよく耕します。
ホウレンソウも主根が深く伸びる直根性の野菜ですので、深く耕した場所で根をよく伸ばし、すくすく生長します。
ごぼうとホウレンソウのコンパニオンプランツ栽培のポイント
収穫が近づいたごぼうは、茎が長く伸びて葉も大きくなりますので、広い面積で栽培します。
そこで、ごぼうがまだ小さいうちに同じウネでホウレンソウを栽培し、収穫するようにします。
品種選び
春ごぼう、ホウレンソウ共に品種を選びません。
土づくり(ウネ幅の例:60cm・高さ10cm)
長根品種の春ごぼうを選んだ場合、種まきの3週間前に深さ60~70cmまで掘り、土をやわらかくして土を埋め戻してウネを立てます。
完熟たい肥やぼかし肥などは、又根の原因になるので使いません。
掘り下げた溝の幅は40cmです。ポイントは、2/3ほど埋め戻して一度踏み固めておきますと、のちのちウネが陥没することなく栽培することが出来ます。
種まき
春ごぼう
地域によって前後しますが、種まきの適期は、9月中旬~10月上旬です。
ホウレンソウ
条まきします。一か所に5~6粒ほどまいて、土で薄く覆います。
種まきの間隔例
ごぼう ウネの真ん中に10cm間隔で5~6粒 種をまきます。
ホウレンソウ ごぼうから15cm離して、右と左に1cm間隔で条まきします。
ごぼうの種の発芽率を上げるコツ
ごぼうの種は、種まきの前日に丸一日水に漬けてよく吸水させておきますと、発芽率が上がります。
間引き・追肥
ごぼうの間引きは、本葉1枚で2本残し、本葉3枚で1本立ちにします。
追肥は、2回目の間引きの時に、ホウレンソウの周りに施し、ぼかし肥・鶏ふんなどを使います。
ホウレンソウは、追肥の必要はありません。
収穫
ごぼう
収穫時期は、翌年の6月中旬~8月上旬です。
茎葉が枯れてきましたら、シャベルなどでごぼうを掘り上げます(刃で傷をつけないように気を付けて。)
ホウレンソウ
草丈が25cmくらいに生長しましたら収穫します。
ごぼうを年内に収穫したい場合
サラダゴボウ(根っこが短い品種)を使いますと、年内に収穫することが出来ます。
この場合、8月の下旬までに種をまきましょう。
ホウレンソウの種まきは、同じタイミングか、少し遅れておこないます。
まとめ
ごぼうとホウレンソウのコンパニオンプランツ栽培についてご案内いたしました。
農学博士の木嶋利男先生は、野菜の特性を活かしたコンパニオンプランツ栽培を数多く紹介されています。
今回は、根が深く伸びるごぼう・ホウレンソウの特性を活かした栽培で、どちらも元気に生長しますので、ごぼうを単体で育てるよりメリットがあります。
なお木嶋先生は、連作障害の出やすいごぼうの後作に、「ラッキョウ」をおすすめされていますので、[関連記事]を参考になさってください。
[参考文献]
[関連記事]
ごぼうの後作に植えると良い野菜は?長い根の特性を活かした栽培方法です
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