農学博士の木嶋利男先生が紹介されているナバナのコンパニオンプランツ栽培のポイントについてご案内いたします。
病気や害虫に負けず、美味しく育てるコツなどをご紹介いたしますので、参考になさってください。
病気に負けず美味しく育つ!ナバナ栽培のポイント
水はけのよいウネ立て
水はけが良く、風通しのよいウネで栽培しましょう。
病気に負けず、強い株に生長します。
肥料の与えすぎに気を付けて
ナバナを肥料過多の土で栽培しますと、アブラムシやヨトウムシなどの害虫の被害が多発しますので、元肥は適度な量を施しましょう。
マルチで泥はね防止
アブラナ科の野菜は、雨や水やりなどの「泥はね」で、病気にかかりやすくなってしまいますので、マルチやワラなどで 泥はねを防ぐことが病気予防につながります。
マルチを張らずにナバナを育てる裏ワザ
マルチを張らない場合は、ナバナの苗を植え付けたあと、ウネに米ぬかをうすくまいて酢水を散布する方法があります。
この方法は 農学博士の木嶋先生が紹介されている裏ワザで、ツチアオカビという菌核病菌(病気を引き起こす菌)を食べる菌が増えますので、ナバナが病気にかかりづらくなる効果があります。
ツチアオカビは、菌核菌(病気を引き起こす菌)をエサにする頼もしいカビです。米ぬかをエサに増殖しますので、ナバナのウネに米ぬかを少量まいて、酢水を吹きかけます。
米ぬかをたくさん施しますと肥料過多になり、反対に病気にかかりやすくなりますので、うっすらとまく程度で構いません。
害虫を寄せ付けないナバナのコンパニオンプランツ
ナバナに付きやすい害虫
ナバナはアブラナ科の野菜で、それを好物とするモンシロチョウの幼虫アオムシ、コナガの幼虫、アブラムシ類、ヨトウムシ類、カブラハバチなどの害虫に葉を食害されます。
害虫を寄せ付けないコンパニオンプランツ栽培
キク科野菜
ナバナに害虫が寄りつかなくなる効果のある野菜は「キク科」で、レタス、シュンギクなどが効果的です。
ナバナのコンパニオンプランツ
🌱 サニーレタス(とくに赤レタスが効果的)
🌱 サンチュ
🌱 玉レタス
🌱 シュンギクなど
赤いサルビアもおすすめです
開花時期が長い赤いサルビアも、ナバナを始めとするアブラナ科野菜のコンパニオンプランツに効果的です。
モンシロチョウやコナガは赤色を嫌う性質がありナバナに寄り付かなくなりますので産卵される機会が少なくなります。
なお、サルビア・スプレンデスは暑さに強い品種ですので、コンパニオンプランツに最適です。
キク科野菜が害虫を忌避できる理由
キク科はアレロパシー効果が強い植物です。
アレロパシー効果とは、他の植物や動物、微生物に対してアレロケミカルという物質を出して、引き寄せない効果のことを言います。
木嶋先生によりますと、とくに サニーレタス、サンチュ、シュンギクは強いアレロパシー効果がありますのでおすすめです。
コンパニオンプランツの効果をより発揮させるコツ
ナバナのコンパニオンプランツが小さすぎますと、害虫忌避の効果が出るのが遅くなりますので、ナバナより前に育てて大きくしておくのがポイントです。
また、レタスは丸ごと収穫せず、外葉から摘み取ってゆくことで、コンパニオンプランツ効果を持続させることが出来ます。
アオムシ、コナガの幼虫退治の裏ワザ
あなたはアオムシやコナガの幼虫を発見した時、どのようにされていますか?
私は、木嶋先生の裏ワザ「半殺し」で、野菜の葉っぱの上に放置しております。
木嶋先生によりますと、イモムシ系の害虫は抹殺させずに下半身をつぶして葉の上に置いておくことで、昆虫寄生菌が増えて、畑の害虫の被害が少なくなってゆきます。
[詳細]青虫・アワノメイガ・ヨトウムシ駆除対策の裏技!農薬を使わず畑の害虫被害を減らす方法
油断はできない防虫ネット
※画像はイメージです
わが家はナバナの苗が小さい頃、 防虫ネットを覆って育てていますが、すき間からバッタやコウオギに入られて、葉をムシャムシャと食べられてしまいます。
防虫ネットは モンシロチョウやコナガの産卵を防ぐのにはある程度の効果はありますが、バッタ、コウロギにも狙われやすいので、ネットの中をくまなくチェックされることをおすすめいたします。
ちなみに、バッタやコウロギには「半殺しの刑」は効果がありませんので、見つけ次第 補殺しています。
まとめ:コンパニオンプランツ栽培は草生栽培
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、害虫を寄せ付けないナバナのコンパニオンプランツ、美味しく育てる栽培のポイントについてご紹介いたしました。
ナバナを無農薬で栽培していますと、害虫被害に悩まされることが多々ありますが、木嶋先生は、ナバナ(野菜)のそばに ある程度の草を生やしておくことで、虫たちが野菜に集中しなくなると述べられています。
畑の草をきれいに刈ってしまうと、虫たちが野菜に集まるのは自然の行動かもしれません。
木嶋先生が紹介されている「草生栽培」につきましては、関連記事を参考になさってください。
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[参考文献]