農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、「酢水スプレー」の作り方を、ご案内いたします。
家庭菜園で、野菜が弱ってきたり、害虫がたくさん付いてしまった苗に 酢水を散布しますと新陳代謝がアップして元気になると言われています。
木嶋先生は、酢水スプレーは 科学的に効果があるものと紹介されていますので、参考になさってください。
野菜に害虫が付く理由として考えられること
農学博士の木嶋利男先生によりますと、野菜に害虫が付く理由は大きく分けて2つあります。
理由1「肥料分を与えすぎのため」
肥料過多の土壌で野菜を育てますと、害虫が付きやすくなります。
肥料不足で生育不振のため
反対に、肥料が足りずに弱々しく育っている野菜にも害虫は集まってきます。
次の章で、害虫がたくさん集まってしまった時に酢水で対策する方法をご案内いたします。
酢水が野菜に良い理由
野菜にとって酢水が良いと言われているのは、お酢の酸っぱいにニオイで害虫を寄せ付けないという理由ではなく、「野菜の新陳代謝が上がるため」です。
新陳代謝が上がり病気予防に
酢は殺菌効果がありますが、水で薄めたものは病原菌を死滅させるほどの威力はありません。
酢水スプレーは、酢に含まれる「クエン酸」を利用し、野菜の代謝を上げ、健康的な野菜にしてゆくことを目的とします。
私たち「ヒト」は、疲労回復にクエン酸が含まれるものを摂取しますね。
同じように野菜にもクエン酸を与えますと、TCAサイクル(クエン酸回路)が活性化し、窒素過多が解消され、養分がどんどんエネルギーに変わります。
つまり、クエン酸を摂取した野菜は「代謝が良く病気に強い野菜」に育ってゆきます。
害虫予防につながります
肥料分が多すぎて害虫がたくさん付いた野菜に酢水をスプレーしますと、野菜の窒素分が減り、寄生する害虫が栄養を摂取しづらくなってゆきます。
その結果、害虫の産卵率・ふ化率・羽化率が下がり、害虫予防につながります。
害虫は養分過多の野菜、肥料不足で弱っている野菜に集まってきますが、健康な野菜は「防護物質」を放出しますので、寄り付かなくなってきます。
「酢水スプレー」の作り方
酢の種類
木嶋先生がおすすめされている酢は、ミカン酢・米酢・リンゴ酢などの「食酢」です。
木酢液にも同じ効果がありますが品質にばらつきがありますので、口にする野菜には使用しないほうが無難です。
酢と水の配分
酢を薄めずに吹きかけますと濃度が高すぎて野菜に障害が出てしまいますので、400~1,000倍に薄めて使います。
酢水スプレーの使い方
害虫が付いている野菜、肥料過多(メタボ)の野菜、肥料不足で弱っている野菜などにスプレーします。
クエン酸の効果で代謝がよくなり、健康な野菜に育ちますので害虫を減らすことが出来ます。
まとめ
農学博士の木嶋利男先生が紹介されている「酢水スプレー」について、ご案内いたしました。
酢水スプレーはニオイで害虫を寄せ付けなくするのではなく、クエン酸で新陳代謝を促し、健康な野菜に育てることを目的としています。
クエン酸を摂取した野菜は病気に強くなり、防護物質を出しますので害虫が近寄らなくなります。
酢水スプレーは、病気対策・害虫予防・新陳代謝アップの3つの効果が期待できますので、参考になさってください。
[参考文献]
[お酢ラインナップ]
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